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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
十章 黄昏の彼方へ
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第14話凱旋そして日常へ


another side リリー


「まったくきりがないわね!」


「お母様、さすがにちょっとまずいです。」


私とお母様は、レインのおば様の虚像を何度も倒しながら、周りの魔獣の退治をしていました。


予想はしていましたが、やはり何度倒しても虚像はしばらくすると何事もなかった様に立ち上がってきました。


永遠に続くんじゃないかと思っていたこの戦いは突然に終わりがきました。

それまで戦っていた虚像が跡形もなく消滅をしていき呆気なく終わりました。

それに合わせて魔獣達は何処かへと逃げていきました。


「お母様!これって!」


「そうね、彼がやってくれたのね!」


それと同時に私の近くの位置に、あの転移をした時と同じ模様が現れました。


そして光が溢れると、彼が、レインがそこに倒れて現れました。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


ここは何処だろうか?


今まで何をしていたのか?


わかることは、戦いのために壊れ果てた大地と曇り空そして動かせない身体があるのみ。


何か大切な事をしていたはずなのに、今まで何をしていたのか思い出すことができない。


「・・ン、・・・・から・・あけ・。」


誰かが話しかける声が聞こえる。


顔を見ることはできないし、誰だか思い出すことができない。

もどかしく必死に思い出そうとする。


「レイン、しっかりして!」


誰が俺にしがみついてきた。

ダメだ、一体俺が何者で何をしていたのか思い出せない。

忘れてはいけないはずなのに、思い出せない。

そんな時だった。


「レイン、お前は幸せになれよ!」


誰が言ったのかわからないが、突然頭の中に声が響いてきた。

まるでそれがきっかけだったのか、いきなり俺は全てを思い出していった。


「ああ、俺は帰ってこれたんだな。」


「レイン!」


「ただいまリリー、無事って言うにはかなりボロボロだけど、何とか帰ってこれたよ。」


「ええ、おかえりレイン。」


リリーはますます強く俺にしがみついてくる。

さすがにちょっと痛いな。


「リリー、落ち着きなさい。先ずは傷の手当てが先でしょ?」


「あっ!そうだった。」


その後はいろんな人の手を借りながら、いったんアストラ王城へと移動をした。


アストラ王城についてからは、仲間のみんなに色々と話しかけられていった。

ミリー、ユフィー、ルナには物凄く泣かれたし、ジェイドと意外にもレドに長時間説教された。

他のみんなにも大小違いがあったが沢山のことを言われた。


爺ちゃんになんて、


「儂にはお前しか居ないんだから、あまり年寄りを心配させないでくれい!」


なんてすごい顔で言われてしまった。

まあ、そうだよな。

爺ちゃんとは俺が赤ん坊の時(・・・・・・・)に拾われてからずっと育ててもらっていたから、本当に心配してくれていたんだな。


それからは、俺の体調が良くなるまでは城内で世話になった。

その間もいろいろなことがあったがそれは別の機会に話そうと思う。


体調が回復してからは、王様にお礼を言いにいった。

王様には、これをきに城で働かないかと言われたが、俺はリリーと話し合ってどうしても自分達の村に戻って暮らしたかったので、その申し出は丁重に断った。


その後は、俺の奴隷となっているみんなと話し合い。

奴隷契約は解除を全員がした。

その上でみんな俺たちの家族になる事で話がまとまった。


それから数日が過ぎ、


「もう行くのかい?」


「はい、早く村を再建したいので。」


「そうかい?私達はしばらくアストラ王城で今回の騒動の後始末を手伝うから、そっちに戻るのは少し遅くなるよ。」


「わかってますよ、アレスさん。それじゃあまた向こうで会いましょう。」


「そうだね、早くそっちに行けるように頑張るよ。」


俺たちはアレスさんに別れの挨拶をして、俺たちの育った村へと移動を開始した。


あの襲撃があって、俺だけが別の村に逃げて(・・・・・・・)助かってからだいぶ時間がたったな。


まずは村に帰ったら俺と爺ちゃん(・・・・)が暮らしていた家でしばらくは過ごしながら新しい家を急いで建てないとだよな。


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