表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
十章 黄昏の彼方へ
135/180

終話反逆者の軌跡


「すまないみんな、先に家の件を始めててくれ。」


「あれ、レイン兄さんは何か用事があるんですか?」


「ああ、ちょっとな。」


あの日記を読んだ次の日に俺は、リリーの両親が作ってくれた村の墓のある場所へと向かった。


そこはまだ草むしりをしていないために、草に埋もれていた。

俺は早速草むしりを始めた。


「やっぱり量がやばいな。」


ひたすら無心で草むしりをしているが、まだまだ終わりそうにない。

仕方ないので、先に墓の周りだけやってしまおう。


墓の周りだけにした事もあり何とか墓参りができるぐらいにはなった。

そして改めて墓に書かれている名前を見ていくと、一番最初にガイルとメアリーの名前があった。


「どういう事なんだ?ちゃんと記録が残っているのに記憶にないなんて。」


俺がその事を考えていると、俺の横が光り始めそれが収まると女性が立っていた。


「きみは!」


「こうして会うのは初めてよね。レイン最後の説明に来たわ。」


「アイリス、地上に来て大丈夫なのか?」


「短時間なら大丈夫よ。それにこれが最初で最後だからね。」


「どういう事?」


「今は関係ないから気にしないで。それより時間がないから急いで説明するわ。」


「説明ってこの記憶とずれている事?」


「そうよ。あなたが気にしていた名前の2人はあなたの実の両親であっているわ。それともう1人あなたが見つけたであろう写真に写っていた男性もあなたの知り合いよ。」


「けど俺にはその記憶がないんだよ。」


「あなた1人だけなら大丈夫なはず。」


そう言ってアイリスは俺の額に手を当てて何かを唱えた。

するとゆっくりと靄が晴れていくみたいに、俺は忘れていた記憶を思い出してきた。


「!!なんで!」


「これは代償だったのよ。それ故に存在が消失したの。けれど今まで生きていた痕跡は残っているから今みたいな状態になったのよ。」


「ならどうしてそうなったんだ?」


「それはあなたが自分で答えを探して。私が教えるのはいけないわ。」


「・・・そうだな。これは俺がこれから先見つけていけばいいんだな。」


「そうして。まあ、まずはしばらく家族でゆっくりと休んでから探し始めればいいわよ。」


「そうするよ。これからも色々あるだろうけど、ひとまずは村を復興してから次を考えるよ。」


「ふふふ、それが聞けてよかったわ。それじゃあレイン、さようなら。」


「ああ、ありがとう。」


アイリスは現れた時と同じように去っていった。


そういえばいつだったけな。

旅が終わったらどうするか話した事があったな。

俺は父さんの過去を探していくって言ったような覚えがあるが、それは後回しだな。


まずはここに昔と同じように村を作って、新しい家族とのんびり暮らそう。

そして、ある程度したらこの世界をゆっくりと旅をしていこうかな。


そうすればきっと色々な発見もあるだろうし、なぜ彼らの存在が消失したのか知る事もできるだろう。

それに消失したなら戻す方法を探せばいいさ。


「レイン、どこにいるの?」


そんな事を考えているうちに、どうやらなかなか戻ってこない事を心配したのかリリーが探している声が聞こえてきた。


「ごめん、ごめん、リリーここだよ!」


「あっ!いたいた。どうしたのレインお墓に来るなんて?」


「いや、村を復興するのを頑張ろうと思ってその決意のためだよ。」


「そうなの?ああ、そうだった。早く戻ってきて、グレンが暴走してるから。」


「わかったよ、それじゃあ行こうか。」


俺はそう言ってリリーに手を差し出した。


「レイン珍しいね、私と手を繋ごうとするなんて。」


リリーは、俺の差し出した手をしっかりと握ってきた。


「なに、たまにはね。」


「ふふふ、そう。」


俺とリリーは、墓に背を向けてみんなの所へと歩き出した。

その時そよ風が吹き、


「えっ!」


何か聞こえた気がして墓を振り向いたが、そこにはなにもなかった。


「どうしたのレイン?」


「いや、なんでもないよ。」


きっと気のせいだろうな。

風にのって聞きなれた誰かの声が聞こえてきたような気がした。


俺はもう振り返らずに前を進む事にしたんだ。

この先どんな事があろうと、俺は1人じゃない今は家族がいる。

みんなで協力していけば、どんな困難も乗り越えられるさ。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


のちの世ではこの時の出来事を邪神と地上に住む者達の2回目の戦争だった事もあり、第二次邪神掃討戦などと呼ばれるようになった。


その戦いのなかでも、初めは1人で戦いやがて全ての者達と共闘し、最後に邪神と一騎打ちをして破った人物レイン・アストレア。


彼が所有していた恩恵の固有スキルの1つ反逆者にちなんで、この戦いは別名反逆者の軌跡(リベリオンコード)とも呼ばれ、子供達には英雄譚として長く愛されるようになった。

ここまで読んでいただきありがとうございます!


これでひとまず本編は終了になります。

この後は予定通り最初から順番に修正作業と本編で回収できなかった話をアフターストーリーとして回収していくつもりです。


今読み返してもまあ、最初はものすごく酷いし全体的に場面説明が少なく会話がものすごく多かったので修正作業は少し時間がかかると思います。


目標は何度でも読み返して楽しんでもらえるようなスルメ小説にできるように修正作業を頑張っていき、自分なりに納得できたら完結にする予定です。


なので2017/11/17までは修正作業を優先させていただき18日から外伝を毎週1話更新していく予定です。


最後に繰り返しになりますがここまでど素人の拙い小説に付き合っていただき本当にありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