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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
六章 ヘイブル王城編
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第5話出発


リリーの買い物に付き合い、無事に出発の準備が終わった。

正直女性の買い物があんなに大変だなんて思ってもみなかった。


そして次の日になり、いよいよヘイブル王城へと向かう事になった。


「レイン君、リリーちゃん、ルードにみんなも気をつけてください。」


ユーリさんは調べ物のためにここに残っているため、ここで別れる事になった。


シルフィーナを出発してからは、しばらくは馬車の旅になった。

やはり馬車の旅は暇な時間が長いので、その間荷台では話をしたり各々が好きな事をしていた。

今回は御者をレドとバルドの2人が担当してくれていた。

ルードさんは、その様子を荷台から眺めている。

女性陣は固まって何か話し合っているようだ。

残りの俺、ジェイド、ギギ、グレンの4人組で同じく話し合いをしていた。


「しかし、これから行くヘイブル王城ってなにがあるんだ?」


「レイン兄さん、僕も言った事ないんです。けど昔父に聞いた話だと、村にはない色々なものがあるって言ってました。」


「グレン、それはアバウトすぎだろ。レインさん、ヘイブルの国中のものが集まってくるらしいです。だから変わったものが多いらしいです。」


「それに格闘大会とか、たまにやってるらしいっすよ。」


「ギギ、格闘大会ってどんな風にやっているんだ?」


「俺は今まで参加した事ないっすから、ちょっとわからないっすけど、多分一対一の決闘みたいなものじゃないっすかね。」


何となくだが、これから行く場所のイメージができてきた。

とにかくシルフィーナより大きい街で、国中から自分の腕を調べるために格闘大会を行うのだろう。


「格闘大会は、時間があれば参加してみたいな。」


「やっぱレインさんも、強者とは戦ってみたくなるタイプっすね!」


「いや、ギギほどじゃないよ。」


そうなのだ。

ギギはこのメンバーの中で一番好戦的で、強い相手には喜んで向かって行くタイプなのだ。

だから、何時もルードさんとの訓練を、心の底から楽しんでいた。

それに訓練の時以外でも隙があれば、ルードさんと模擬戦をしている姿をよく見ていた。


「レインさん、今回はたぶんその時間はないと思います。」


「ジェイドもそう思うか?」


「はい、おそらくは。」


「どういう事っすか?」


ギギが聞いてきたので、俺は時間がない理由を説明していった。

まずは、襲撃後のヘイブル王城がどうなっているのか不明である事。

次に、無口な男が何を目的に、王城内を所々破壊をしていったのか、また目的を達成しているのか。

一つめに関しては、教会側から情報で怪我人はいるものの、大丈夫だといっていたが果たしてどこまでが本当かわかっていない。

二つめは襲撃のくせに、人より建物を破壊している以上、奴が何かを探していたのは確かなので、それが達成していないならまた襲撃があるはずだ。


「なるほど、そういう事っすか!グレンは前回みたいなことはするなっすよ。」


「わかってるよ、ギギ。みんなに散々迷惑をかけたから二度としないよ。レイン兄さん、奴の匂いを感じたらすぐに教えます。」


「そうだな、鼻に関してはグレンが一番だから、頼りにしているよ。」


シルフィーナの一件でも、グレンは鼻によって暴走して、単独でレジーナにたどり着けたぐらいだからあてにできるな。


「しかし、今の所魔獣も出てこないで、平和ですね。」


「確かにそうだな。逆に出てこなさすぎて、嫌な予感がするぐらいだよ。」


俺とジェイドは、王城へと向かっている道で、シルフィーナを出てからだいぶたつのに、魔獣に一匹も遭遇しないことに何処と無く嫌な予感を感じていた。


「レド、バルド代わろう。レインお前も来てくれ。」


いきなりルードさんが、御者の交代をすると言いだし、俺もそっちに連れていかれた。


「レインお前も感じているか?」


「魔獣の事ですか?」


「そうだ!普通魔獣は、自分の縄張りを離れる事はしない。」


「なら、ここら周辺の魔獣は、誰かに倒されたって事ですか?」


「それはないな、そこに足跡があるだろ?それは、最近のものだ。周りに戦った後がない以上魔獣達はどこかに向かった事になる。」


ルードさんがいっている事は、確かにわかる。

魔獣の足跡はそこらかしこにあるのに、戦闘した後がない以上集団で移動した事になる。

まてよ、けどこの足跡の方向は、俺たちの向かっている方とおなじだ。


「ルードさん!」


「わかったみたいだな。急いてヘイブル王城に向かうぞ!」


それから馬車の速度を上げて、急いて俺たちはヘイブル王城へ向かった。


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