第5話災厄の訪れ
その日は朝から何か嫌な予感がした。
何がとかは、ハッキリしていないのだが、とにかく良くない事が起きるような予感があった。
さすがに予感なだけなので他の人に言うわけにもいかず、モヤモヤした気持ちを晴らすために朝から鍛錬をしていた。
「レイン朝から気合いが入ってるな!」
「父さんどうしたの?」
「うん?特に用事はないよ?ただ暇だったから話しかけただけだぞ?」
「父さん、何もする事ないの?」
「ハハハ、草刈りなんてあっという間だ!」
相変わらずの父さんだった。
「そういえば父さん、結局ルードさんはどうしてるの?」
「いやそれがなんの連絡もよこさないんでわからない。」
「珍しいねこんなに遅いのも。」
「まあ、旅してるから遅くなるのは仕方ないな。」
そんな会話の後、父さんはどこかにふらふらと歩いて行ってしまった。
俺はもう少し鍛錬をしてから家に帰る事にした。
家に帰宅して、夕食の後は何もする事がないので自分の部屋でリリーに連絡をとっていた。
「ふ〜ん、ルードさんまだきてないのね?」
「ああ、そうなんだよ。だから特にする事もなくて暇してるよ。」
「そうなのね、こっちはもうじきお爺様とお祖母様のところに着きそうよ。」
「以外と早くつくんだね。」
「途中で馬車に乗せてもらったからよ」
「馬車か〜、俺は乗った事ないからどんな感じなのかわからないや。」
「結構退屈よ。乗ってる間は外をみてるくらいしかないからね。」
「そんなもんか。まあ里帰り楽しんで。」
「レインこそ私がいないからって浮気しないでね?」
「相手がいないよ。」
「あら?相手がいたらするの?」
「ちょっ!そんな訳ないだろ。」
「冗談よ。それじゃあレインお休み。」
「ああ。お休みリリー。」
俺はリリーとの会話を終わらせてする事もないので寝る事にした。
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another side 闇
夜も遅くなった村近くの森の中にて
「ようやく時がきましたね。」
「今までひまだったなの。」
「一発派手に行こうじゃねーか。」
「アテクシ、アソビタクテウズウズ。」
「お前はいつもウズウズしてるじゃないっすか。」
「しかしイワンが面倒なのの足止めと、もう一人の確保に行ってくれてるおかげで、こちらは楽しめますね。」
「こっちは目標以外は皆殺しで構わないなの?」
「ええ問題ありません。邪魔なら全て始末してください。」
「いいねー!それじゃ誰が一番多く狩れるか競争と行こうじゃねーか!」
「アテクシ、イチバンカツヤク。」
「じゃあ一番最下位はバツゲームっすね。」
「お前達、主人の器の回収が第一目標だぞ。」
「固いこというななの!」
「そうだぜ!楽しまなきゃ損だ!」
「アテクシダイコウフン。」
「まあまあ!いいじゃないっすか。」
村の入り口に五人の化け物が近づいてきていた。