第3部、第2章~割り箸通しゲームと輪投げゲーム
谷口「は~い、皆さーん、交代しましたかー」
「はーい」(一同)
谷口「それでは、私の押し込みタイムが始まりますよ~」
谷口「というか、男性は14番(渡瀬さん)と19番(手塚さん)の固定でいっか!」
谷口「では、13番の女性は14番の男性の所へ、8番の女性は19番の男性の所に入って下さいね~」
プロフィールシートを見ると、13番の女性が亀井未奈美さんで、8番の女性は桜内亜香さんでした。(未奈美さんと亜香さんが押し込まれた時は、前回の様なトラブルはありませんでした)
谷口「それでは、割り箸通しゲームの説明をしまーす」
谷口「えー、それでは男性の皆さんはベルトを外して下さいね~」
谷口「それから、ズボンのフックを外してウエストを緩めて下さいねー」
谷口「ウエストが緩まなかったら、チャックを半分下げてもいいですよー」
谷口「そうしたら、ウエストに隙間が出来ると思うので、そこに割り箸を差し込みます」
谷口「ここまでが準備段階ですよ~」
谷口「あとは、ウエストに差し込んだ割り箸を、裾に向かって導くだけで~す」
谷口「このゲームは、ズボンの中に割り箸を通して取り出せれば成功で~す」
谷口「すごーく簡単でしょう!」
谷口「ただ、最近のズボンは裾が細くなっているデザインの物があるので、該当する方は割り箸の先端が床に接した時点で成功としま~す」
谷口「見事に成功した方は挙手して下さいね~」
谷口「でも、女性の皆さんは、ズボンの前側に割り箸を差し込んじゃダメですよ~」
谷口「真ん中にある大切な物にぶつかっちゃいますからねー」(会場内がざわつく)
谷口「割り箸は、ズボンのサイドからですよー」
谷口「それと、パンツの中にも入らないようにして下さいね~」
谷口「罷り間違ってパンツの中に入っちゃったら、最初からやり直しですからね~」
谷口「このゲームでは、3分以内に割り箸を通せたペアに、チロルチョコを1個ずつ差し上げまーす」
谷口さんの説明が終わると、会場係の方々が各ペアに1本ずつ割り箸を配り始めました。
ぼくは、その説明を聞いた時、風船割りゲームよりも簡単そうに思えました。
何故なら、ズボンの中で割り箸がストンと落ちれば、数秒で通せると思ったからでした。
谷口「それでは、割り箸通しゲームスタートで~す」
男性の皆さんは、カチャカチャと音を立ててベルトを外しました。
そして、ズボンのフックかボタン外してウエストを緩めました。
スリムパンツを穿いている方は、言われた通りにチャックを半分下ろしましたが、それほど隙間は出来ませんでした。
よって、結局はチャックを全開にして隙間を作っていました。
女性の皆さんは、ウエストの隙間を確認すると、一斉にズボンのサイド側へ割り箸を滑り込ませました。
ただ、割り箸全体が見えなくなる所までは簡単に押し込めるのですが、そこから先がなかなか進んでくれないのです…。
「あ~、もうダメだ~」
「これって、成功する要素はズボンの形状だけだよね…」
割り箸がズボンの中で行き場を失ってしまい、ゲームを諦めようとする女性が半数近くいました。
ですが、その様な状況でも、むきになって割り箸を通そうとしている女性もいました。
「あれっ、何で通らないのかな…」
「太ももの裏側に向かって通す手もあるわよ」
「成程ね!斜にして下ろしていけばいいのね」
夢中になってゲームをしている女性は、彼や此れやと手を変えて、必死になってお相手の太ももを撫で下ろしていました。
ただ、男性の皆さんは、太ももの付近をさわさわされるのが、擽ったくて仕方ありませんでした。
「ちょっと、あっ、ヒャハハハハ~…」
「うっ、ううううっ、ウフッ~…」
「ひぃひぃ、ヒヒヒヒィ~…」
と、いった感じの声を漏らし、男性の皆さんはあちこちで悶えていました。
ゲームを諦めて手を止めていた女性は、男性達のあられもない姿を見て笑いを堪えていました。
また、その様相が面白いと思ったのか、ぼくの近くにいた女性の瞳がキラッと輝きました。
そして、時を移さず再び男性の太ももを弄り始めました。
「もう、通りそうもないからギブアップでいいよ」
「いいえ、5ミリ程度なら動かせるから続行よ!」
「いやいや、擽ったくて脇腹が攣りそうだから終わりにしない?」
「あっ、内ももの方にいっちゃったわ」
「アアっ、そんなとこ触らないで下さいよ~」
「ふふ~ん、何て面白いゲームなんでしょうね~」
