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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
七章 帰郷
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第3話思い出


「レイン、もう話はおわったの?」


俺達が教会の入り口に戻ると、ちょうどリリー達と会った。


「こっちは、終わったよ。リリー達は用事がすんだの?」


「ええ、満足したわ。」


リリーとミリーは満足そうだけど、なんかレンだけは疲れたような顔をしているぞ。


「レン、どうしたんだ?」


「買い物怖い。」


あー、これは前に俺が味わった地獄を、同じように味わったんだな。


「まあ、レン。お疲れ様。」


「後で、馬車で寝る。」


「わかったよ。」


これは、後でレンをフォローしないとだな。


「後はグレンとレド、ジェイドとバルドがまだか。」


「そうね、グレン達はまだ探し物しているんじゃないかしら?ジェイド達は知らないわ。」


そういえば、グレンは硫黄と硝石を探しているらしいからな。

俺自身は採取できる場所は知っているが、何処で売っているのかはわからないからな。

それに、ジェイド達はリリー達をこっそり護衛していたから、少し時間をおいてからくるんだろうな。


「うーん、探しに行くのはすれ違いになったら、まずいですよね?」


「そうだな、ユーリの準備もあるからここで待っているか。」


ルードさんにたずねると、そう返してきた。


「おや、私達が最後ではなかったんですね?」


「ジェイドにバルドか。まだグレン達がきてないよ。」


タイミングよく、ジェイドとバルドが帰ってきた。

2人もレンが味わった地獄を見てきたためだろうか、どことなく疲れているように見えた。

俺はジェイド達に近づき小さい声で、


「すまない2人とも、助かったよ。」


「いえ、安全でしたから。」


「女性って怖いですね。」


「ああ、よく知っているよ。」


「レイン、男だけで何話してるの?」


「いや、なんでもないよ!」


「そう?」


この話はここで終わらせとかないと、リリーにバレたらやばいな。

それにしても、グレン達はどこまで探しに行ったんだか。


「そういえば、レインさんの故郷のジルド村ってどんな場所なんですか?」


ユフィーがそんな事を聞いてきた。

そうだった!

みんなには一度も故郷の話をしていなかったな。


「俺とリリーの故郷は、まあ特段珍しいものはないんだけどな、村人はみんな仲が良かったし、どこにでもある村だったな。」


「レインお兄ちゃん、それだけじゃわかんないよ!」


「そうよね、レインそれはひどいわ。」


「そうか?」


「まったく!私達の村は特産品はないけど野菜が有名だったのよ。まあ、レインは知らなかっただろうけどおじ様の野菜は大人気だったのよ?」


「マジか。知らなかった。」


「それにフルーツなんかも人気だったわ!」


なんか、俺自分の村の事もあまり知らなかったんだな。


「リリーは、よく知ってるな。」


「まあ、私はアストラの城下町に行く事もあったからね。」


それもそうだな!

俺は村から別の村へと出かける事もなかったから、あまり自分の村が外からどんな風に見えていたのかは、まったく知らなかった。


その点リリーは、一年に一回は必ずおじいさん、おばあさんに会いに行っていたくらいだからな。


「後村の一番の名物は、レインのお父様だったわね。」


「リリーお姉ちゃん、レインお兄ちゃんのお父さんて村ではどんな人だったの?」


「うーん、一言で言うとよく飛んでる人だったかな?」


「すごく謎な人だね!」


「リリーの言ってる事はあってるよ。父さんはいらない事して、よく母さんに投げられてたよ。」


「レインさん、それ怖いですよ。」


「いや、本当だから。」


懐かしいな。

よく父さんは、俺にイタズラしては母さんにバレて殴り飛ばされていたもんな。

あまりにもアホなイタズラが多かったから、大半は忘れてきてしまっているけどあの頃はそれが少し楽しかったな。


俺達がそんな話で盛り上がっていると、


「すみません!遅くなりました。」


「グレンにレド!探し物はあったのか?」


「バッチリですよ!完成を楽しみにしていてください。」


どうやらグレンは硫黄と硝石を、無事に見つけられたみたいだ。

かなり自信満々な顔だから、きっと凄いのができるんだろうな。


「おっ!みんなそろったのかい?ナイスタイミングだな!」


ユーリさんが準備が終わったらしく俺達のところにやってきた。

これでようやく、俺とリリーの故郷ジルド村に出発ができるな。

先にリリーの両親が向かっているので、再開するのも楽しみの1つだな!

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