魔物とかマジありえんわ。
ギリギリの更新!セーフ!
申請書を提出した。
不愛想な事業部の職員から場所を指定された。
「えっと・・・本当にここ?」
山奥に突然現れたビル。
『ピンポ~ン!【絶望Lv1】、【移動距離LV2】を獲得しました!獲得称号が5つになりました!報酬として、拡張スキル、【サイズ指定S、A、B】を獲得しました!』
サイズ指定?なんだそれは?
とりあえず使ってみるか。
えっと消しゴム消しゴム・・・と。
「【文房具[サイズ指定S]】!」
気づけば俺は消しゴムに押しつぶされていた。
「アマガキさん!?」
「ぶ・・・でかすぎ、これ」
ミコトさんの力を借りて這い出す。
「すごい!オフィスだ!」
立派な椅子に机。
「さぁ!経営開始・・・っていっても、やることは変わらないか。市場へレッツゴー!」
「・・・ん?足が速くなってないか?あの、【爆速Lv1】の効果じゃないか?」
「よし!走りましょう!」
全力疾走。
小さい頃を思い出す。横を見るとミコトさんがいる。
なんか、似たような記憶がある気がする。
でも、思い出してはいけないような気がする。
『ピンポ~ン!【爆速Lv1】が、【爆速Lv2】に進化しました!」
そして、この声も。
◇ ◇ ◇
帝都リーテルは、堅固な城塞都市で、魔物の襲撃を受け、一度も壊滅したことがない。
別名『不落の要塞』。
その付近のジェノヴィア森林。
隠れて城壁を見つめる異形の魔物がいた。
インベイディア。【爆速LV24】、【威嚇LV29】、【耐性LV22】を保有する魔物だ。
LV20超えのスキルを3つ保有しているため、総合評価はBである。
容姿はアマガキが雨垣朔太郎だった世界のもので例えるなら、体色が緑の天狗といったところだ。
触腕の様な左手と鋭い爪を持つ右手を持つ。
インベイディアは城門を守る衛兵をその長い爪で切り付けた後、城門をこじ開け、中に入った。
◇ ◇ ◇
いつも通りリーテルの市場で文房具売り!
さぁ頑張るぞ・・・
「襲撃だ!Bクラスの魔物の襲撃だ!」
走ってきた小太りの男が叫んだ。
市場はパニックになる。
何?何が起きてるの!?
すると、魔物の長い左腕が逃げていた14才くらいの女の子を捉えた。
「アマガキ!逃げましょう!」
「いや!あの女の子を助けねば!」
「グルァァァァァァ!」
吠えた魔物は逃げていた通行人に向かって襲い掛かる。
とっさに俺はそいつの前に出る。
「【文房具[サイズ指定S]】!」
巨大な消しゴムに深々と突き刺さる魔物の右手の爪。
「【文房具[サイズ指定S]】!」
巨大なホッチキスが俺の手に現れる。
俺が体で支えていた巨大消しゴムの前からどく。
巨大消しゴムが倒れ、魔物の右手の爪が折れる。
横からすかさずホッチキスで挟み込んで・・・!
「鉄槌ホッチキス!」
横にして地面にぶつける!どう?この必殺技ネーミングは!
その勢いで魔物の左腕はちぎれ飛び、女の子も解放される。
さぁ!とどめさしていきまっしょい!
「【文房具[サイズ指定S]】!」
巨大な鉛筆を生成し、すかさず魔物めがけて投げつける!
ザンッ!
鉛筆は魔物を刺し貫いた。
魔物は倒れる。
『【殺戮LV1】を獲得しました!』
もうちょっといいスキル名は無かったのかしら?
しかし、なぜだ。攻撃力が上がっていたような気がする。
「大丈夫?」
女の子にすかさず駆け寄るナイスガイ、俺。
「お母さんは?」
ゆっくりと首を振る。
孤児か・・・
拍手が起きた。
逃げていた歩行者たちが戻って来て、拍手してくれている。
こんなに評価されるのはいつぶりだろうか?
そして宿。
「ナターシャ!」
鬼気迫った様子でミコトさんが駆け寄る。
「RC:B2、じゃなかったミコトさん!」
ナターシャという名前らしい女の子とミコトさんは知り合いなのか。
ナターシャと呼ぼう。
ナターシャ、急に元気になった。
ミコトさん、すごいです!
「紹介するわ。彼女はナターシャ・アンドリュー。固有スキルは【大地の加護】、【構造理解】!」
「私を中心とした円の半径5mの中にいる味方のステータスをアップします!」
ん?固有スキルって2つあるものなのか?
「私はRC物質の100%がノードルなので、二つ使えるのです!」
分かったような分からないような・・・
「ねぇ、アマガキに来ない?」
ミコトさんがナターシャに言う。
いや待て待て子供は働いてはいけないだろう・・・・って。そうか。
この世界は法律ゆるゆるなんだ。
けしからぬ。
まぁいっか?ダメだけど!
「はい!」
本人むっちゃやる気だし。
アマガキ・クロシ 年齢21才
固有スキル【文房具】
獲得拡張スキル【サイズ指定S,A,B】
ステータス
攻撃 12
防御 8
スキル10
獲得スキル
【爆速LV2】
【絶望LV1】
【移動距離Lv2】
【殺戮LV1】