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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
六章 ヘイブル王城編
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第12話手紙


俺とユフィーは、急いで王城に戻ると、


「あれ?レインにユフィーどうしたの?」


「ルードさん達は?」


「まだ戻ってないわ。」


リリーが答えてくれた。

どうやら情報がまだ集まっていないようで、戻ってきたのは俺たちだけらしい。


「王様達は?」


「そっちもまだ目を覚ましてないわ。」


まだそっちも目覚めていないのか。

今は都合がいいな。

ひとまずはここにいるメンバーで、情報を交換しておこう。

俺がユフィーの話の後に起きた事だけを残っていたリリー、ミリー、レド、グレン、ルナの5人に話していった。


「レイン、明らかに罠よね?」


「そうだと思うんだけど、王城の地下に何があるのかが気になる。」


「レイン兄さんそれなら王様を起こしますか?」


リリーと地下について話していると、グレンが王様を起こすかどうか聞いてきた。

グレンはどうやら固有スキルに薬を作るものがあるのか、様々な効果のある薬をもっている。

まあ、今王様を起こしても、ルードさん達がいなければ二度手間になるので今はまだいいか。


「グレン、まだいいよ。ルードさん達も揃ったら頼むよ。」


「わかりました。」


それからしばらくは、雑談などして時間を潰す事にした。


「レド、盾の方はどうだ?」


レドは、あの男の攻撃を盾でしのぎ続けていたから、盾がだいぶ傷んでいるはずなので聞いてみた。

レドは背中にある盾を前に回して俺に見せながら、


「次までは持ちます。」


「やはりダメージが大きいか?」


「ええ、盾の弱い場所ばかり打ち込んできていたので。」


やはり敵はかなり技量が高いのか。

戦っている時に、攻撃をする場所を選んでなおかつ連撃で、その場所を狙い続けるなんてな。


「無茶はするなよ。」


「了解。」


一応レドに釘を刺しておいた。

今回はユフィーにみんな注目していて気付いていなかったが、レドも王城に入ってから軽く暴走していたからな。


「グレンは、どうだ?」


「僕の方は薬のストックが減ったくらいですね。あ!そうだ。今回の件が終わったら調達したいものがあるんです。」


いきなりグレンが詰め寄ってきてそう言いだした。

珍しいなグレンが何か欲しいというなんてな。

まあ、基本みんな何が欲しいとか全くいってこないからな。


「何が欲しいんだ。」


「硫黄と硝石です。」


「うん?そんなんが何の役に立つんだ?」


確か硫黄って火山付近にあるっていう黄色いヤツか?

硝石は確か乾燥地帯で見つかるヤツだったはずだ。

どちらも何の役に立つのかは俺にはわからないんだけど、グレンはそれを何に使うんだろうか?

ひょっとしてこれがグレンが薬を沢山もっている理由なんだろうか?


「これがあればかなり役立ちます!」


グレンが自信満々に俺にいってきた。

うーん。

俺だと考えてもわからないな。


「グレン、それって何の役に立つんだ?」


「それは完成してからの楽しみにしておいてください。」


「まあ、そういうんならそうするよ。」


どうやら後のお楽しみらしいな。


「ねぇ、レインちょっといい?」


いきなりリリーが俺にたずねてきた。


「どうしたリリー?」


「何があったの?」


「へ?何のことだ?」


「ユフィーの事よ、何かあったんでしょ?」


「リリーが思っているほど発展はないよ。ただ昔の事を教えてくれただけだよ。」


「はぁ、まあ一歩前進したのね。」


「そっちはどうだったんだよ。」


「ルナの事?相変わらずよ。今はミリーちゃんのおかげで表面上は安定しているわ。」


やっぱりユフィーとルナの姉妹は、まだ俺たちに完全には心を開いてくれないか。

まあ、過去にあんな事があれば仕方ないか。

この問題は時間をかけて解決していかないとな。


「レインお兄ちゃん。ルードさんが戻ってきたよ。」


ミリーが俺とリリーに近づいてきて、ルードさんとバルドが戻ってきた事を教えてくれた。


「ルードさん、バルドこれを。」


俺は2人にあの手紙を見せた。

するとルードさんは、


「そっちにもか。」


「え!そっちにもかって、ルードさん達のところにも魔獣が現れたんですか?」


「いや、俺たちは無事だった住人の子供に渡された。」


「どういう事ですか?」


ルードさんの説明によると、なんでもルードさん達の探した方では、住人達がまとまって隠れていた場所があったらしく、そこで情報を集めている時に女の子が誰かに渡すように頼まれたと、この手紙を渡してきたらしい。


「これって同じ人ですよね。」


「だろうな。」


手紙を書いた人物は文字の特徴から同一人物で間違いなさそうだ。

ちょうどその時残りの二組も戻ってきた。


「「全員ちょっといいですか?」」


ジェイドとライナが同時にいった。


「へ?ライナ達も何かあったのか?」


「そういうジェイド達もですか?」


「私達は、この手紙を渡されたんだ。」


ジェイドが見せた手紙は俺たちや、ルードさん達と同じものだった。


「あれ、私達といっしょじゃない。」


どうやらライナの見せようとしていたのも、同じ手紙のようだった。

それからジェイドとライナは渡してきた人物の事を教えてくれた。

ジェイド達は仮面をして顔を隠した声から男性と思う人物から、ライナ達は仮面をして顔を隠した声から女性と思う人物からそれぞれ突然に現れ渡されたらしい。


これはますます罠のような気がしてくるな。

こんなにタイミングよく全員に手紙を渡してくるなんて、どこかで俺たちの事を監視でもしているんだろうか?


「これは、王城の地下に何があるのかを知るべきだな。」


「そうですね。グレン頼めるか?」


「レイン兄さん任せてよ。」


グレンは腰につけているポーチから薬を一本取り出すと、ハンカチに染み込ませて王様に嗅がせた。


「うーん。」


すぐに王様から反応が返ってきた。

グレンはすぐにそのハンカチをしまった。


「・・・・・・ここは?」


王様は意識が戻り周りを見渡している。

そしてユフィーとルナを見ると、


「お前達は!何故ここにいるんだ!」


どうやら起きたてで、まだ混乱しているようだが、2人に対して焦ったように叫んだ。

これは、王城の地下の事より先にこっちをなんとかしないとか。

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