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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
六章 ヘイブル王城編
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第11話母さんと父親


「さてと、どこから話始めましょうか?」


「まずは、この建物あたりから聞いていいか?」


「そうね。そこ辺りから話していきましょう。」


ユフィーがゆっくりと話始めた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


another side ユフィー


私はレインさんに自分のことを話し始めることにしました。


ここは、私の産まれた家でした。

ここに住んでいた時間はそこまで長くはなかったが、それなりに思い出はありました。


ちなみにここに住んでいる時は、まだルナは産まれていなく、母さんが身籠っていました。

その時はまだ私は自分の父親が誰なのかは知らず、母さんもその事については教えてくれませんでした。

けれど、家族2人で仲良く暮らせていました。


そんなある日に王城から使いの兵士が、突然私達の家にやってきました。

その人達は母さんと何か真剣に話していたが、やがて私の方に母さんがきてこの家から、王城の後宮っていうところに移り住む事になったと言いました。


移り住んですぐに1人の女の子と出会いました。


「あなたはだれですの?」


「私はユフィーです。」


「ユフィーですの?わたしはマリアですの。」


「よろしくね、マリアちゃん。」


「はいですの。」


それが私とマリアの出会いでした。

それからは、外に出る事ができないために、2人でよく遊んでいました。

私の母さんは、その光景を優しく見守ってくれていましたが、マリアの母親はいつも睨んでいました。


それからまた時間が進み、私の妹のルナが産まれました。

その時に私は自分の父親という人物に初めて会いました。

彼はこの国の王様らしく、なんでも私とマリアちゃん、両方の父親だとも言いました。

それを聞いたマリアちゃんは、純粋に喜んでいましたが、私は内心複雑でした。

だってなんでも年齢では、私の方がマリアちゃんより上なのに、マリアちゃんの母親が正妻で、母さんは側室という扱いになっていたからでした。


まあ、私達にはそんな事は関係がなく、本当の姉妹みたいに仲良くなっていました。

ルナが少し成長した頃には三姉妹として、いつも一緒にいるのが当たり前になっていました。


けどその裏では正妻である、マリアちゃんの母親は私達親子を、後宮から追い出そうと色々な事をしていたらしいのでした。


そして、それは突然におきました。

私の母さんが、王城の兵士と不倫をしているという噂が立ち始め、母さんは必死に否定をしても、日が経つにつれてどんどん噂が広がっていってしまいました。


とうとう父親の耳にも入ってしまい、母さんを父親は一方的に問い詰め、最後には嘘つき呼ばりした挙句に、私達親子を後宮から追い出してしまいました。


ルナが家族に執着するようになってしまったのは、たぶんこの事が原因になっていると私は思っています。


その後はまたこの家に戻り3人で暮らしていましたが、何者かによる嫌がらせが毎日のように続きました。


母さんはそんな毎日に疲れてしまい、日に日に衰えていってしまいました。


最後には、母さんはここに大事にしていた紋章の入った小刀を隠し、私達を連れてここから出て行く事にして、他のみんなのいた村に移り住みました。


その後はレインさんの知っている通り、村を襲われ母さんはその時に殺されました。


私は正直この国の王様の事は、心のそこから憎んでいました。

もしも、怪我をした状態で出会っていなければ、私は何をしたかわかりませんでした。


それにマリアについても、今はまだ母親の事があるのでどう接するべきか思うところがあるのが確かです。


これが私の過去と現在です。

今は彼らと離れているおかげで落ち着けているので、こういう配置にしてくれたルードさんには感謝しています。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ユフィーはそこまでを俺に話してくれた。

正直ここまで複雑だとは思いもしなかった。


「ユフィー、話してくれてありがとう。」


「いえ、私も誰かに聞いて欲しかったんだと思います。」


「となると、いなかった王女様の母親について嫌な予感がするな。」


「なぜですか?」


「野心がありそうだからかな。」


「それはあるとおもいますけど。」


やはりか!

その母親が野心を持っているのなら、あの男を中に入れた可能性もあるな。

ただ気になるのがあの男が王女様をどこに連れて行こうとしていたのかだな。

そんな事を考えていると、


「レインさん!危ないです。」


いきなり建物の屋根を突き破って、一匹の魔獣が現れた。

俺とユフィーは、素早くその魔獣を倒す。

すると魔獣の首の部分には手紙が付いていた。


「なんでしょうか?」


「わからないな。中を見てみるか。」


俺は手紙に罠がないかどうかを確認してから、慎重に中を確認していった。


「な!」


「レインさん?どうしました?」


その手紙には、「王城の地下にて待つ」とだけ書かれていた。

これは一度全員で話し合って計画を立てなきゃいけないな。


「ユフィー、一度戻ろう。」


「私もそれがいいと思います。」


俺たちは急いで王城に戻る事にした。

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