第7話化け物
One day side ガイル
親父に教えられた場所にたどり着くと、そこは洞窟の様になっていた。
中をのぞいて見るが暗いために奥まではみえなかった。
「ちっ!なんかヤバそうだな。」
1人で呟きながら灯りを取り出して、警戒をしながら洞窟の中へとゆっくり進んで行った。
中は想像していたよりもはるかに広く、つくりも複雑ではなく緩やかな下り坂で地下へと続いていた。
「地下だけあって、ジメジメしてるし床が濡れてるせいで足がとられるな。」
俺は冷静に現状を分析した。
結果は魔獣がここで攻撃をしてきたら、かなり俺は不利になってしまう。
戦う時はうまく外へと誘導しないと危ないな。
そのまま道なりに進んで行くと、他より広い場所に奴はいた。
その魔獣は見た目から異常だった。
なんせ奴の身体の構成は亀の様なものがベースだが複数の魔獣の身体を継ぎ接ぎした姿だった。
こいつは俗に言うキメラという存在なのだろう。
問題としてなぜこんな所に居るのかといったところだろうな。
そしてもう一つ気になるのだ奴の後ろの壊れたドアの様なものだ。
あれにはどんな意味があるのだろうか?
そんな事を考えていると、
「グァァァ!」
しまった奴が気づいてしまった。
「グァァァ、キシャー!」
奴は変な叫び声と共に俺に突っ込んできた。
俺は剣を構えて固有スキルを使って奴の前足に斬りかかる。
ガキン!
まるで金属同士がぶつかる様な音がしたのみで、奴に傷をつけることもできなかった。
「なんつう硬さだよ!」
そのまま奴の柔らかそうな所に剣を振っていったが、
ガキン!キン!カツン!ギギギ!
全ての攻撃がそんな音がするだけで無意味に終わってしまった。
「くそ!なんなんだよこいつ!」
魔獣は今までの攻撃を受けていながら、ニタニタと不気味な笑顔を浮かべていやがった。
「グルルルル!」
!!!
いきなり奴は俺に攻撃をしてきた。
奴は接近してくるやいなや右前足で潰そうとしてくる。
俺はすぐさま横に避け、奴の足が地面についた瞬間にその足の爪の付け根を攻撃しようとする。
奴はその場で回って右後ろ足で蹴り飛ばそうとしてくる。
俺はギリギリで回避をしたが次の瞬間、
ボキッ!
「グハァ!」
右後ろ足の後から、奴の尻尾の攻撃を喰らってしまった。
くそ!
どうやら尻尾は筋肉の塊の様で、一撃がとんでもない威力があった。
俺はその一撃で一気に入り口付近まで吹き飛ばされてしまった。
「ぐぅ!あばらが何本かいったか。あいつはなんなんだ?」
「グァァァ!」
「ちぃ!追ってきやがったか!」
奴はすごい勢いで俺に接近してきた。
俺はなんとか固有スキルを使い迎撃態勢をとる。
奴はまた体当たりをしてくるだろうと思ったら、いきなりジャンプをして潰そうとしてきた。
「おいおい冗談だろ?」
俺は急いで落下範囲から逃げるが着地の衝撃で飛ばされる。
俺は完全に洞窟の外へと飛ばされ近くの木に背中からぶつかる。
「ガハ!」
衝撃で肺から息がでる。
今のところ怪我はあばらと、背中の打撲のみだからまだ戦えるな!
「グルルルル!」
奴はのそのそと洞窟から出てきで全体が光の元にさらされた。
やはり気持ち悪いな、ベースは亀だが大きいし顔は猪見たいのだし、足にいたっては甲殻類の様な見た目、からだのいたるところに様々な魔獣や動物の一部がくっついていやがる、とどめに尻尾は龍ときた。
こんなの今の段階で討伐は無理だな。
ここはなんとか奴を少しでも弱らせて街に戻って対策しないとダメだな。
俺は今ある道具を確認すると、視界を遮るための煙幕弾と匂いをたどらせないための刺激臭をばら撒く刺激弾、あとは目くらましの閃光弾と投げナイフなどくらいか。
「グァ!グァ!グァ!」
奴は変な鳴き声をあげると口を開いて、口から何かが飛び出してきた。
「ガッ!」
油断していたために頭と、左肩に攻撃を受けてしまう。
しくじった!
奴の姿が亀みたいだからと油断した。
左肩は脱臼してしまっているらしく力が入らないな。
頭は無事だがクラクラしやがる。
それにしても何を吐き出したんだ?
俺は確認のため見るとそれは何かの骨だった。
「随分行儀が悪いな!」
状況は最悪だな。
さっきの攻撃のせいで加速がうまく使えないな。
なんとかして逃げる方法を考えないと死ぬな。
「グァァァ!」
奴がまた突進をしてくる。
まずい!
今の状態だと回避ができない!
俺は覚悟を決めた。
その時だった。
「させないわ!」
目の前に誰かが現れて奴を殴り飛ばした。
凄いな剣で攻撃をしてもダメだった奴を殴って飛ばすとは、いったい誰なんだ?
「ガイルさん!大丈夫?しっかりして!」
「へっ?メアリーさん?」
「あら?私たちもいますよ?」
「師匠俺もいます!」
殴ったのはメアリーさんで、他にもヘレナーレ様やアレス、ルードにユーリまでいるいったいどうして?
「メアリーさんが街を出る時の、団長の様子が気になるって相談されたので後を追ってきたんですよ。」
「そうしたらあの化け物とガイルが戦っていたってわけだ。」
なるほどな!
これはメアリーさんに感謝だな。
「ひとまずはここから離れよう。」
俺は奴が戻ってくる前に洞窟に煙幕弾と刺激弾を投げ込んで、ユーリとアレスに肩を借りながら、全員でその場を後にし、街へと向かった。
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another side ???
誰だかが私の見つけたこの場所に来たようだ。
私のペットが迎撃してくれた。
それにしてもこの場所は実にいいな!
偶然この場所は発見できた。
変なドアがあったが簡単に壊れ中に入ると、変な神殿があったので中を見ると変な玉があったのでそれをとると不思議な力が私の中に入ってきた。
おかげで最高なペットを生み出せた!
この力であとは戦力を増やして私の研究成果をこの世界に広めてやる!