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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
六章 ヘイブル王城編
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第8話遭遇


another side レド


王城突入後、俺は1人でユフィーの後を追った。

いや、正確には違うユフィーが追ったであろう人物を俺も追った。

あの男は、俺の家族を殺した人物だ。

前回はグレンが暴走した為に、今回はユフィーのおかげで冷静でいられた。

今の俺のレベルでは、返り討ちに遭うことしかできない。

しかし、ルードさんのおかげで足止めはできる。

1人でダメでも、数があれば何とかなるはず!

そんな事を考えながら走っていると、目の前にユフィーと、ユフィーに向かって剣を振り下ろそうとしている奴が見えた。


俺は急いでその間に滑り込み盾で一撃を防ぐ。


「大丈夫か?」


「レド?」


「すぐにレインさん達がくるからまってろ。」


「私のことよりマリアを。」


俺の見た所、両足の怪我一番ひどく後は所々に打撲や切り傷があるくらいか。

マリアとは誰のことだ?


「誰のことだ?」


「あの男が担いでいる少女よ。」


「わかった。」


俺は、背後にユフィーを隠しながら、男と対峙した。

確かに今奴は女性を肩に担いでいるが、その状態でさっきの動きをしていたのか。

そんな事を思っていると、


「・・・・・・」


「ち!」


ガキン!


そいつは、人を担いでいるとは思えない速さで斬りかかってくる。


ガキン!キン!


素早く振られる剣撃を何とか盾で防ぎ続ける。

ルードさんでだいぶ慣れてはいるものの、この男の剣撃は速さの中にも技術があり、盾の構え方を間違えると盾ごと切られてしまいそうだ。


「・・・・・・」


「くぅ!」


また、斬撃の速度が上がってくる。

もはやギリギリ防ぐだけで精一杯だ。

レインさん達早くきてくれないかな。


ガツン!


「うわ!」


意識がそれた瞬間に盾に蹴りを入れられた。

その蹴りの威力を使って、俺は少し距離をとる。

しかし、これはまずいな。

こっちが攻撃しようにも、向こうには人質がいるから、なまじ攻撃ができない。

防御に徹しても、盾がいつまで持つかわからない。


「ユフィー何か武器あるか?」


「ごめんなさい、今手元にはないわ。」


まずいな。

このままじゃ、助けに来たのに共倒れになっちまうな。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


俺たちは何とかユフィーとレドが向かって行ったところに近づいていた。

しかし相手がルードさんと互角だったということは、今回は双剣のスキルを使わないでおいたほうがいいな。


「レインお兄ちゃん!あそこ!」


ミリーに言われた方を見ると、レドとユフィーがいた。

レドはなんとか男の攻撃をしのいでいるって感じだな。


「ライナ鞭で牽制してくれ。」


「わかったわ。」


ライナはすぐに鞭を男に向かってふるった。

男はすぐにレドとの距離をとって、こちらの攻撃に備えはじめた。


「お前は何者だ?」


「・・・・・・」


やはりみんなが言っていた通り、なにも喋らないな。

あの時の襲撃メンバーにもいなかったから、情報が少なすぎる。


「レド戦ってみてどうだった?」


「この人数だと厳しいと思います。」


やはり相手の手札がわからない以上、無意味に攻撃をするのは危険か。


「レインさん、マリアを!」


リリーに傷の手当てをされているユフィーがいってきた。

それによって気が付いたが、この男女性を担いだ状態なのかよ。

これじゃ剣で攻撃するのは危ないか。

ならばレジーナの固有スキルを使わせてもらうか。


「ライナ鞭を貸してくれ。」


「いいけど、どうするの?」


ライナが聞いてきたが、俺は無視をしてスキルを使い鞭を地面に叩きつけ、地面の中で鞭を進ませていく。

男は流石に気付かないらしく、俺がどう動くか警戒している。


鞭が男の下あたりに到達したのを感じとり、さらにスキルで鞭の先端を複数に分裂させてから、攻撃を仕掛ける。


「!!」


両足と武器を持っている腕を拘束できた。


「抵抗するな!レド、グレン押さえつけてくれ。」


「了解。」


「わかりました。」


レドとグレンが警戒しながら近づいていくと、男はいきなり担いでいた女性をこっちに投げつけてきた。


「なっ!」


俺はとっさに鞭を話して女性を受け止めた。


ボン!


男はすぐに高速をほどいて、地面に何かを叩きつけた。

するとあたり一面に煙が発生して、視界が奪われてしまった。


「みんな!大丈夫か?」


「レインお兄ちゃん!こっちは大丈夫だよ。」


「私も大丈夫です。」


「逃げられたみたいだ。」


「レイン兄さん、匂いが追えません。」


ミリーとリリー、ユフィーは一緒にいたから全員無事だな。

しかし煙のせいでどこに誰がいるのかわからないな。

俺は急いで近くの窓を開けて煙をここから外へと逃した。


しばらくして、煙が完全になくなると、あたりに男の姿はなかった。


「逃げられたか。ひとまずはルードさん達と合流しよう。」


「ええ、それがいいと思うわ。ユフィーちゃんもちゃんと治療しないとだし。」


リリーはそういってきてくれた。

その後みんなで話し合って、少し休憩してから外に行くことになった。

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