第11話 リリー達の行方
ライナの手伝いでは、正直トラウマが残ってしまった。
普段は調理状態の肉しか見てなかったし、狩りの時なんて相手も攻撃をしてくるからそこまで意識しないで解体とかできていたからな。
なんていうか、無抵抗の豚を淡々と解体していく様は、軽く猟奇的なものを見ている感じだったな。
特に豚の悲鳴にフツフツと罪悪感が込み上げてきて辛かったな。
「レインお兄さん、まあ、手伝いありがとうございました。」
「あまり役に立てずにすまない。」
「まあ、仕方ないですよ。レドとかも一度は手伝いをしてくれましたけど、結果はおんなじでしたから。」
やっぱりうちの女性陣はたくましいんだな。
俺には時々なら手伝えるけど、毎回は精神的に無理だな。
つか、肉料理が食べれなくなる。
「私はこの肉を持って行きますけど、レインお兄さん一緒に行きますか?」
うーん、どうしようかな。
もう見に行きたいところもないしな、グレンはきっとまだ実験中で立ち入り禁止だろうしな。
かといって、狩りをしているギギ達と合流したりジェイド達との合流も微妙だよな。
「悩んでいるの?」
「まぁな、目的がないからね。」
「一緒に来ないなならいい場所を知ってるよ。」
何だろう。
嫌な予感がするんだけどな。
「ちなみにそれってどこの事?」
「ミーリアさんのところだよ!」
ああ、ミーリアさんのところといえば、服の仕立て屋だったよな?
そこをすすめるって事は、多分だけどそこにはリリー達がいるような気がするんだけどな。
「なあ、ライナ。そこに行くと何かあるのか?」
「うーん、たぶんね、ちょうどいいと思うよ!」
答えになってないし!
何がちょうどいいんだろうか?
しかし、リリー達は朝から一体どこで何をしているんだろうか?
「うん!レインお兄さんはそっちにいった方がいいよ!今家にはレンがいるんでしょ?」
「うん?家にか?ああ、俺の知っている限りだとレンが野菜を持っていったし、他には誰も戻ってないと思うよ。」
「やっぱり。まあ、お昼ご飯はみんな各自で食べるだろうから大丈夫だとして、ある程度晩御飯の準備の下ごしらえしないとだろうから私とレンでしておくわ。」
そういえば、朝から爺ちゃん達に呼ばれて話して、その後は村の中をフラフラとしていたからな。
俺もなんか昼飯を軽く食べよう。
とりあえずは、ライナの言っていたミーリアさんのところに向かった後にでもどこかで昼飯を食べよう。
「よし、決まった!ライナ、俺はひとまずミーリアさんのところに行ってみるよ。」
「わかりました。それじゃあまた後で会いましょう。」
ライナは解体した肉を持って家に帰って行った。
俺はそれを見送った後にライナから教えてもらったミーリアさんのところへ向かって行った。