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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
アフター二章 それぞれの日常
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第1話 サイアスとカウベル


無事に村へと帰ってこれ、レステアをみんなに紹介してその日は解散になった。


次の日、レステアはリリー達に連れられて朝から何処かに出かけてしまった。


俺は、爺ちゃんとユーリさん、それにカウベルさんに呼び出され教会に行っていた。


「すまんの、レイン。騎士団の相手は大変だったじゃろ?」


「何を言うんですかサイアス様!我々は貴方のための騎士団です。貴方の家族なら同じ対応をするのは当たり前ですよ。」


「はあ、少しは冷静に判断しろよカウベル。そのせいで今回は騙されたんだぞ。」


「うるさい、ユーリ。もとはといえばお前が説明なしに行動したのが悪い。俺達に一言言っておけばよかったんだぞ!」


「いや、お前私の話聞く気なかったじゃん。」


「頑張ればきっと聞いていたさ!」


「こら2人ともいい加減にせんか!」


ユーリさんとカウベルさんの言い合いが長くなりかけると、爺ちゃんが2人を止めた。

やはりカウベルさんの爺ちゃんへの信仰心は本物らしくすぐさま姿勢を正して大人しくなった。


「ずっと気になったんですけど、なんでそこまでカウベルさんは爺ちゃんに忠誠を誓っているんですか?」


「なに、こやつを昔儂が救ってやったんじゃよ。そうしたら、こやつは恩に感じたらしく何としても儂の力になりたいといって、教会に押しかけてきおったんじゃよ。」


「サイアス様、当たり前ですよ!あの時の俺には、何もなくその日を生きるのがやっとだったんですから。あの時言われた、自分の価値は自分で決めなさいって言葉にどれだけ救われたことか。」


それからカウベルさんは、爺ちゃんとの出会いを教えてくれた。

なんでも爺ちゃんと出会う前のカウベルさんは、いわゆる孤児だったらしくその日を生きるためならどんな犯罪でもするといった、ギリギリの生活をしていたらしい。


そして、その生活には他の騎士団達も一緒にいて、彼らの生活の為と自分に言い聞かせて様々な悪事に手を染めていたらしい。


そんなある日に、教会の新しい神父として爺ちゃんが就任をしたその日に、カウベルさんは爺ちゃんを痛めつけてうまいこと自分達に取り込もうと襲撃をした。


結果はなんでも簡単に返り討ちにあってしまったらしい。

その後は爺ちゃんに色んな事を聞かれたが全て黙っていたらしい。

呆れた爺ちゃんは時間が遅くなっていた事もあり、カウベルさんに飯でも食わないか?なんて聞いたらしい。


もちろんカウベルさんは断ろうとしたらしいが、タイミング悪く腹が鳴ってしまい、爺ちゃんに笑われながらも食事を出されてしまった。


最初は頑なに食べようとしなかったが、爺ちゃんが毒など入っていない事を証明したりと食べるまでに色々としてくれたらしい。


そこからは爺ちゃんの独壇場に持っていかれ、気がついたら自分がした今までの事を話していたらしい。


カウベルさんはその時にはすでに、教会によって罰せられる事を覚悟していたのに、それに対する爺ちゃんの言葉は、大変だったな、の一言だけで他には何もなかったらしい。


なんでとカウベルさんが聞くと爺ちゃんは、お前は今ちゃんと自覚をしているだろ?っと言っただけらしい。


爺ちゃんいわく、罪は確かに悪いがそれは一面性のものだから、他からみれば変わるもの、詳しく知らないものがぽっと出で判断してはならないものなんだそうだ。


結局カウベルさんは、最後に爺ちゃんにこれから自分はどうすればいいのか尋ねたら、爺ちゃんはすぐに、そんなことはわからない自分で決めろ、と言ったらしい。

そしてその後に、償いの道を選ぼうが、そのまま犯罪を続けようがそれは自分で決め行動しなければならない、何がよかったのかは自分で決めた先にしかわからないもので、他人に指図された先には存在しない、結局自分の価値は自分で決めて行動しなければ意味がない、って言ったらしい。


カウベルさんは、その言葉をうけて爺ちゃんについて行きたいと考えて今にいたったらしい。


なんていうか、その状況を味合わないと共感できそうにないな。


「まあ、普通はそうじゃの。っと本題からずれてしまっとったのう。」


「本題?」


ああ、そういえば今日は爺ちゃん達に呼ばれて教会にきてるんだった。


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