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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
四章 VSレジーナ
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第3話意外な過去

教会で無事にギルドカードを受け取り、その後で俺たちは神父と簡単な話をする事になった。


「一応全員が像に祈りを捧げて、固有の“恩恵”が得られるか試した方がいいかもしれませんね。」


「神父様それはなぜですか?」


いきなりの神父様の言葉に、俺は疑問を返した。


「それは獣人と人族では、成人の基準が違うからですよ。獣人の方が成長が早いせいでもあるのです。話を聞いてませんか?獣人奴隷を扱うものなら知っているはずですよ?」


「いや、そんな説明をされていないです。」


「となると、余程愚かな奴隷商か、お人好しな奴隷商かのどちらかだったのですね。」


きっとジルバさんは、後者だったのだろうな。

そんな事を考えつつ獣人達に像に祈りを捧げるように指示をだして、全員が終わるまでまた神父と話をしていた。


「いやー、それにしてもガイル団長の息子さんに会える日が来るなんて思っても見なかった。それに貴方は、剣聖のルードですよね?」


それまで会話に入ってきていないルードさんに神父様は話を振った。

ただ内容にかなり気になる事がある。

まず父さんが団長って何をしていたんだ?

それにルードさんが剣聖ってどういう事だ?


「昔の呼び名だ。今はただの人だよ。」


ルードさんは簡単にそう答えるだけだった。


「今でも剣聖、疾風、鉄壁、氷雪、炎帝の5人は有名だし尊敬されてるけどな。」


「全員もう現役を引退しているし、当時でもそこまで尊敬される存在じゃなかったさ。」


なんか物騒なあだ名が出てきたが、誰の事なんだろうか?

そしていったい何をした人たちなんだろう。

俺はその疑問を神父様に聞くと、神父様が話すよりルードさんが教えてくれた。


「その5人でよく災害級の魔獣を倒していたんだ。そんな事をしまくってたらついたあだ名だよ。まあ俺以外は全員別々の騎士団などに所属していたがな。」


初めてそんな話を聞いた。

いつもルードさんとしていたのは、剣術の話やらサバイバルの技術の話だけだったからな。


「他の4人でどんな人達なんですか?」


「??レイン君は知らないのかい?」


神父様は不思議そうな顔で聞き返してきた。

俺が知らないってなんのことだろうか?

するとルードさんが俺の代わりに答えた。


「ガイルは息子に昔のことを話したがらなかったから、レインは知らないんだよ。」


「では家族の事や、ガイル団長が今までやってきたことを。」


「詳しくは知らない。」


なんだろう?

父さんは、確かに俺に昔の話をしていないし、よく冗談で誤魔化していたが、何かすごい秘密があるのだろうか?


「レイン君、ガイル団長は昔教会の騎士団に所属していたんだよ。」


神父様がそんな事を言ってきた。

いやいや、どう考えてもおかしいだろ。

だって俺の父さんは、自称草刈りの達人だぞ!

教会の騎士団にいたって、やる事は草刈りしかないんじゃないか?


「レイン、お前の父親のガイルは、その騎士団の団長やってたんだ。それに。」


これはあまりに衝撃的だった。

あの父さんが団長って、みんなを引っ張っていく立場だったなんて意外すぎる。

しかもまだルードさんの話は続きがあり、それはさらに衝撃的だった。


「それに、あいつは疾風と呼ばれていたんだぞ?」


あり得ないだろ!

父さんが今も尊敬の対象なんて!

疑いの目を神父様の方に向けると、神父様もルードさんの話が正しいと認めるように頷いた。

俺は父さんの事もあまり知らなかったんだな。


「しかしガイル団長も凄いな!息子を剣聖が一緒とはいえ旅に出すなんてな。」


この神父様は俺の村であった事を知らないのだろうか?

俺は父さんの事を教えるべきか少し悩んだが、ルードさんはすぐさま、


「まぁ、あいつだからな。」


「そうですね。騎士団をやめる時も突然でしたからね。副団長のユーリも引き止めようと必死でしたが、最後は納得させられてましたし、ただ大司教様だけは怒って親子の縁を切るなんて言ってたほどでしたから。」


あれ?

ユーリてあのユーリさんなのかな?

俺の村で神父してたけど?

それに父さんが大司教様と親子だなんて知らなかった。

やばいな!

一度にたくさんの情報で頭がパンクしそうだ!


「ルードさんにレインさん、全員終わりました。」


ちょうどいいタイミングでジェイド達が戻ってきた。

そのためこの話の続きは後日にとなり、別の話つまり襲撃の話になった。

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