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夏のバカンスは南の島で②

さて、夏のバカンスにやってきました。結愛です。

皆さんはいかがお過ごしでしょうか?


ここで、バカンスに参加したメンバーをご紹介。


中学生組。

私、美香ちゃん、愛梨ちゃん。陸人君に洸夜君。

うん、いつものメンバーですね。


高校生組が兄と夏樹君、アドルフォさんにレオ。それから芽衣子ちゃん。

人見知りの芽衣子ちゃんが、このメンバーに入ってるのにびっくりですが、これも成長でしょう。


「行きたくない、けど、あいつと夏のバカンスに行かせるなんてありえない。邪魔しなきゃ」

と何やら小声でつぶやいていましたが、なんでしょうかね?


しかし、改めて見ても濃いメンバーですよね。

正統派イケメンから真面目黒髪、チャラ男まで。

あ、俺様がいませんね!

チャラい俺様とかアリでしょうか?


女の子も正統派から黒髪和風に姉御。

私は何?外人枠?ハーフだけどいいでしょうか……?


みんなキラキラしてますよ〜。

そんな、即3次元で恋愛ゲームスタートできそうなラインナップですが、残念ながら、どこにも恋の矢印は飛んでなさそうです。

主人公さんはどこでしょう?




そんな素敵メンバーで、やってきました。


青い海!白い砂浜!青い空!


「どこのドラマのロケ地ですか〜〜!」

思わず、通されたリビングの窓から叫んじゃいましたよ。

いえ、あまりの美しさに。


「日本の端にある離島の別荘だよ?ウチの」

ご乱心の私にめげる事なく、ニコニコ笑顔のアドルフォさん。


そうなんです。

今回、ここに来るまでの大型クルーザーもお邪魔している別荘も、みんなアドルフォさんのお家の物だそうで。


「だって、僕が参加するせいで結愛ちゃんの目指してた旅行を邪魔しちゃったみたいだし、ね」


チョッピリ申し訳なさそうに肩をすくめるアドルフォさんに、慌てて首を横に振りました。


「こちらこそ!突然なのにこんな素敵な場所に連れてきてくださって!感謝するところなのに、変に拗ねちゃってごめんなさい」

ぺこりと頭を下げると、わしゃわしゃと頭を撫でられました。


「頭下げたらダメだよ。結愛ちゃんはちっとも悪くないし。ただ俺がみんなと遊びたくて割り込んだだけなんだから。ね、顔あげて?」


促され、顔を上げるのとほぼ同時に、横から美花ちゃんに抱きつかれました。


「そうよ!だいたい、今回の旅行は離島を丸ごとリゾート地にするための先行モニタリングなんだから!コレは、使用感の実証実験。つまりバイトです!って、さっき言ってましたもんね、先輩!」


そうなんです。

驚きの新事実。


なんと、別荘どころかこの島全体がアドルフォさんのお家の持ち物だそうです。

元々は有人島だったのですが、住人の高齢化と若者の離島が進み、最後の1人が島を出て既に10年が経過。


ちゃんと水源はあるし、位置的にも夏のバカンス利用に丁度良いと、事業の一環として全島を買上げ、リゾート地にする事になったとか。


小さいとは言っても島ですよ?

話の規模が違います。


その先駆けとして、ライフラインは復活させたので、どんな形に開発するのが最適か現地調査してこいと指令が下ったので、丁度良いし若い世代のご意見版としてご招待←イマココ


もちろん、バイト云々は私たちに気兼ねさせないための建前と分かってはいます。

お仕事は楽しむことって、それは仕事とは言わないんですよ、アドルフォさん!

まあ、全力で乗っかりますけどね。


「なんか先輩呼びって新鮮だね~」

 そしてアドルフォさんは変なところに反応して喜んでますね。

 そういえば、最初にあったのが学校の外だったせいか、名前呼びしてました。


「とりあえず、お部屋に荷物運んできていいですか?先輩」

面白いのでこれも乗っかってみましょう。

「荷物の整理したら海で遊びたいです、先輩」

突然の私の先輩呼びに目を丸くしたアドルフォさんに後ろから顔を出した愛梨ちゃんまで乗っかってきましたよ。先輩呼び。

「私も、泳げないけど海で遊びたいです、先輩」

おまけに芽衣子ちゃん・・・・って、あれ?


「君は同じ年でしょう、芽衣子」

あきれ顔のアドルフォさんに芽衣子ちゃんが「ばれたか」と小さく舌を出しました。

なにそれ、かわいい。


ちなみにお部屋は4人一緒です。

本当はツインのお部屋だったのですが、部屋の大きさ的に余裕があるとのことだったので、ダブルベット二つに変えてもらって、みんなで一つのお部屋使う事にしたんです。

せっかくだし、合宿ぽくっていいよね~って、盛り上がっちゃったんですよね。

男子勢は中学生組が二人部屋、高校生組は一人部屋になったみたいです。

 

「え~、なにこれ!すごい!!」

お部屋に案内されて、思わず上がる歓声。

だってすごいんです。

入ってすぐは広々としたリビング。

ミニキッチンまでついていて、冷蔵庫には飲み物やおやつ、冷凍庫にはアイス。

窓からはこれまた海がきれいに見えます。

そして寝室。

ダブルを二つ、と思ってたんですけど。


「お嬢様方が4人でお使いになると聞きましたので、僭越ながらこういう形にしてみました。もし、最初の希望の方がよいならすぐに戻せますが」


案内してくださったメイドさんの言葉に、みんなで一斉に首を横に振ります。

「このままでいいです」

「というか、このままがいいです!」

「すっごい、何このサイズ!こんなベッドあるの?!」

「きゃ~~!!!」


ベッド、なんですかね?これ。

すっごく大きいです。というか長い?


「クイーンサイズを二つつなげております」


歓声とともに、ベットに飛びついた芽衣子ちゃんを皮切りに思わずみんなでダイブしちゃいました。

程よいスプリングが心地よく体を受け止めてくれます。

はしゃぐ私たちに、メイドさんはニコニコとベッドの内訳を教えてくださいました。


「はっ、ねっ、る~~~!!」

「きゃ~~~!!」

「「あははははは~~~!」」

最後には、みんなで小さな子供みたいにベッドの上でぴょんぴょんジャンプして大笑いしてました。

お行儀悪いのは承知の上ですが、なんだかすっごく楽しくて止まりません。

バランス崩して倒れこんでもおかしくて、すぐに誰かが引っ張り起こしてくれて、また跳ねて。


気がついたら、力尽きてみんなで息切れ起こしながらベッドに転がってました。

「や…ば…。はしゃぎ過ぎた……」

「アハハ…つっかれましたぁ~」

芽衣子ちゃんと愛梨ちゃんはまだ声も出ないみたいですね。

私もヘロヘロです。

これから海に行こうっていうのに体力バー真っ赤ですよ、これ。


「も…なに、やって…」

だけどみんな笑顔です。

うん。なんでもない事が楽しくて、笑いだしたら止まらなくて。

そんなお年頃、ですよね。


ようやく息が整ってきて、ハフゥッと大きく息をつくと、むくりと体を起こしました。

「さ!着替えて海、ですよ」

「「「オォ~~~!!」」」





読んでくださりありがとうございます。

ちょっと状況説明回です。

今回は大人数なので書き分けできるかが課題です。

頑張ります。

次回は水着だ!

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