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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
一章 ジルド村の日常
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第6話一般と固有

昨日はリリーの家にてプロポーズの地獄を味わい、そのまま帰宅からの寝落ちしてしまったので、朝食の時に教会での話にあった“恩恵”の事を両親に尋ねる事にした。


「父さん、昨日の教会での事で聞きたい事があるんだけど。」


「なんだいレイン?息子に捨てられた哀れな俺にどんなとどめをするんだい?」


父さんはどうも昨日の事を根に持っているらしく起きてからずっとこんな感じなのだ


「いや、とどめささないし!母さん何とかして。」


「しょうがないわねー。あ・な・た。」


「ぐばー!」


母さんに頼んだらすごくいい笑顔で、父さんに右ストレートパンチをかまして、父さんがぶっ飛んでいった。

相変わらず母さんは、父さんに容赦がない。

というか何とかしてと頼んだけど、なぜに物理的に解決したんだ!


「母さん!なんで父さん殴ってるの!」


「やだわレイン、昨日の事をいつまでもグチグチうるさいからストレスの発散しただけよ?」


母さんは笑顔でそう答えてくれたけど、いろいろツッコミどころまんさいだ。

だって話を聞いてくれなさそうだから、どうにかしてくれという意味で頼んだのにその結果父さん飛んでいったし、殴った理由がストレス発散って予想外すぎる。


「ハハハ、メアリー少しは加減してくれよ。」


父さんがそう言いながら席に戻ってきた。

ただその鼻血を何とかして欲しい。

まぁいちいちつっこんでいたら話が進まないので、直ぐに聞きたい事を聞く事にした。


「父さん、“恩恵”について昨日、ユーリさんが両親に詳しく聞けみたいな事を言われたんだけど。」


「ん?どういう事だ?」


父さんが一瞬けわしい表情をした。

質問の意味が分かりずらかったのかな。


「どう言えばいいんだろう。何か種類があるみたいな事を言われて、それについては両親に聞けって事だったんだよ。」


父さんは何故かホッとした表情のあといつもの感じに戻ってから、


「そういう事か。あれだろ一般と固有の違いの事だろ?」


「そう!そのこと!」


「わかったよ、まず一般の方から詳しく説明すると、まぁ、あれだ経験すれば覚える的なやつだ!」


全然詳しくなかった!つか簡単に言いすぎて意味がわからない。

すかさず母さんがフォローを入れてくれる。


「ようは料理に関する“恩恵”を手に入れたいなら料理の練習を続ければいいってことよ。」


「母さんけどそれなら、俺の場合今の段階で毎日練習してる剣に関する“恩恵”を持ってる事にならない?」


「そうね!けど“恩恵”を手に入れるには、成人の儀式をすませないといけないから今はないのよ。」


「うーん。つまり持ってるけど使えないってかんじなの?」


「そういう事よ。」


何となくわかってきた。

つまり一般の“恩恵”は手に入れたい種類のものを練習することで、熟練度が上がって覚える的なものみたいだ。

しかも今の段階でもあげられるみたいだ。

ただしそれが使えるようになるには、やっぱり来年じゃなきゃ駄目なようだけど。


「じゃあ固有の方はどうなの?」


「それは人それぞれに与えられる特殊なものだ。」


ドヤ顔でいってきた。

しかし相変わらず父さんの説明は意味不明だ!

母さんの方を向くと、


「ようは一般と違ってこれは後から手に入らない特殊なもので、一人につき最大でも3つまでしかもらえないものよ。」


「父さんたちも、持ってるの?」


「そうだぞ、最低でも1つはもらえる。」


「それじゃあ、父さんのは何なの?」


「レイン本来固有なのは他人に教えるのも、たずねるのも駄目なものだからそこは忘れるなよ。」


「何で?」


「簡単な事だ。固有の中には強力なものもあるから、知られてしまうと利用されてしまうからだ。だから暗黙の了解みたいになってる。」


父さんの言っていることは何となくわかる気がする。

ようは固有の中にはきっと一人で何でもできてしまうものが含まれているのだろう。

そんなものが知られてしまえば面倒くさそうだ。


「それで父さんのは?」


「話聞いてたか?まぁ家族だからいいが、言っとくが父さんのは強力だぞ!これのせいで今この村に居ると言ってもいい。」


父さんが真面目な顔で言ってきた。

俺は父さんの固有がどんなものなのか期待して続きを待った。


「父さんは他の場所で並び立つ者がいなくなって修行のために母さんとここに住むことになったんだ。」


父さんは腕を組み、


「いいかレイン、父さんの固有は・・・・・・高速草刈りだ!」


これは酷い期待してた俺がバカだった。

予想の斜め上を爆走して言ったよ。

何高速草刈りって何に役立つの!

そりゃ並び立つ奴いないよ。だって草刈ってるだけだし!


「父さん、ほかにないの?」


「ないな!ちなみに母さんのは剛ぶらぁー。」


また父さんは吹っ飛んでいった。

母さんは笑顔なのに目は笑っていない状態で俺に、


「レイン女性に固有は聞いてはだめよ。」


あまりの迫力で頷く事しかできなかった。

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