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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
九章 アストラ王城決戦
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第14話遭遇


「レイン兄さん、地下に封印があるのは確かみたいですけど、どこから入ればいいかわからないですね。」


全員が合流してから、何やらグレンが新しい道具で調査した結果がそれだった。


「どこかしらから入れそうな場所はそれで見つからないのか?」


「これは下に空間があるかどうかがわかるだけで、全体がわかるわけじゃないから無理だと思いますよ。」


「最終手段で力技になりそうだな。」


「レイン君、それは本当に最後にした方がいいよ。襲撃までは後数日あるはずだからね。」


そうだった。

ユーリさんの教えてくれた予言で襲撃のある日まであと少しあるんだった。


「逆に言えば後数日以内に入り口を見つけないとですよね?」


「まあ、そうなるな。これは全ての部屋を見て行くしかないかな?」


「それじゃあ2人づつとかにしますか?」


「それでと言いたいところだけど、王城は広いから中を知ってるものを必ず1人はいて欲しいから、3チームに分けるしかないかな。」


「お父様、確かにその方がいいですね。私も昔迷子になりましたから。」


「へぇー、リリーが迷子になったんだ?」


「レイン、仕方ないじゃない。同じような場所ばかりだから、どこをどう通ったか何て覚えてなかったのよ。」


「あはは、そう言えば昔そんな事もあったね。」


俺はまだ城内っていっても、入り口付近と謁見の間ぐらいしか見てないからな、全体がどんな感じかはわからないな。


「アレスさん、どんな感じのメンバーに分けますか?」


「ちょっと変則的に組もうと思うんだ。まずはヘレン、ライナちゃん、ギギ君、バルド君、ミリーちゃん、ルナちゃんで調べてくれ。次がリリー、ジェイド君、ユフィーちゃん、グレン君、レド君、レンちゃんで調べてくれ。最後は私とレイン君で調べる事にしよう。」


「ちょっとお父様、その分け方は極端じゃないですか?」


「いや、これがバランスがいいんだよ。ヘレンのグループは慎重さと大胆さで探して、リリーのグループは正確さと冷静さで探す。最後の私達は、速度とひらめきで探す役割があるんだよ。」


「本当ですか?」


「ああ、それぞれの分担で場所を探して、次は別グループの探していた場所と交代する仕組みで探すんだよ。」


「という事は3日で見つけるって事?」


「そうだよ、リリー。それで駄目なら力技だね。」


「わかりました。」


そのあとは、さっき決めたチームに分かれてどこを探すのか話し合ってから、それぞれの担当の場所へと向かっていった。


俺とアレスさんは何故か王城の中ではなく、城下町へと移動をしていた。


「アレスさん、俺たちは城内の東側を探すんじゃないんですか?」


「そこには入り口はないんだよ。」


「?どういう事ですか?」


「入り口は城下町の中央にある噴水の下にあるんだよ。」


「知っていたんですか?」


「ああ、私と王様は知っていたんだよ。」


「なんで黙っていたんですか?」


「そこには、もう封印がないんだよ。」


「どういう事ですか?」


「封印は別の場所に移されているんだ。」


「別の場所ですか?」


「そうだよ。とある場所に保管してある。レイン君にも教えられないんだ。どこから知られるかわからないからね。」


「それじゃあ、俺たちはどこに向かうんですか?」


「元の封印場所だよ。彼らは必ずそこに来るからね。いや、ひょっとしたらもういるかもしれないな。予言では、ハズレのはずの王城を襲撃しているぐらいだからね。」


「じゃあ、俺とアレスさんだけなのは、俺たちだけで戦うためですか。」


「そうだよ。とてもじゃないが、君以外は戦いにすらならず、倒されてしまうだろうからね。」


会話はひとまずそれで終わりになり、アレスさんの案内の元に噴水の調整室から噴水下に入ると、そこには地下に続く階段があった。


その階段を降りていくと、他の場所と同じようにしばらくまっすぐ歩いていった。


しばらくすると、ドアがあったような作りの先に広い部屋があった。

その中に入ると、やはり何かを祀っているような小さな祠が中央にあった。


「同じ作りなんですね。」


「私はここと、前回しか知らないからなんとも言えないけど、そうなんだろうね。」


「俺、ずっと疑問だったんですけど、なんで邪神を倒したのに封印するだけだったんでしょうか?」


「レイン君、それはどんな悪でもきっと改心できるはずだからだよ。」


「そうですかね。」


「そうだよ、元からの純粋な悪なんて、ほとんどないんだよ。大体は原因があってそのせいで悪になるんだよ。邪神の場合は信じきれなかったのが原因だろうしね。時間をかければできると信じて、滅ぼさずに封印したんだと私は思うよ。」


「俺はそうは思えないんですけど。」


「それは、今は仕方ないよ。時が経てば考えは変わると思うよ。」


「そうなんですか?」


「ああ、そうだよ。・・・・・・どうやら予定より早く来たみたいだね。」


アレスさんはそう告げて、俺たちが入ってきた方を見ている。

俺もそっちを見た。


「・・・・・・」


仮面をつけた2人がそこに立っていた。


「・・・父さん、母さん。」


「・・・・・・」


やはり何も答えてはくれなかった。


「レイン君、ガイルを頼めるかい?私は負けるかもしれないけど、メアリーの相手をするよ。」


「わかりました。母さんをお願いします。」


俺とアレスさんは、それぞれ父さんと母さんと対峙をした。


「ねえ、父さん。どうしてこんな事してるんだ?」


「・・・・・・」


「答えないなら、答えられるようにするまでだよ。」


俺は双剣を創り出し、構えをとった。


仮面をつけた父さんも同じように剣を構えた。


「必ず解放するよ。父さん!」


俺と父さんは同時に地面を蹴って相手に斬りかかった。

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