「お姉さんゴメン!もう、ギブギブ!」
谷口「あんれ~、このゲームにギブアップなんてあったけな~」
「いやいや、こっちの身が持たないからレフェリーストップで!」(レフェリーストップ→レフェリーが試合続行不可能と判断してゲームを中止させる事)
谷口「レフェリーストップっていう制度は無いので、ギブアップするかしないかはお2人で決めて下さいね~」
「そんな~」
このゲームでは、男性が直立しているのに対して、女性はしゃがんで割り箸を通しているので、足元のバランスを取るのに苦労していました。
なので、女性達はゲーム中にスッ倒れないようにする為、どこかに片手をつく必要がありました。
それで、ほとんどの女性は男性の膝裏に手を添えていました。
中には、股座のすぐ下を抱えている女性もいました。
その女性は、ゲームの途中で後方に倒れないようにする為、無意識にそんな所を掴んでいたのだと思いますが、お相手の男性はヒヤヒヤしていました。
3人でゲームをしていた、渡瀬さんと手塚さんの組み合わせでは迫力が違いました。
ウエストに差し込んだ割り箸を、2人掛かりで通していたので、他のペアとは作業スピードが比べ物になりませんでした。
女性2人の絶妙な手捌きにより、ものの1分弱で裾の近くに到達していました。
ただ、ゲームクリアを目前にしても、割り箸を取り出そうとはしませんでした。
やはり、男女3人組だとすぐにゲームが終わってしまうので、時間を持て余してしまうからでしょう。
ゲームが終了する直前で取り出すのかと思っていると、もう1人の女性が割り箸をサッと取り出して反対側のウエストに滑り込ませました。
なので、渡瀬さんと手塚さんの組み合わせでは、女性自ら2回戦に突入していました。
恐らくは、余りにも早く終わってしまうと、つまらないというのがあったのでしょう。
若しくは、男性の太ももや脹脛を、どさくさに紛れて触れていたかったのかも知れません。
早々にゲームをクリアしたペアは、苦戦している人達を眺めていました。
その時、3人組の勝手気儘な行為を見て、刺激を受けたのでしょう。
いたずら心が働いたのか、男性の太ももにソッと指先を這わして楽しんでいる女性もいました。
どうやら、風船割りゲームを早く終わらせたいが為に、男性から雑に扱われた女性による仕返しの様でした。
ぼくのズボンの中に入った割り箸も、太もも付近で引っ掛かってしまいました。
司「あ~、やっぱりここで引っ掛かっちゃったか~」
剛史「無理そうならギブアップしてもいいですよ」
司「いいえ、まだ諦めるには早いわ」
司さんは余計な動作を一切せずに、黙々と割り箸を通していました。
その手先が何とも擽ったかったのですが、一生懸命にやっている司さんの事を思うと、変な声を上げてはいられませんでした。
司さんが、割り箸を少しずつ押し出していくと、ようやっと太ももを通過しました。
それが、膝小僧迄到達すると、割り箸はスルリとアキレス腱の下の方に落ちました。
「よし!あとは裾から出すだけだ!」
と、思っていると、意外にも裾に引っ掛かって割り箸が出てこないのです…。
周りにいたペアからも、苦戦している様子が伺えました
「あれっ、やっと裾まで導いたのに割り箸が出て来ないじゃない…」
「本当ね…、ここでギブアップかしら」
「裾から割り箸の先っちょは見えているのに…」
何組かのペアは、ここで諦めかけていました。
それでも、ぼくの近くにいた16番の女性が、うまく裾を捩りながら割り箸を引っ張り出しました。
そして、高々と割り箸を翳しました。
「取り出せました~」
それを見て、諦めかけていた女性達が質問責めにしました。
「えっ、どうやって取り出したんですか?」
「私にも教えて下さらない?」
「ええ、いいわよ」
「ラッキー、助かるわ~」
「割り箸は裾の近くに導いていますか?」
「ええ、そこまでは出来てるわ」
「だったら簡単よ!そこからは、裾の端々を持って大きく捩るだけで取り出せると思うわ」
「分かったわ、ありがとうね!」
「いえいえ」
近くにいた女性は、早速ズボンの裾を捩って器用に割り箸を落として引っ張り出しました。
「はーい、私も成功しました~」
「こっちも取り出せました~!」
谷口「はい、OKで~す」
ぼくのペアになった女性も、それを横目で見てチャレンジしました。
司「そろそろ出そうなんだけど、ここからが長いのよね」
