夏のバカンスは南の島で 3.5
本日2話目投稿で短いです
芽衣子視点
「は~い。結愛、いっきま~~す!」
元気に手をあげた結愛ちゃんが、愛梨ちゃんの手を引いて走ってくる。
真っ白な肌にすらりと伸びた細い手足。
ポニーテールにした髪が尻尾みたいにゆらゆら揺れて、金色の光を振りまいた。
すらりとしたうなじを飾るのは、白い肌を引き立てる紺色のリボン。
ホルターネックタイプの紺色のビキニはブイネックで、柔らかそうな谷間がのぞいている。
折れそうに細いウエストはおもわずふれてみたくなる……というか部屋で思わず鷲掴みしちゃった。女の子同士だしセーフ!な、はず。他の二人も触ってたし!
私もスタイルはいい方だって自画自賛してたけど、もう、結愛ちゃんは別格だね。
あれでまだ13才なんだから恐ろしい。
走るたぴにポヨンポヨン揺れる胸は、ハッキリ言って青少年には目の毒なんじゃないかな?
実際、みんな結愛ちゃんに目が釘付けだし。
うんうん。わかるよ。
あれは見とれちゃうよね!
って思っていたら、さっさと莉央君が駆け寄って回収して、自分の羽織っていたパーカーを着せかけていた。
うん。その気持ちもわかる。
見せたくないよねぇ。
きょとんとした結愛ちゃんに思わず笑っちゃった。
「ま、こうなると思ってたけど」
隣で美香ちゃんも笑ってる。
「だね。でも一瞬でも見れたんだから、私たちに感謝してくれてもいいんだよ?」
けらけら笑いながら、ほほが赤い陸人君と神谷君をつついて揶揄ってるけど、まぁ中学生だししょうがないよね。
それよりも、小さい頃から結愛ちゃんを知ってる夏樹君はともかく、素知らぬ顔のレオがしゃらくさいよね!見とれてたの知ってるんだからね!
「ムッツリめ」
思わず小声で呟いたら、ちらりとこちらを見て鼻で笑われた。
ほんと、感じ悪い!
「お兄ちゃんから着せられたんだから、セーフですよね?」
そんなことやってたら、無事迎えに行った莉央君と共に二人が合流。
少し照れたようにパーカーの袖をもじもじしてるの、可愛いか!
白いオーバーサイズのパーカーはすっかり彼シャツ状態で。
さすがに胸元くらいまでしか占められてないけど、見えそうで見えない谷間が何とも。
「これはこれでエモいのでよし!」
思わず親指を立てると後頭部をスパンと叩かれた。
「さすがにおっさん臭いわ、芽衣子ちゃん」
「みんなの気持ちを代弁しただけなのに」
あきれ顔の愛梨ちゃんに、思わず反論すると、美香ちゃんに笑いながらパレオの方をほどかれた。
一枚の布を巻きつけて結んでただけなので、あっという間に外れて持っていかれちゃう。
それ取られると、中はチューブトップタイプのビキニなんだけど!下がハイレグ気味でちょっときわどいの。パレオついてるから気にしてなかったけど。
「やだぁ~!かえして、美香ちゃん!」
悪戯な美香ちゃんに手を伸ばすけど、ひらりとよけられた。
「いいじゃ~ん。芽衣子ちゃんだって小柄だけど、出るところは出てスタイル良いんだし。じゅーぶん目の保養じゃん!!」
「よくな~い!こら!かえしててば!」
そのまま逃げていく美香ちゃんを追いかけて海に突撃すると、すかさず愛梨ちゃんが参戦していて。
気がつけば、男の子たちも参戦して水かけあったりの大はしゃぎになってた。
うん!夏だね!
読んでくださり、ありがとうございました。
他者視点、楽しいです。
および1話が短いスナック感覚、書くのも楽しいです。
しかし、芽衣子ちゃんのオッサン化がひどい……。
どうしてこうなったのか?
見た目だけなら、乙女ゲーヒロイン設定なので、美少女イメージなのですがね……。