EXTRAー5 姉妹
another side ユフィー
「ねえねえ、ユフィー姉様これはなんですの?」
「ちょっと、マリア勝手に中あさっちゃダメよ。」
「ぶー、姉様のけちんぼですの!そう思いませんルナちゃん?」
「ルナはそう思わないけど?」
「あれ?そうですの?」
「こら、マリア!あさらないでって言ってるじゃない!」
「ああ、姉様ひどいですの!」
私達は、今何をしているのかというと、出発前にルードさんやレインさんが、姉妹で仲良く過ごす時間をくださったので、私、ルナそれにマリアの3人で色々な話をする事になったのです。
はじめは互いの今までの事を話し合ったりしました。
マリアは、私達の暮らしを聞くと、泣きながら謝ってきてくれた。
正直マリアは謝る必要は全くない。
悪いのは別の人だったのだから気にしなくていいのにな。
それからは、今どんな生活をしているのか、マリアは気になるらしくいろんな事をこまかく聞いてきていた。
「ユフィー姉様、ルナちゃんは魔獣と戦えますの?」
「ええ、もちろんよ。」
「そうだよ。」
「凄いですの!魔獣さんは美味しいですの?」
「食べられるのは一部の魔獣だけよ。後は食べられないわ。」
「ほえーそうなんですの!食べられる魔獣ってどんな味でしたの?」
「魔獣の種類によるかな。」
「むむー、気になりますの!今もっているはずですの!」
マリアは、そう叫ぶとあっという間に私のバックの中を漁り始めたのでした。
その結果が現在でマリアは私のバックの中の物を次から次へと投げ出していっているのでした。
「あー、食べ物が入っていましたの!」
「マリアそれ非常食だからダメよ。ルナも注意してよ!」
「えー、お姉ちゃんが頑張ってよ!」
「むむー、あまり美味しくありませんの!」
「ちょっとマリア!だから食べないでって!」
「お姉ちゃんガンバ!」
「ルナもお願いだから手伝ってよ!」
「あー、黒のフリフリの下着なの!」
「キャー!ちょっとマリアダメよ!それかえしなさいよ!」
「お姉ちゃん、黒のフリフリの下着って、気合いはいってるね?」
「ルナまで乗らないの!」
全くマリアは、父親の国王だけあってだいぶ箱入りに育てられたせいか、常識が結構ずれていました。
そんな彼女にとって、私達の旅用のバックに興味津々であっという間におもちゃにされていました。
「うー、もう面白いのがないですの!次はルナちゃんのを見るですよ。」
「ええ、ルナのも見るの?」
今度はルナのバックが標的になったみたいで、じりじりとマリアがルナに近づいていました。
私は今のうちに、自分のバックの中身を片付けていく事にしました。
「さあ、ルナちゃん観念するの!」
「ああ!ちょっとダメだよ。」
ああ、ルナのバックもマリアに捕獲されてしまいました。
「さてさて、ご拝見ですの!」
「もう!あまりルナのあさらないでよ?」
「お任せですの!」
マリアは、いい笑顔で早速漁り始めました。
まあ、マリアも私達が王城を追い出された後は、一人ぼっちだったらしいのでスキンシップに飢えていたらしい。
それに、母親との仲も悪かったらしく、今回の件を王様から聞いても全く落ち込んでいなかった。
それどころか「やっぱりなの!ザマァミロなの!」なんて言っていたらしいわ。
「おお!クマさんパンツ発見なの!」
「ちょっと!それはルナのなの!」
「凄いなの!ウサギさんにイチゴ、縞々まであるの!」
「ヤー!これ全部ルナのなの!ダメなの!」
どうしてかしら?
しばらく会わない内になんだかマリアが変態に進化してしまっているような気がして悲しいわね。
「おお!これは凄いの!ほとんどスケスケな黒の」
「それはお姉ちゃんのだからいいよ。」
「ちょっと待ちなさいよ!ルナなんで私のが貴方の中に入っているのよ?」
「ルナは知らないよ?」
ルナの目が泳いでいるわ!
これで、イタズラするつもりだったわね?
よりにもよってお気に入りのを使おうとしたなんて後でお仕置きね!
そんな事を考えていると、
トントン!
「どうぞ!」
私が返事をすると、ドアからリリーさんがのぞいてきて、
「みんなもう直ぐお昼になるわよ」
あらもうそんな時間だったのね。
私が返事をしようとしたら、
「わかったなの!ピンクのお姉ちゃん!」
「ちょっと、それは内緒でしょ!」
ああ、リリーさんもすでに被害にあっていたのね。
これは後で王様に教育方針についてよく聞く必要があるわね。
いつも読んでいただきありがとうございます!
なんと4000PV突破できました!
これからも頑張っていきますので、どうぞよろしくお願いします。