剛史「もう少しで出そうなんですけどね…」
司「う~ん、この隙間を通すには割り箸だと長過ぎるんじゃないかな~」
ぼくは、ゴワゴワとした生地のズボンを穿いていたので、どうしても裾の所で引っ掛かってしまうようでした。
まさか、ズボンの選択がこんな所で肝となるとは…。
それでも、司さんが裾の端々を激しく捩っていると、割り箸の向きが斜めになりました。
司「やった!これだったら出そうだわ!」
司さんは、ズボンの裾を更に激しく捻じくりました。
すると、斜めになった割り箸が床にストンと落ちました。
司「やったわ、やっと貫通したわ!」
剛史「おおっ、さすがだね!」
司「はーい、ここも成功しました~」
谷口「はい、OKで~す」
諦めかけていた割り箸通しゲームに成功したので、ぼくは司さんにお礼を言いました。
剛史「ありがとうございます!やっぱり、ゲームに成功すると楽しいですね」
すると、司さんは少しだけはにかみながら、
司「こんなの簡単よ」
と、鼻高々に話していました。
ぼくの予想とは裏腹に、割り箸通しゲームでは多くの脱落者がいました。
というのも、スリムパンツを穿いていた男性が半数近くいたからです。
彼らは、ウエストの横から割り箸を入れられても、せいぜい太もも付近に潜り込んだ所で詰まっていました。
そうなったが最後、割り箸は上にも下にも動かせなくなり、いくら足掻いてもゲームオーバーになってしまうのです。
ゲーム終了後、スリムパンツを穿いていた男性は、割り箸を取り出すのに通した所まで脱ぐ羽目になりました。
更には、その恥ずかしい姿も、皆さんからジロジロと見られていました。
醜態を晒した男性達は、
「あーあ、こんな所でパンツ見られるんだったら、もっといいのを穿いてくれば良かったな…」
「スリムパンツでセックスアピールが出来ると思ったのに、それが仇となったよ…」
「俺なんて関係ないのにずっとケツを触られていたよ…」
といった、恨み節を言っていました。
割り箸が通せたペアには、会場係の方がチロルチョコを渡してくれました。
何となくゲームの雰囲気に慣れたところで、司会役の谷口さんは言いました。
谷口「はーい、女性の皆さーん、ウエストから裾に割り箸を出せましたかー」
谷口「何かもの凄い声がしてましたけどね~」
谷口「男性の足を弄べてどんな気分でしたかー」
谷口「えっ?今度は男性に割り箸を通して貰いたいですって~」(会場内がざわつく)
谷口さんは、間を置いてから皆さんに向かって叫びました。
谷口「噓、嘘、それはジョークで~す」(女性達は胸を撫で下ろします)
谷口「それでは最後のゲームにいきますからねー」
谷口「次は、輪投げゲームでーす」
谷口「でも、その前にペアを交代して下さーい」
会場の皆さんは、ゲームの時だけは気軽に誘えるとあって、サッとペアを組み替えました。
次に、ぼくのペアになったのは20番の女性でした。
プロフィールシートを見ると、その女性の名前は大角清美さんでした。(以後、20番の女性を清美さんと表記します)
谷口(全体を見回しながら)「交代出来ましたか~」
「はーい」(一同)
谷口「それでは、最後の押し込みタイムが始まりますよ~」
谷口「それでは、5番の女性は14番の男性(渡瀬さん)に、17番の女性は19番の男性(手塚さん)の所に入って下さいね~」
プロフィールシートを見ると、5番の女性が小久保海空さんで、17番の女性は下河辺夏美さんでした。(海空さんと夏美さんは、敢えてペアになるのを遅らせて渡瀬さんか手塚さんのペアに押し込まれるのを期待していた様でした)
谷口「それではゲームの説明でーす」
谷口「男性の皆さんは、的棒の台を持って下さーい」
谷口「女性の皆さんは、なげ輪を3個持って下さーい」
谷口「ゲームは簡単です、女性が投げたなげ輪を男性が持っている的棒に3個全部入れて下さーい」
谷口「なげ輪が引っ掛かったら抜かないで下さいね~」
谷口「的棒の根元に押し込んで、入った事をアピールして下さいね~」
谷口「輪投げゲームが成功したら、キーホルダーを差し上げまーす」
谷口「でも、これはただのキーホルダーではありませんよー」
谷口「これを受付けに見せると、何と!次回以降の参加費がずっと500円引きでーす」
「おお~」(会場内の声)
ゲームの景品のグレードが上がり、会場からは歓声が上がりました
という事は、誠司君がゲームを成功させれば、次は2000円って事か!
