第22話 警戒
ユーリさんからどうやって敵を倒したのかを大雑把に説明をされたが、どう考えてもロウよりもはるかに残酷だったと思う。
「まあ、無事だったからいいんじゃないかな?」
「ユーリさんそういう問題じゃないような気がしますけど。」
「細かい事は気にするべきじゃないよ?」
「・・・それならその人どうするんですか?」
「ああ、そういえばレイン君にロウ君が担当したのは?」
「レステアのおかげで完全に消滅しましたよ。」
「ほう?そんなことできたんだね。」
ユーリさんがレステアの方をみて感心したように見た。
レステアはどこか苦笑した顔で返事をしていた。
「ええ、方法はありましたので。」
「ならこいつにもやってもらえるか?」
「レインさんができますわ。」
レステアは詳しい事はユーリさんに説明せずに俺にふってきた。
「ああ、ユーリさん。できますよ。」
「ならレイン君お願いするよ。」
俺は頷くとユーリさんが連れてきた男も前の2人と同様にレステアの血のついた剣で貫いた。
「ぐぅ、あああ、あああ。」
やはりこの男もゆっくりと体が崩れていった。
まあ、この男は崩れて行く時になぜかいい笑顔を浮かべていた。
相当ユーリさんの攻撃が強かったんだな。
「さて、この後どうするか。」
「ユーリさん、正教騎士団と合流するんじゃないんですか?」
「いやーあの2人はいいんだけど、まだ団員全員が大丈夫なのかわからないから様子を見たいんだよね。」
そうか!
そういえば最初の時に敵が混ざっていたんだっけ?
そう考えたらレステアを連れて合流するのは危ないか。
「それならユーリさん、俺と2人でいってレインさんとレステアさんで別行動っていうのはどうですか?」
ロウがいきなりそう言って話に参加をしてきた。
「うーん、そうだね。それが安全かな。」
「ロウ、大丈夫なのか?」
「任せてください。」
まあ、今までの感じだとどんなに止めてもダメなんだろうし、本人も自信があるみたいだから任せることにした。
「そしたら私とロウ君で向かうから、レイン君とレステアちゃんは身を隠しておいてくれるかい?」
「了解です。ユーリさん、ロウ気をつけろよ。」
「レイン君心配いらないよ。」
「そうですよ。レインさん任せてください。」
2人は俺に返事を返すと、正教騎士団の応援をするために俺とレステアを残して行動を開始した。
更新遅れてすみません。
年末から体調を崩してペースが遅くなってしまっています。
m(_ _)m