アルコール
鬱病、双極性障害とは違った病気ではありますが、密接な関係があると思います。
アルコール。飲むと身体が火照り、ふわふわとした気分になり、気持ちが楽になる。
お酒は好きだった。何せ中学生の時から学校帰りに飲んでいたし、友達と騒いでは夜遅くまで飲みまくっていたから。飲み放題で「吐くまで飲む!」と息巻いては酔い潰れたり…
だが、仕事に追われてストレスが溜まっていた時、一日一本350mlの発泡酒はやがて、500mlになり。
一本が二本に、二本が三本に。お金が勿体ないとウィスキーになり…
好きで飲んでいた筈のお酒は、やがて全てを忘れさせてくれるドラッグになって行った。
仕事に家事に育児、全てを終えた深夜2時を超えた辺りからハイボールを作り、濃く作り過ぎたと炭酸水を足しては薄くなったとウィスキーを足し、いつのまにか寝てしまう。だが朝6時に家を出て仕事に向かう。睡眠時間は3時間ほどだった。
消費が早いからと4Lボトルを買うも直ぐに無くなり、飲み過ぎと怒られると、今度はウォッカに切り替え、またもや割ったり足したりで気付けばボトルは半分に…
楽しいお酒はそこには無く、初めの一杯は喉の焼けるような消毒液の味…
辞めたいのに辞めれない。飲みたく無いのに飲まずには居られない。飲む事は苦痛で、飲まない事も苦痛。
こうして僕は、アルコール依存症になっていってしまった。
僕がAAのミーティングに通い、他のアルコール依存症の人々との分かち合いで気付いた事。
それは、初めの一杯である。
初めの一杯を飲まなければ、僕はアルコール依存症になる事は無かった。
初めの一杯を飲まなければ、ストレスを理由にお酒に逃げる事は無かった。
初めの一杯を飲まなければ、初めの一杯を飲まなければ…僕はお酒を辞める事が出来る。
アルコール依存症は、車に例える事が出来る。
この車は、バックをする事は出来ない。一度乗って走り出してしまうと、進むか止まるかしか出来ないのだ。
普通の人は、ドライブ(飲酒)に出て、下り坂(飲み過ぎ)があっても、ブレーキを掛けて止まる事が出来る。
だが、アルコール依存症の人達は、ブレーキが壊れてしまったのだ。一度走り出してしまうと、自分の意思では止まらないのだ。
では、どうやって止まるのか?
答えは簡単だ。
車を動かさない。これに限る。
初めの一杯を飲まなければ、辞め続ける事は出来る。辞め続ける事は出来るが、壊れたブレーキは二度とは治らない。
僕は、お酒を嫌いになった訳では無い。ブレーキが壊れてしまったのだ。
なぜブレーキが壊れしまったのか?
それは、楽しくお酒が飲めなくなったからだ。
お酒を否定する訳では無いが、少し考えて欲しい。
初めて飲んだお酒は、美味しかったですか?
苦くなかったですか? 不味くなかったですか?
アルコールは除菌や消毒液に使われるほど強力な薬品です。
脳に直接作用し、また、その効果も速く、副作用も多い薬物です。
お酒は楽しく飲んで下さいね。
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