第13話 合流
いきなり上がった声の先を見てみると、そこにはリリー達がいた。
「ああ、あれがそうか。」
リリー達は普段とは違った服装で店の中にいた。
「いや〜、ミーリアさんがどうやらリリーちゃん達に頼んで服の宣伝にやってもらっているらしいですよ。旦那は知らなかったんで?」
「恥ずかしながら初めて知りましたよ。」
この事を教えてくれた人とそんな話をしながら、服のお披露目会が終わるのを待ってから店の中へと入っていった。
「あら?リリーちゃん達の旦那様じゃないどうしたのかしら?」
「うちの家族にここにリリー達がいるって聞いたんで。」
「そうなの?まあ、リリーちゃん達にはいつも助けられているのよ。代わりにいろんな服の作製を頼まれているけど。」
やっぱり服の量の秘密はここにあったんだな。
今はリリー達が着替えている最中らしく、俺はミーリアさんと話して時間をつぶしていた。
「お待たせレイン。ここに何か用事あったの?」
「いや、特に用がある訳じゃないんだけどね。」
しばらくしてリリー達が着替え終わって俺とミーリアさんのところにやってきた。
「そうなの?それならどうしたの?」
「なんていうか、することもなくぶらついていたところだったんだよ。」
「お爺様達の用事ってなんだったの?」
「ああ、それならレステアの件の報告だったよ。」
「私のですか?」
レステアが話に入ってきた。
「まあ、無事に全部片付いたって話だから気にしなくていいから。」
「そうですか。それなら良かったです。」
「ところで、リリー達は結局ここの服の新作のお披露目会の手伝いをしていたのか?」
「ええ、そうよ。ちょっとミーリアさんに頼みたい事があったからね。」
「頼みたい事?」
「それは秘密よ。近いうちに分かるわよ。」
いや、ミーリアさんに頼むぐらいなんだから服に関する事なんだろうに何で秘密なんだろうか?
「それよりレイン、後でみんなに報告があるからね。」
「報告って何?」
「それはその時に話すから楽しみにしていてね。」
なんか秘密ばっかりで、逆に最初にリリー達が話していたぐらいだから、物凄く嫌な予感がするな。
「そういえばレインお兄ちゃん、ぶらついていたって他にどこによってきたの?」
今度はミリーが聞いてきた。
「そうだな〜、教会の後はグレンのところや、レンや、ライナのところを見てきたよ。」
「という事はライナお姉ちゃんが教えてくれたんだね?」
「よくわかったな。」
「えへへ〜。」
俺がミリーの頭を撫でると、ミリーは凄く嬉しそうだった。
「ほらほらイチャつかないで、レインさんも、もうじきいい時間のはずですのでみんなで戻りましょう。」
しばらくミリーを撫で続くていると、ユフィーが話してきた。
もうじきいい時間っていったいなんのことなんだろうか?
俺はそのまま詳しい事は教えてもらえずに、リリー、ミリー、ユフィー、レステアに家まで連れていかれた。