ぼくか実君でも、次回は3000円で出られるんだよな。
これは、ゲットしておいて損はないな。
谷口「因みに、このキーホルダーは当社の他の会場でも有効でーす」
谷口「但し、このゲームが一番難易度が高いんですよ~」
谷口「男性の方は、的棒の台を動かしてなげ輪を引っ掛けてもOKでーす」
谷口「輪投げゲームって、小さめのなげ輪だとかなり難しいから、棒の先にちょっとでも引っ掛かっていれば可としますので、男性の方々はしっかりと受け止めて下さいね~」
谷口さんの説明が終わると、会場係の方が各ペアに輪投げセットを配りました。
谷口「それでは、輪投げゲームスタートで~す!」
実際にやってみると、女性が放つなげ輪の軌道が読みにくく、予想以上に難しい事が分かりました。
よって、1つ目のなげ輪から失敗するペアが続出しました。
すぐ手前に落ちた物、大きく横に逸れた物は問題外ですが、正面に投げたなげ輪も的棒に入れるのは至難の技でした。
このゲームでは、如何にしてなげ輪を掬い上げるのか、というのが趣旨の様でした。
ぼくとペアになった清美さんは、なげ輪を正面にコントロールするのがうまい人でした。
ふんわりとした軌道ではなかったものの、的棒の台を少し動かしただけで、見事に1つ目のなげ輪が入りました。
ただ、このゲームは本当に難しくて、1投目で8割の方が脱落して2投目で全滅するかと思われていました。
これには、谷口さんも思わず声をあげました。
谷口「皆さん頑張って下さいね~」
谷口「最近では、2週間前に1組だけゲットした人がいましたよ~」
それを聞いて、1回目を成功させたペアが勢い付きました。
しかし、期待を込めて2投目が放たれたものの、うまく入れる事が出来ずに連続で外していました。
ぼくは、2投目を受ける時も、的棒の先を同じ向きにしました。
すると、的棒の台をやや左上に動かしだけで、なげ輪を入れる事に成功しました。
ただ、その時点でゲームに残っているのは僕達だけでした。
なので、会場の全員がぼくのペアに注目しました。
すると、清美さんが皆さんに見られて恥ずかしかったのか、直球に近い軌道でなげ輪を放ってきました。
ですが、何となくそんな軌道のなげ輪が飛んでくるんじゃないかと思っていたので、的棒の先をほぼ水平に向けていました。
すると、予想通りに飛んできたので、ぼくの手にはグッと力が入りました。
勢いよく放たれたなげ輪は、的棒の先を捉え浅めに引っ掛かりました。
的棒の先で、なげ輪がぐるんぐるんと回転しました。
「このまま抜けてしまうのか…」
と、思っていると、徐々になげ輪の勢いがなくなり的棒の先で止まりました。
それには、会場内がどよめきました
すると、清美さんは顔を赤らめて嬉しそうに笑いました。
谷口「おめでとうございまーす」
谷口「お2人にはキーホルダーを1つずつ差し上げまーす」
谷口「輪投げゲームは、これにて終了になりまーす」
谷口「皆さん、ゲームで仲良しになれたでしょうか~」
谷口「ゲームの司会進行は谷口でした~」
会場内からは、“パチパチパチパチ”と、拍手の音が響き渡りました。
ふと周りを見回すと、参加者の皆さんは薄っすらと汗を掻いていました。




