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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
三章 新たな仲間と決意
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第6話それぞれの心境

ルードさんが部屋に入ってきて、彼らの村を襲った人物についての内容に変わっていってから、新たな情報が集まっていった。


「お前達の村を襲ったのは、何を聞いても無言で、ひたすら斬りかかってくる奴で間違えないか?」


ルードさんがそうたずねると、ジェイドが全員を代表して答えた。


「ええ、間違いないです。強すぎてほとんどの大人達は、そいつによって斬られてしまいました。ただ俺たちみたいな戦えない者には興味がないようで、そもそも相手にもされませんでしたけど。」


「そうか。」


なんでだろう?

ルードさんがそんなに気にするなんて、知り合いなのだろうか。

俺は腕の中にミリーを抱いたままルードさんにその事を聞いた。


「ルードさん、知り合いかなんかですか?」


「レイン、今回俺は村に行くのがおくれただろう?」


「そうですね。それがどうしたんですか?」


「俺が村に行く途中で、今いった特徴に合う奴と戦っていたんだ。ただ戦っている途中で、突然いなくなったから気になっていたんだが、まさか別の村を襲っていたとは思わなかった。」


そういう事だったのか!

だからあの時ルードさんは、父さんに遅れる連絡すらとれなかったのか。

それにしてもルードさんとやり合って、その後に獣人の村を襲う事が出来るなんてどんな奴なんだろう。


「まあ、それはおいおい考えるとして、明日からは予定通り外でキャンプしながら、訓練をしていくぞ。」


そうルードさんは、宣言をした。

というか、ミリーが抱きついたまま、気がついたら寝てしまっていた。

これ、どうすればいいんだろうか?


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


another side ユーリ


その知らせが届いたのは、ちょうど私と大司教様とで話している時だった。


「大司教様、やはり特殊な固有スキルをジルド村のレイン君とリリーちゃんがてにしましたよ。」


「やはりそうなったか。してどうなった?」


「預言では、授かってすぐに襲われて、全員が死ぬはずでしたが、現在私やアスフォード家の者達は無事にいる以上外れてますね。」


「安心するには、まだ早いだろう。」


「大司教様、レイン君には合わないのですか?」


「・・・・・・私は世界の安全の為にその子を殺そうとしたのだぞ。今更合わせる顔がない。それに馬鹿息子は合わせたがらないだろう。」


なんというか親子だけあって互いに頭が固いな。

そう、私の所属している教会の大司教、目の前にいる爺さんは、ガイルの実の父親である。


したがってレイン君の爺さんでもあるのだが、過去にあった預言の騒動でケンカ別れをしてから、互いに直接は連絡を取り合っていない。

代わりとして私がジルド村の神父として、村に滞在しレイン君やガイルの事を細かく教えていたのだ。


「まったく相変わらずですね。早く仲直りしてくださいよ?それにしてもレイン君の固有スキルは、いったいどんな効果があるんですかね。」


「過去に似たようなスキルを持っていたものがいないからわからないな。せめてスキルの一部でもわかればべつなんだがな。」


「こればっかりは、どう「大変です!」」


突然話している所に教会で働いている男が入ってきた。


「どうしたのだ?」


「ジルド村に向かった神父より、緊急の連絡が入りました。」


俺は嫌な予感がして、その男に先を促した。


「それで!内容はなんだ?」


「ジルド村が何者かに襲われていたとのことです!」


「!!それで被害は?」


「ジルド村に神父がついた時には全て終わった後だったらしいです。」


「そんな事より生存者は?」


大司教様が連絡を伝えてくれた男の胸ぐらを掴んで必死な形相でたずねた。

男は言いづらそうに顔を背けながら、


「生存者は、・・・・・・・・絶望的だそうです。ご子息の遺体は確認されたとの事です。」


「そんな!ああ、預言がずれていたのに、こんな結末なんて。」


大司教様は、その場に崩れてしまった。

私はその他に確認しなければいけなかった。


「レイン君、若い男の姿は?」


「確認されてません。」


これは微妙だな。

無事に生き延びたのならいいのだが、どうなったのかを調べなくちゃいけないな。

その前に何とかして、大司教様を立ち直らせないとだな。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


another side リリー


その連絡が来た時私はレインから、連絡がこない事と連絡が取れないことに怒っていた。


「もう!レインどうして連絡がとれないのよ。」


「リリーシア、少しは落ち着きなさい。もうすぐお祖父様がくるわよ?」


今私たちは、アストラ地方の中心アストラ王国の王城にいます。

村のみんなやレインには、秘密にしていますが私の母様は、この国の第四王女です。

王女といっても継承権を放棄しているので、王になる事はありません。

毎年里帰りしているのも、お祖父様が母様と私に会いたくて仕方がない為にらしいのです。

それからしばらくして慌てた様子で、お祖父様と父様が部屋に入って来ました。


「あなた、お父様そんなに急いでどうしたの?」


「ヘレン、リリー落ち着いて聞いてくれ。」


「父様どうしたんですか?」


「ジルド村が襲われた。」


へ?

ジルド村が襲われたってどういう事?

・・・・・・・!


「父様レインは!レインは無事なんですか?どうなんですか?」


「リリーよく聞きなさい。村人全員とガイルとメアリーは、死亡が確認された。ただレイン君については生死不明との事だ。」


「そんなレインは、無事なんですよね?約束したもん、ずっと一緒だって。」


「リリー、しっかりしなさい!」


嫌よそんなの。

どうしてこうなったんだろう。

あの時レインも一緒に連れてくればよかったのかしら?

どんなに考えても堂々巡りでパニックに陥っていると、


「許せリリーシア。」


そんなお祖父様の声と共に私の意識は遠退いていった。


「始めましてね!リリー。」


ふと気がつくと目の前に不思議な女性がいた。

あれ?ここはどこでしょうか?

女性は私の疑問がわかったのか答えてくれる。


「ここは、貴方の精神世界よ。今は時間がないから手短に必要な情報だけあげるわ。」


その女性は私が知りたかった、レインの情報を教えてくれた。

どうやらレインは無事で今はヘイブル地方にいるらしい。

そこで何でも探し物があるので再会に時間がかかるらしい。

まあひとまずは安心。

そこで女性にお礼をいうと、


「いいのよ!貴方はなんせ私の巫女なんだから。・・・!残念もう時間切れみたいね、また会いましょう。」


そういうと女性の姿が消えていった。

それにつられて私の意識もまた遠退いていった。


目覚めると、そこは里帰りしている間止まっている私の部屋だった。


「リリー大丈夫?」


母様が声をかけてきてくれた。

その声に大丈夫と返した後、さっきの出来事を話そうかと一瞬悩んだが黙っておくことにした。

まあ、レインの無事もわかったし、私もレインと再会するまでに何かやっておかなきゃだな。

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