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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
二章 災厄の訪れと決断
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第1話“恩恵”

早いもので婚約式が終わりその後もとくに変わりばえのしない日々が続いていた。

剣の師匠であるルードさんも婚約式の後暫くして、何やら用事があるらしく村から旅立っていった。

そう言えばルードさんとの連絡はいったいどう取っているのか、疑問に思い父さんに聞いてみると、


「うん?ルードとの連絡?それは、レインがしている指輪と同じような道具だよ。」


そんなふうに教えてくれたが、その道具は見せてもらえなかった。


そんな日々が過ぎていきいよいよ今日は、待ちに待った成人の儀が行われる日だ。

正直今日という日が楽しみだったため昨日はあまり寝れなかった。

いったいどんな固有の“恩恵”が貰えるんだろうか。

そんな事を考えながら教会に行く準備をしていると、


「レイン、リリーちゃんが来たわよ!」


母さんの呼ぶ声がした。

リリーとは、婚約をしているがまだ一緒には暮らしていない。

両親同士の話し合いの結果俺が一人前と認められるまでは我慢とのことだった。


「わかったよ母さん。」


俺はそう返事をして急いで玄関に向かった。


「おはようリリー。」


「おはようレイン。」


俺たちは互いに照れながら挨拶をした。


「相変わらず初々しいわね。けど早く行かないとユーリさんが怒るわよ?」


そうだった!いい加減教会に行かないとだった!

リリーと二人で急いで教会に向かった。

教会に着くとユーリさんが腕を組んで立っていた。


「レイン君、リリーちゃん。二人ともいちゃいちゃしたいのはわかるけど、今日ぐらいは我慢してくれないかい。放置プレイは好きじゃないんだ。」


「「ごめんなさい。」」


やっぱり怒っていた。


「はぁ、仕方ない早速成人の儀を行おうか。」


ユーリさんは成人の儀についてを説明してくれた。


成人の儀では教会で造られている特殊なカードが最初に渡される。

このカードは何も書かれていない真っ白なものだった。


次にそのカードを身につけている状態で、像に祈りを捧げると“恩恵”が手に入れられると同時にカードに“恩恵”が書かれるらしい。

まあ、“恩恵”だけでいいならカードがなくてもいいらしいが、どんなものが授かったかわからないらしい。


ちなみにこのカードは、無くした時用に売られているらしい。


カードは普段真っ白らしいが、見たいと思えば本人であれば文字が浮き出て、他人であれば何も起きないとの事。


そんな説明のあといよいよ実際に行うことになった。

まずは俺からでカードを受け取り像の前で膝をつき祈りを捧げた。

するとカードが光をはなった。


「おめでとうレイン君、無事成功だよ。」


ユーリさんはそう言った。

何だかあっけなく済んでしまった。

次にリリーが同じ様に祈りを捧げ同じ様にカードが光をはなった。


「さて二人とも終わった所で、それぞれカードを確認してみて!まあ、ひとまずは固有を確認すればいいから。」


俺とリリーは互いにカードを確認してみた。

俺の固有は「反逆者」と「武器召喚」の2つだった。

武器召喚はたぶん言葉通りの意味だろうから想像がつくが、もう1つの反逆者は謎だらけだ。

考えてもわからないのでユーリさんにたずねると、


「レイン君本来固有は教えてはダメなんだが、仕方ないなにがわからないんだい?」


「すみません。その反逆者ってどんなものなんですか?」


「レイン君、君の固有に反逆者があったのかい?」


何故かユーリさんは突然焦った様に聞き直してきた。


「はい。何か不味いんですか?」


俺が聞き返すとさっきのが嘘だったように、ユーリさんは落ち着いた様子で、


「ごめんごめん、私も初めて聞くものだから驚いてしまったよ。反逆者はさすがにどんなものかわからないな。」


ユーリさんでもわからないものらしい。

いずれ分かるだろうからとりあえずは、後回しにするしかないな。

一方リリーはどうやら固有はわかるものだったらしくただじっとカードをみているだけだった。

次回は今回の話のリリー視点で書く予定です。更新は1日開くと思います。

m(_ _)m

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