表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
五章 家族の過去
56/180

第6話足音


「少し休憩にしよう。」


サイアスさんはそういって話を一区切りした。

父さんと母さんは決闘で知り合ったとかかなり以外だった。

しかも父さんはかなり強かったんだな。

母さんにいたっては、武器がフレイルとか今まで見た事なかったから想像できないな。

それよりも、ヘレンおばさんとアレスおじさんの過去を初めて知った。


「おばさんが王女だったなんてな〜。なあリリーってお姫様なのか?」


「いえ、お母様はもう王族じゃないから違うわよ。」


「王族をやめるとかできるのか?」


「普通にできるみたいよ?」


うーん、今の内容でもかなりお腹いっぱいなんだけど、まだ本題に入ってないからな。


「それにしてもユーリさんって、父さんの仲間だったんだ。」


「仲間というよりガイルの後始末をさせられてたから、半分以上は保護者みたいなものだったよ。」


「話を聞いた限りじゃ父さんは、かなり非常識みたいだからね。」


「まあ、儂の息子ながら癖が強かったのは確かじゃよ。」


俺とユーリさん、サイアスさんで父さんの事で少し盛り上がった後で、サイアスさんは、


「さて、もうじき本題付近の話をしていこうか。儂と息子が仲違いをする事になった事を話していこう。」


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


One day side ガイル


王国騎士団のメアリーさんとアレスとの一件以来、彼らとは仲良くさせてもらっていた。

というのも、やはりこの街の周辺の魔獣が異様に増えてきているみたいで、俺らの騎士団だけでは足りなくなってきていたからだ。

さらには傭兵団も雇ってなんとか数が合う程度だった。


まあ、その雇った傭兵団の中には1人面白い奴がいた。

なんでも剣には自信があるとかで、あっていきなりこいつも決闘を申し込んできた。

我流にしては強い方だったが、軽くボコってやったら妙に懐かれなんか勝手に弟子になりやがった。


そんな事がありながらも俺たちは普通に暮らせていた。


「ふう。今日はこの程度でいいか。」


「ガイルさん、超級や上級の魔獣を大量に倒してこの程度はないと思いますよ。」


森の中で魔獣を斬り倒して呟いたら、近くにいたメアリーさんに呆れ顔でそう言われた。


「いやいやメアリーさん。これぐらいは準備運動みたいなものじゃん?」


「はあ、副団長のユーリさんの苦労がよくわかりましたよ。」


失礼な!

俺はこう見えても部下思いだから危険な魔獣を先に倒しているだけだ。

しかし最近はよく俺とメアリーさんだけのペアで行動している。

なんとなくこれには、王女様やアレス、ユーリの作戦のように感じるのは気のせいだろうか?


「そういえばガイルさんは、街に戻ったら彼の訓練をしてあげるのですか?」


「ああ、ルードの事か?そのつもりだよ。あいつはちゃんとした剣技を手にすれば今よりも化けるだろうからな。そうだメアリーさんも一緒にどう?」


「えっ!私ですか?私はその・・えっと・・・迷惑でないのでしたら。」


「全然!じゃあ一緒に行きましょう。」


「はい。」


あの決闘以来メアリーさんは、俺に興味を持ったらしく、事あるごとに話しかけてくれていたし、こんなふうに訓練を一緒にしていた。


しばらくは2人で色々な話をしながら街へと帰っていった。


「よっ!2人とも帰ってきたか。」


「ふふふ、ねえメアリー、デートはどうだったかしら?」


「いやー、団長の相手ありがとうございます。いっそ私の代わりに団長の補佐しませんか?」


こいつらやっぱり計画的にやってやがったな!

後で覚えてろよ!

隣を見るとメアリーさんは、顔を真っ赤にしていた。


「いやー、わかりやすいね君たちは。」


「まあ団長は単純ですからね。」


「お前ら俺たちで楽しんでるだろ?」


「「「当たり前じゃん。」」」


3人して同時に答えてきたよ。


「師匠〜。」


俺が街に帰ってきたのに気づいたのか、ルードが走ってこっちにきた。


「師匠言いつけどうりに、訓練をしておきました。」


「よし、それじゃ模擬戦でもしようぜ。」


「はい!と言いたいところですが、教会の大司教様が呼んでましたよ。」


「へ?親父が?」


「はい。ガイルのみを呼べっていってたらしいです。」


「わかった。すまないな、ちょっと親父のところにいってくるよ。」


俺は急いで教会にいき親父に会った。


「ガイルきたか、ここではあれだから奥で話そう。」


珍しく真面目な話らしく人のいない奥へと案内をされた。

そして誰にも聞かれないように注意をしながら俺に話してきた。


「ガイル、預言がみえた。」


「!!親父本当か?」


「もうしばらくしたら恐ろしく強い災害級の魔獣がこの街を襲うようだ。くる場所はわかっている。すまないが単独で偵察をしてきてほしい。」


「わかった。直ぐに行ってくるよ。」


「十分気をつけるのだぞ。」


「わかっているって。」


俺の親父は、白昼夢のような形で未来を見る事ができる固有スキルを持っているらしい。

まあ、これは確実な未来ではなく、可能性の高い未来らしいのだが。

今回はなんとしても外したい未来だな。


それから俺は親父の教えてくれた場所に、偵察に行くための準備を始めた。

行く場所は森のさらに奥らしいから、それなりにしっかり準備をしないと危険だからな。


準備が終わり目的地に向かおうと街の入り口へ歩いていたらメアリーさんと出会った。


「あれ?ガイルさん。大司教様の用事は済んだんですか?」


「そうなんだよ。親父の奴俺にお使いを頼みやがって、これから行かなきゃいけないんだよ。」


「そうなんですか?気をつけてくださいね。」


「ああ、ありがとう。気をつけるよ。」


簡単な挨拶をしてメアリーさんと別れた。

さて目的の魔獣はどれぐらい強いのか楽しみだな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