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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
五章 家族の過去
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第8話預言


One day side ガイル


なんとかあの化け物から逃げて、街まで俺たちは帰ってこれた。


「ガイルさん大丈夫ですか?」


「ああ、なんとかいきてる。」


メアリーさんが心配して話しかけてくれていた。

正直身体中が痛いが、なんとしても情報を親父に伝えなきゃいけない。


「あまり無理しないで。」


「そうですよ団長。結構重症ですよ。」


急いで教会に行こうとすると、メアリーさんとユーリに釘をさされた。

仕方なくゆっくりと向かうことになった。


なんとか教会につき親父にあの化け物のことを報告しに行こうとすると、


「ごめんなさい。私とアレスは部隊を準備しておかないとだから。」


「団長私もです。一緒にルードも連れていきます」


「メアリーは、そのまま付き添ってあげて。」


いきなりそう告げて、俺たちを残して4人は教会から出ていった。

仕方なく2人で親父に報告をする事になった。


「ガイル!何があった?」


俺の姿を見て親父はおどろいて、急いで近くまで来た。

俺は自分で見た事を親父に報告していった。

あの化け物の姿や特徴の事と、気になっていた洞窟の奥にあったドアについてを詳しく説明していった。

親父は全てを聞き終わると、


「やはり当たっていたか。急いでその魔獣の対策をしなければならんな。」


「大司教様それなら、ヘレナーレ様が討伐準備を開始していますので、いつでも協力できます。」


「それはありがたい!しかしガイルの見たというドアの正体は後で確認する必要があるな。まあまずはお前の治療がさきだ。」


報告の後俺は治療室に、親父とメアリーさんの2人がかりで連れていかれ、魔獣対策の会議には参加させてもらえなかった。


治療室で怪我の具合の確認と、それの手当を受けていると、どうやら会議が終わったらしく親父とユーリが顔を出してきた。


「ガイル具合はどうだ?」


「なんとか動けるって感じだよ親父。」


「そうか、すまなかったな。」


「なんだよ俺に謝るなんて親父らしくない。」


「団長それだけ心配なされてたんだよ。」


どうやら今回の魔獣は、親父の固有スキルで見たものよりも強かったらしい。

まあ、預言なんていってもあいまいなものだから仕方ないか。


「それで今回の作戦なんだが、魔獣がこの街にくる前に森で迎撃する事になった。」


親父はそう切り出してから、具体的な作戦の話をしていった。

作戦は簡単で落とし穴を掘り、底に様々な毒を塗った槍などを仕込んでおく、後はその場所に魔獣を誘導するのみだという。

そんなに簡単に成功するのだろうか?

これは保険を用意しておかないと危ないな。


「あと、ガイルお前はメアリーさんの事をどう思っている?」


「なんだよいきなり?」


「大事な事なんだ!」


親父がすごい剣幕で俺に聞いてきた。

何かあったのだろうか?


「あんなに真っ直ぐな人は初めてだよ。」


「そうか、お前にも春がきたか。別に反対はしない。」


「なんだよ親父気持ち悪いな。」


親父はいきなり俺の両肩を掴んでいった。


「ただし、産まれてきた子供は殺すんじゃ!」


はっ?

何言ってるんだ親父は?

産まれてきた子供を殺せって気でも狂ったのか?


「まあ、後で詳しく話そう。ユーリやりなさい。」


「了解です。団長すみません。」


「うぐ!」


親父の言葉にパニックになっている隙に、ユーリに眠り薬だろうか、何かはわからなかったが、匂いを嗅がされて俺は眠ってしまった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


another side サイアス


ガイルが私の指示をした場所へと向かった後の事だった。


「ぐぅ!」


教会の自室に戻ったタイミングで、儂の固有スキルである先見が発動した。

このスキルは、時、場所は完全にランダムで今より先の起こるかもしれない未来を強制的にみさせられる。


今回儂がみたものは、今までで一番最悪であろう。

なんせ息子の未来だった。


内容は残酷だった。

息子が住んでいる村だろうか?そこが襲われているものだった。

ひどい事に、村人たちは片っ端から殺されていっていた。

襲撃者は6人(・・)のようだ。

その中の1人に息子は一生懸命話しかけているようだ。

だが相手は一切何も聞かずに、ついに息子と殺し合いを始めてしまった。


しばらくは2人の斬り合いが続いていたが、やがて息子がおされはじめ最後には胸を貫かれ死んでしまった。

息子が倒れる時に相手の姿が見えた!

その相手は、息子にそっくりな子供だった。


そこで儂は映像が途切れるように今に戻された。

今のはいったいなんだったんだ!

いつ起こる事なのかも調べなくてはならん!

そして最後のはそういう事なのだろう。

息子には、恨まれるかもしれないが、助けるためには原因を始末するしかない。


それからしばらくして、ガイルが重症を負って戻ってきた。

そしてその時にガイルに付き添っている女性を見て確信した。

あれはこれから先に必ず訪れる事になるのだろう。


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