最恐
そいつは俺たちを微塵も気に留めていない様子で、堂々と、龍の死骸の上に立っていた。
『個体名 アヒューラ・アヴァンタレス 結界人
HP 測定不能
固有スキル【魔王】【支配者】【準管理者】【邪眼】【圧倒】
ステータス
攻撃 測定不能
防御 測定不能
スキル 測定不能』
固有スキルが5つ?ないわー。
勝てる訳ないっしょ。
◇ ◇ ◇
俺たちは休息の後、雑魚の魔物を倒しつつ、ヴァルキリーインベィディアを倒す準備をしていた。
なんやかんやでライケン・ラビリンス入れたからな!
雑魚の魔物って言っても、普通にカンスト称号あるやつばっかだからね。
あのボールの中に生き物を住まわせ戦わせるアニメの生き物のレベルが高い奴らとレベル1の相棒で戦わされる感じ。
わかる?わかるよね?
あ、龍いた。
巨大な洞窟を悠々と飛んでいた。
「ミコトさん!ナターシャ!逃げよう!」
龍がこちらをゆっくり向き、なんか口にエネルギーをため込み始める。
oh.very very bad.
こうなったら逃げるが勝ち!
「逃げるぞ!」
どぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉん
ぉがいくらあっても足りない轟音が響く。
うん。龍なんか死んでる。地上に叩き付けられて死んでる。
\(^_^)/!
地面に倒れる龍の上に人が立っている。
( ゜_ノ゜)…ン?
ステータス完全理解が発動される。
(;゜ω゜)エ...................
◇ ◇ ◇
魔王。俺の称号の中にも【魔王Lv1】はあるがあいつの場合は別だ。
固有スキルとしての、【魔王】。
固有スキル5つ。単純に考えてノードル率500%。いかれてんだろ。
「・・・逃げるぞ」
ミコトさんとナターシャが頷く。
こっそりとこっそりとね・・・
龍の上に佇む魔王は、まるで『プログラムのバグ』の様に消え去った。
◇ ◇ ◇
休息シェルターに帰還した。
「ナターシャ、あいつは?」
震える声でナターシャが言う。
「あれは魔王アヒューラ。ステータスは全生物中最強。スピリット・バグという総合評価ⅹの魔物を連れているのですが、今回はいなくて命拾いしました」
「・・・どうして?」
総合評価X。。そして直訳で『おかしな精神』。やばそう。
「人の精神に侵入し、じわじわと侵入した生物のRC物質と生命力を吸い取っていきます。最終的に侵入された生物は死に至ります」
なんだそのえぐい魔物は。いなくてガチでよかった。
◇ ◇ ◇
「あのさ、バグちゃん」
ライケン・ラビリンスの最深部。
岩に腰掛け、ノイズに命が芽生えたスピリット・バグを撫でているアヒューラ。
スピリット・バグはノイズで返す。
「近々ライケン・ラビリンス破壊して、帝都リーテルを爆破した後に『学院』の校長を暗殺しようと思ってるんだけど、どう?」
スピリット・バグはノイズで返す。
「そうだよね。やっぱりそうだよね・・・魔王アヒューラ!帝都リーテルを破壊する事を、宣言いたします!」
スピリット・バグ『ユニーク』
固有スキル【精神権限剝奪】
ステータス
攻撃 9999999999
防御 9999999999
スキル 9999999999
【殺戮Lv100(C)】【邪念Lv100(C)】【管理者権限】【物理耐性Lv100(C)】etc.
総合評価 X