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[4000PV感謝]【文房具】で充実最高異世界ライフ!  作者: 鴨鷹カトラ
第一章第二節 苔の迷宮突撃! ~グラファイトを求めて~
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正体

6月19日。


「RC:B2、いるか?」

隊長の点呼の声がする。


「RC:B2?大丈夫か?」

隊長が言う。

「おい、呼ばれてるぞ」

隣のRC:B3が肘で私を小突く。


「・・・あぁ、はい。ここです」

点呼にようやく気付いて、答える。

「大丈夫か?」

「大丈夫です」


刹那。

この建物を守る外壁が破壊された音が響き渡る。

スパイダー属の魔物の毒の鎌が、私に突き刺さる。


私なら対処できたはずの攻撃。なぜ対処できなかった?


鎌を抜きはらい、スパイダー属の魔物の方を見る。

やはりそこにはあいつがいた。


『個体名 ナターシャ・アヴァンタレス 種族 人蜘蛛

 固有スキル【大地の加護】【構造理解】

 

 ステータス

 

 攻撃  測定不能

 防御  測定不能

 スキル 測定不能』


私の所属していたRC特別魔物討伐隊の宿敵。

ナターシャ・アヴァンタレス。

魔王アヒューラの妹。


「死ね」

ナターシャがそう言うと、建物が轟音とともに崩れ去った。


◇  ◇  ◇


「はっ!」

目を覚ますと、そこは『しぇるたー』とアマガキさんが言う建物の中。

「夢か・・・」


隣にはナターシャ、向かいにはアマガキさんがいる。

ナターシャは寝息を立てている。


今の私なら、殺せる。

「・・・ふわぁぁ」


ナターシャが起きる。

「ん?どうしたの?RC:B2さん?」


やはりそうだ。こいつは、あの人蜘蛛だ。

そして私のことを覚えている。


「私だっていつでも殺せるよ?」

その幼い可愛い姿で毒々しい言葉を吐くな!


「君も、アマガキも。君を殺したら、必然的に彼の存在も無くなる」

「でも・・・」


「ふぁぁぁぁ」

アマガキさんが起きた。戻らねば。『ナターシャに友好的なミコト・セキリテ』に。


◇  ◇  ◇


「よし!今日もライケン・ラビリンス探索頑張っていくぞ!」

「「おぉ~!」」

朝から元気のないミコトさんに配慮して、今回は派手な魔物討伐はしないでおくとしようか。




さて、そういったにもかかわらず現在龍と対時中の我々であります!ハイ!

え?龍はあの魔王って名の化け物が倒したはずだって?

そうなんだよ。なんか復活してるんだよ。


え?ライケンドラゴン自体がここにはいっぱいいるんじゃないか?

・・・言うなよ。我らもその可能性を疑っているのだよ。


でも考えてごらんよ。小さな特に攻撃スキルを持たないナターシャと、ビジネス向けの固有スキルのミコトさん、それにゴミスキルの我。それに対して『測定不能』のステータスがある龍何十匹。


世界は我を殺す気なのでしょうか?

無慈悲にも程がありますわ!


龍が口にあのブレス攻撃のエネルギーをため始める。

ふっ。遅い!遅いぞ!

『【超思考LV1】が【超思考LV3】になりました』

ナイス管理者!


「【文房具[サイズ指定S]】!」

巨大はさみを龍目掛けて投げつける。

・・・外れる!


高すぎる洞窟の天井付近を徘徊する龍に素人の投げつけが当たるわけないよな。

『【身体能力強化LV6】を獲得しました』

ナイスゥ!


それではもう一度いってみよ~!

「【文房具[サイズ指定S]】!」

「【大地の加護】」

ナターシャのお陰様で攻撃力アップ!


巨大ハサミは龍の体に深々と突き刺さる。

やったね!鱗貫通!

『【貫通LV1】を獲得しました』


龍は痛みに悶えている。

そしてその隙だらけの龍に巨大ねりけしをヒットさせる!


龍、撃沈。

落ちていく龍。

やったね!

『【殺戮LV1】が【殺戮Lv10】になりました』

『【虐殺Lv1】を獲得しました』


物騒な称号ばっか。

やめてくださいや。この【殺戮】とか進化したらどうなんのやろか?

進化しない称号もあんのかしら?


「ふぅ~アマガキさん流石です」

「おぅ。【大地の加護】ありがとうナターシャ」

ナターシャの【大地の加護】が無かったら龍に先に攻撃されて今世もサヨナラホームランだったからな。

非常にありがたい。


さぁ、この調子でヴァルキリーインベィディアも討伐すっかな!




個体名 ナターシャ・アヴァンタレス 種族 人蜘蛛

 固有スキル【大地の加護】【構造理解】

 

 ステータス

 

 攻撃  測定不能

 防御  測定不能

 スキル 測定不能


 【殺戮Lv79】【虐殺Lv58】【破壊Lv100(C)】【残虐Lv93】【物理耐性Lv100(C)】etc.

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