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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
六章 ヘイブル王城編
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第14話レイス


「それにしても、俺の父さんはヘイブルの王様とも知り合いだったんですね。」


「俺も初耳だ。」


俺達は王城の地下へ向かいながら、さっきの出来事を話していた。

俺としては、父さんの事が一番衝撃的だった。

今思い返してみると、俺は父さんの事あまり知らないんだな。

今回の件が片付いたら、リリーの両親が戻っているであろう故郷によって父さんの事について、調べてみるのもいいかもな。


「まあ、後ユフィーとルナもなんとかしないとですよね?」


「レインさん、それは本人達に乗り越えてもらうしかないですよ。」


「ジェイドに同感だな。」


「私達では力になれないわ。」


「うん。」


ジェイド、レド、ライナ、レンは俺の言葉にそう答えてきた。

まあ、そうだよな。

この件に関しては、本人がなんとかして乗り越えなければ意味がないもんな。

ただ、さっき少しだけ話した感じだと、王様はユフィーが思っているほど酷い人には思えないんだよな。


「さて、話はそこまでだな。もうじき地下室につくぞ。」


ルードさんがそう言ってきた。

王様に教えられた通り、王城の地下へは謁見室から入れた。

階段を降りていくと、そこにはシルフィーナの時計台の地下にあった部屋と同じものがあった。


「ルードさん!」


「ああ、同じだな。」


「?レインさんにルードさん、同じとは時計台の地下の事ですか?」


ああ、そうか確かジェイド達は壊れきった姿しかみていないから、今の状態を見てもわからないか。


「そうだよ。壊れる前はこんな感じだったんだ。」


「あんな瓦礫の山だったのがですか?」


「レド、あまりその事は触れないでくれ。」


あそこを瓦礫の山にした本人だけあり、かなり耳に痛いな。


「みんな、あそこ見て!」


ライナが指を指している方を見ると、そこには床に倒れている女性と、その横に男が立っていた。


「お前は!」


「・・・・・・」


「今度は逃さない。」


奴が立っていた。

レドは逃さないというと、すかさず盾を構えて防御態勢をとった。

他のメンバーもそれぞれ武器を構えていく。


「どうせ、何を聞いても答えないのだろう?ならば倒させてもらうぞ!」


ルードさんは、言うと同時に男へと斬りかかっていった。


ガキン!キン!キン!


凄まじい剣と剣がぶつかり合う音が辺りに響き渡っている。

どちらも一歩も引かずに剣撃が繰り広げられていた。


「たく、ルードさん。仕方ない俺達は、あの女性を安全なところに運び出そう。」


ルードさんと男の戦闘に俺達は入れなさそうだったので、近くで危ない女性を安全な場所に運ぶことを優先する事にした。


そして、女性の近くにたどり着き、俺とジェイドで持ち上げようと、うつ伏せの状態から仰向けに変えると、


「な!」


「これは?」


その女性はすでに死んでいて、顔は白骨化していた。

一体この女性は誰なんだ?


「レインさん!」


ジェイドの声で我に帰りとっさに、後ろに下がると、俺がいた場所に剣が刺さっていた。


「全て私のものよ、地位も財も権力も、私だけのものよ。」


白骨化している死体が、そんな事を言いながら襲ってきた。


「こわっ!」


「レインさん、落ち着いてください。」


「俺が止めてるから、立て直してください。」


「すまない、レド。少しの間頼む。」


俺はすぐにレドに白骨化した女性の足留めを頼み、残りのメンバーと作戦会議をする事にした。


「あれって何なんだ?」


「すみません私は知らないです。」


「私もですわ。」


「私は知ってる。」


「本当か、レン?」


「あれは、たぶんレイスだと思う。」


あの白骨化した女性は、レイスっていうものになっているのか。


「レン、レイスってどんな存在なんだ?」


「簡単にいえば、呪いをその身に宿して死んだ死体。」


「あんな白骨化するの?」


「そこはわからない。けどあの執着があるところはそう。」


「ちなみに倒し方は?」


「魔獣と同じ。」


なるほど、元は人間だが呪いで死んだ結果、魔獣になったという事だろうか?

少し疑問が残るが今はとりあえず、倒し方がわかった以上倒してしまおう。


「レン、頼めるか。」


「任せて。」


レンはそう答えると、すぐにレドとレイスの元へと大鎌を持って走っていった。


「レド、伏せて。」


「!!ちょっ!」


レドは何とかしゃがむのが間に合ったらしく、レイスのみがすごい勢いで殴り飛んでいった。


「レン、危ないだろ!」


「避けたから大丈夫。」


はあ、まあ無事だったからいいか。

レイスが飛んでいった方を見ると、見事に体がバラバラになっていた。


「あれは流石に動かないよな?」


「レインさん、それはいっちゃダメですよ。」


なぜかジェイドに注意をされた。

だってバラバラだよ?

これで動けたら化け物だろ?

最悪俺の双剣で斬らないとになるよ?


「私の物を返せ。」


「うを!」


やば!

まだ動いてきたよ!


「レインさん、だからいったじゃないですか?」


「俺のせいか?」


「間違い無いですよ。」


「そうだな。」


「そうですわね。」


「そうだよ。」


みんなに攻撃されたよ。

仕方ない、あれは精神体だから双剣のダークネスで斬ってしまうか。


俺はそう決意をすると、ダークネスに力を込めてレイスに近づき切り裂いた。


「「グアアアアアアア!」」


あれ?

なんかレイスじゃない方からも声が聞こえたぞ?

俺は声の聞こえた方を見ると、ルードさんと戦っていた男から黒い煙?が出ていた。


一体何が起きているんだ?

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