遠足へ行こう♪①
しばらくはほのぼので。
こんにちは、ゆあです。
突然ですが、本日、新入生歓迎遠足で動植物園に来ています。
ちなみに、遠足と言いましたが、バス移動でした。
オヤツは制限無し、で、お弁当は給食として支給されるため持ってこなくて良いという、嬉しい様な残念な様な微妙な感じです。
お弁当は毎年シェフと使用人を連れてきて、テーブルディナーを始めようとする人が出た為の対策だそうで説明されるとなんか納得でした。
オヤツの制限が無いのは……………まぁ、察してください。
クラスの子に何持ってくるかリサーチしたら有名菓子店のチョコや焼き菓子が挙げられてビックリしましたよ(遠い目)。
ちなみに私はあえての駄菓子をチョイスしてきましたよ。
お金持ちな子供達には珍しいんじゃ無いかなぁ、と。
後、「オヤツ300円までバナナはオヤツに入りません」は、子供の遠足のセオリーだと思うんですよね。
まぁ、駄菓子300円分だと流石に詫びしいかと手作りクッキーも持ってきてみました。
兄とつくったから味は大丈夫!なはず、です。
オススメはチョコチップと苺ジャムのです。甘いの苦手な子はチーズのも良いかもしれませんね。
食べてもらえると良いなぁ〜。
そういえば、この遠足に行くにあたって、驚いた事がもう1つ。
私の通う小学校は純真学園と言って初等部から大学部まである私立のお金持ち学校です。授業料の他に何かあれば寄付金を募る為大変お金がかかるんです。
自然、良家の子女が集まるんですが、そこら辺は長くなるので割愛します。
で、問題の初等部は1学年3クラス編成なんですが、今回の歓迎遠足は学年縦割り行動になってました。
1年から6年の1クラス分で分かれ、3グループそれぞれ別の場所に出かけるのです。
まぁ、ココまではいいです。良くあるかは分かりませんが、ありそうな感じです。
凄いのはココから。
なんと『遠足』を6年生が主体になって企画プロデューするそうです。
決められた予算の中でいかに新入生を楽しませてあげられるか。という主題の元、6年生たちの将来の力量を見る試練の場でもあるとか……。
まぁ、お家の跡取りや将来多くの人を使う立場になるであろう人たちがたくさんいますものね……。
こんな小さい時から、お金持ちって大変ですね。
もっともまだ子供ですから、ギスギスとした感じでもなく、割と和気藹々と自由度を楽しんでいるのが現状みたいです。
で、今回。
私達は動植物園に来てますが、貸切になっていまして、そこでゲームをするそうです。
地元の小さな動植物園とはいえ、1日貸切できる資金を子供に持たせちゃうんですか。
凄いな、金持ち学校!?
「上位には景品もあるみたいだよ?まぁ、そこまで予算はさけなかったから自宅の不用品を持ち寄りしたみたいだけど」
にっこりと後ろから声をかけられました。
すごく耳に馴染んだ声に振り返れば、そこには兄の姿が。
「この組の本日の引率です。どうぞ、よろしくね」
にっこり笑顔で挨拶されました。
どういう事かというと。
6年生が主体で企画運営。それを5〜4年生が補佐にまわり、1〜3年生はお客さんって感じなんですが、今年初めての1年生には補佐がつくんだそうです。
まぁ、広い植物園の中でコースアウトや事故の危険も皆無では無いですからね。
4人一組につき、1人。5年生がつくとは聞いていましたが、まさか兄が来てくれるなんて!
「お兄ちゃん!」
思わず笑顔で飛びついてしまいました。
「驚いた?」
いたずらが成功したというような楽しげな笑顔に何度も頷きます。
「ゆあちゃん?知ってる人?」
と、一緒にいた愛梨ちゃんが声をかけてきました。
ちょっと気の弱い愛梨ちゃんは、不安そうに私の服の裾をちょんっとつまんできました。
小首を傾げ、揺れる瞳がとても可愛らしくて庇護欲をそそります。
大丈夫ですよ〜、兄は優しい人ですから。
「はい。私のお兄ちゃんです」
今回、班決めは自由だったので愛梨ちゃん含め陸斗くん、洸夜くんと組みました。
というか、当然の様にみんな集まって来てくれました。友達がいるって素晴らしい(遠い目再び)
「改めて、初めまして。倉敷莉央です。いつも妹と仲良くしてくれてありがとう」
振り返って兄を紹介すれば、頭に手を置かれながら自己紹介してました。
「みんなの名前も聞きたいけど、後でね?リーダーのあいさつが始まるみたいだから」
促されてみると、前の方に用意された台に上級生らしき人が立っていました。
「はい、みんな注目〜!班ごとにまとまって下さい。1年生は引率係と合流できた?」
少し高めのよく通る声。
あれ?髪短いし、服装も男の子っぽいけど、女の子みたいですね。
「今回2組のリーダーを任された東堂です。今日は、色々と趣向を凝らしたので、めいいっぱい楽しんでください。
特に1年生。君たちの歓迎会なんで、楽しんでくれたら嬉しいな」
マイクなしでも良く通る声はカリスマ性に溢れていました。
女の子だけど、カッコいいです。
「困った事があれば、引率に頼るか、随所に人も立っているので頼ってください。
2、3年生ははしゃぎすぎて怪我の無い様に。
では、ゲームの説明をします」
さあ、いよいよゲームの始まりです!
読んでくださりありがとうございました。
ちなみに引率はくじ引きで決められました。
兄がゆあちゃんの班になったのは偶然です。
若しくは
「………その班、妹がいるんだよね」
「………代わろうか?」
って善意のやり取りがあったくらいだと(笑)