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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
十章 黄昏の彼方へ
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第8話決意と熱意


another side ライナ


「正直敵が不明すぎるわ。」


「そんな事言っても仕方ないだろ?」


「それはそうでしょうけど、せめてどんな攻撃をしてくるのかぐらいは知りたかったわ。」


「その気持ちはわかるが、こればっかりはどうしようもないさ。」


私とバルドは、これから敵と対峙しようとしているのですが、その敵の情報があまりにも少ないのでした。


ただ見てわかることといえば、私の好みではないよく言えば優男、悪く言えばナルシストみたいな感じと、手に持っているよくわからないものぐらい。


「ねぇ、バルド。私達ひょっとしてギギと同じぐらいハズレかしら?」


「それを言うなよ。俺もそうは感じているが。」


今回の敵の中で詳細不明だったのは、私達の目の前にいるベイルという人物と、ギギが担当しているゲイツという人物だった。


なんでもライケルが言うには、仲間であったが具体的な能力の話などは話した事がないために、どんな戦法で戦うかなどは互いに知らなかったらしい。


「何とかして急いで無力化して、他に助けに行きたいのだけれど。」


「まあ、無理だろうな。」


「バルドもそう思うの?」


「そりゃな、ずっと死なないんじゃ最悪倒し続けるしかないだろうな。」


「そうなると私の固有スキルじゃ相性が悪いわ。」


「うん?そうなのか?」


「ええ、残念だけど長時間の戦闘には向いていないわ。」


「まあ、俺も相性はとてつもなく悪いだろうな。」


「そうなの?」


「ああ、周りに被害がものすごく出るから最終手段になるしかないな。」


「結局は2人掛りで足留めするしかないわね。」


「そうだな、のんびりとやっていくか!」


私とバルドはゆっくりと虚像へと向かっていった。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


another side グレン


「うわー、これはまずいでしょ!」


「グレンさんどうしたの?」


「ねー、ねー、ルナにも見せてよ!」


僕たちは、今王城の城壁の上から敵が向かってきている方を見ていました。


眺めは最悪な事に、こちらに向かって遠くからずっと魔獣の群れが来ていました。


まだその中にはレジーナの虚像の姿はありませんでした。

まったく、どう攻めてくるのでしょうか?

先に切り札の準備でもしておいた方がいいのかな?


「ぶー、ルナにも見せてよ!」


僕が考え事をしながら魔獣達を見ていると、ルナちゃんがふてくされて地味に僕の足を蹴ってくる。


「まってルナちゃん!地味に痛いから!そんなに見ても面白くないよ?」


「いいの!ルナは見てみたいの!」


「すみませんグレンさん。」


「あー、ミリーちゃんは謝らなくていいよ。ほらルナちゃんどうぞ!驚かないようにね?」


「わかった!」


そう返事をすると、ルナちゃんは魔獣達を見ていった。


「なんか気持ち悪いね!」


「だから僕が言ったんじゃん!」


「グレンさん、私も見ていい?」


「ミリーちゃんも?別にいいけど。」


ルナちゃんに続いてミリーちゃんも魔獣達を見ていった。


「うーん、ルナちゃんが言うほど気持ち悪いかな?」


「えー、気持ち悪いよ!だって魔獣って力こそ正義だー、みたいなもんなんでしょ?」


そりゃ、魔獣も生き物だから獲物を捕まえて食べたり、仲間同士でも上下関係をしっかりするために戦ったりするだろうな。


「なのにさ、たくさんの魔獣が仲よさそうにこっちに並んでくるのは気持ち悪いよ!」


!!

そういえばそうか!

ルナちゃんに言われるまでは、考えもしなかったよ。

確かにそうだな、魔獣の中には弱肉強食が成り立っているはず、これだけの数がいるのにそういった関係が無いのは不自然すぎる!


何かしらの仕掛けがされているのだろうか?

確か作った薬の中には、たまたまできた匂いがつくと魔獣が襲ってくるやつがあったはずだな。


ものは試しだから、それを魔獣達の中に投げ込んだらどんな反応が起きるのか確かめてみるか!


「グレンさんがなんか怪しいこと考えているよルナちゃん。」


「本当だ!レインさんに薬を飲ませていた時の顔だ!」


なんか2人が話しているみたいだけど、僕は今それどころでは無い!

こんだけ魔獣がいるのなら試してみたい物が一気に試せるじゃないか!


「さあ!魔獣達!早く僕の近くまで来るんだ!僕の研究の発展のために協力をしてくれ!」


レジーナの虚像?

今はそんなのどうでもいい!

僕は弓矢の先に薬瓶を縛り付けて、魔獣達が矢の届くところに来るのを待っていた。


「どうしようルナちゃん、グレンさんが暴走してるよ。」


「面白そうだからほっとこうよ!」


「いいのかな?」


まだ2人が何か話しているな。

まあ、僕には関係なさそうだしほっとこう。


ついに魔獣達が矢の射程範囲に入って来た。


「よし、きたきたきたー!」


僕は思いっきり矢を放ち戦闘が開始した。

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