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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
二章 災厄の訪れと決断
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第10話覚醒

俺と母さんは急いで村から離れていた。

正直父さんを残してきた事はいまでもなっとくしていない。

それにしても近くの村まで後どれくらいなのだろうか?

俺は村から遠く離れるのはこれが初めてになる。


「母さん近くの村まであとどれくらいなの?」


「まだ少しあるわよ。」


二人で急いで向かっていると後ろから、


「アテクシハッケン!」


変な男が俺たちを追っかけてきたようだ。

その男は俺たちの前に回り込むと剣を向けてきた。


「なんだお前は?」


俺は母さんを後ろに庇うように前に剣を一本構えた。


「アテクシビックリウツワゲンキ。」


変な事を言いながら男は斬りかかってきた。

俺は男と間合いを詰めて母さんに剣が向かないようにした。

しばらくは二人で斬り合いを続けた。


「お前は何なんだ?それにうつわとは何だ?」


「クシシ、シラナクテイイウツワ。」


「お前何がおかしいんだよ!」


「アテクシオオテガラ。」


その瞬間その男の手がありえない事に俺の剣に刺さった後俺の腕にそのまま絡みついてきた。

そのせいで俺は体を引っ張られ男の剣が刺さろうとした。


「レイン!」


次の瞬間には母さんが、俺と男の間に入り男の剣を持った腕を隠していたナイフで切り飛ばした。


「母さん!」


「レイン油断しないの!」


「ごめん母さん。」


「アテクシウデフットンダ。」


何なんだこの男は、自分の腕が切られたのに全然気にしていない。

どんだけ狂人なんだ。


「あなたの目的はレインね。させないわよ。」


母さんは俺と代わって男に斬りかかり追い詰めていった。


「アテクシピンチ?」


「諦めて引いてくれないかしら。」


「アテクシショック!」


男は何故かその場でクネクネし始めた。

母さんは男に追い討ちをかけようとして、近いていくと、


「グサッ。」


そんな音と共に母さんの背中から胸にかけて剣が刺さっ・・・・。


「母さん!」


母さんの体が後ろに傾いて倒れてきた。

俺は急いで母さんの体を支えた。


「レ・・レイン。」


「グヒャヒャ!アテクシサイコウ!」


「母さんしっかりして!」


母さんは俺に支えられながら


「レイン・・・ごめ・・・・母さ・・・しっ・・・・。」


「母さん!」


母さんは男に何か言おうとしているが途切れ途切れで上手くわからない。

俺は母さんの怪我の具合を見たが、絶望的だ。

明らかに剣が心臓を貫いてしまっていた。

母さんは俺の頬に震える手を添えて、


「レイ・・・・あ・・・・わ」


その言葉を最後に母さんの手は俺の頬から離れて力無く下がっていった。


ああ、何故だ。

ただ村でみんなで平和に暮らしていただけなのに何故こんな事になるんだ!


「アテクシクウキヨンダ!ウツワウレシイカ?」


俺はその言葉に反応できなかった。

いや今の状況を理解する事ができていなかった。


「やれやれこちらにいましたか。」


「楽しんでるなの。」


「まぁ、こっちも予想外があったっすからね。」


新たに三人が近づいてきた。

まて、こいつらが近づいてきたという事は村は?


「おや?器は混乱中のようですね。」


「安心するなの!村は全員殺しきったなの!」


「最後にあんたを心配してたやつに一人やられちまったっすけどね。」


村が全滅しただと。

俺を心配してたって父さんの事か?


「どうして村を襲ったんだ?」


俺は聞かずには入れなかった。


「愚問ですね。器あなたがいたからですよ。」


俺がいたから村が滅ぼされただと。


「まあ、正確にはあなたが捕まえられるまでのゲームでしたけどね。」


俺はその言葉に怒りを覚えた。

こいつら人の命をゲームだと言いやがった。

ふざけるな!村のみんな一生懸命生きていただけなのに、ゲームなんて事でころされただと。

そんな理不尽な理由だけでこんな結果なんて俺は認めない。

俺はこいつらを許さない。

こいつら全員殺してやる。

自然と俺は、


「お前ら全員死んで後悔しろ!反逆者(リベリオン)起動、こいクリムゾン、ダークネス。」


俺の手に血のように赤い刀身の剣と、真っ黒な刀身の剣が現れた。

俺はただその二本を感情に任せ奴らに斬りかかっていった。


「ぐぅ、これは失敗しましたね。追い詰めすぎましたか。」


「どうするなの?一応保険は回収したみたいなの。」


「アテクシイヤナヨカン!」


「ちょっと試してみるっすよ。」


最後に喋った男が武器を構えたが俺には意味がない。

ダークネスで男の構えた剣を一撃で両断し、惚けているときにクリムゾンで奴の胴体を切り裂いた。

奴は胴体を切り裂かれたのに体が繋がっている事を不思議に思っていたが、次の瞬間にはおびただしい量の血を吐いて絶命した。


「さあ次は誰だ?」


俺はただ敵を殺すことしか頭になかった。


「まずいですね、ここは逃げましょう。」


「バイバイなの。」


「アテクシドロン。」


決断するや直ぐに3人はその場から姿を消していった。


「ふざけるな待てよ!」


急いで行方をさがそうとしたら、


「ぐぅ。うあああああああ!」


全身に強烈な痛みが走り俺の意識は途切れてしまった。

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