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Rebellion Cord 〜黄昏の彼方へ〜  作者: shun
九章 アストラ王城決戦
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第6話忠義


another side 闇


私は最近になってどうも迷いができてきた。

というのも私がつかえている、主人であるダレス様の事にである。


私はかつてこの世界に絶望をしていた。

なぜかと言えば、かつては王族につかえていたが、友だと思っていた人物にひどい裏切りをされ栄光の道からは一転して、惨めな敗北者に成り果て生きる希望は、ただ裏切り物を殺すということだけだった。


そんなひどい時に今の主人に出会った。


「いい目をしている。そういう目をする奴は強くなる。どうだ私と共にこないか?」


かつてその言葉にどんなに救われただろうか。

それから目的を聞いても、もともと死んでいたような命だったので復讐できるならどうなろうと構わなかった。


そんな感じのやつらが気がつけば私を含めて4人になっていた。

あの頃がたぶん一番良かったのだろうな。

全員で苦楽を共にし、様々な国を滅ぼしていった。

その時に私の復讐相手もつかえていた王族も消しされた。


だが様々な事が重なりダレス様は倒され、復活ができないように封印を厳重にされ、私達も共に封印された。


長い間だったのだろうが、封印されている間は特に記憶がない。

ただ突然に私達の封印は解かれた。

目の前には、変な男がいて何か騒いでいたが、レジーナのやつが上手く言いくるめて、封印を解除させた。


その後にその男も我々の仲間になり、さらには無口なやつも一人仲間として増えていた。

今思い出せば、このころから主人の考え方がおかしくなっていたのかもしれないな。


それから数年は私達の力をつけるために、表立っては行動しないでいた。

そして何とか封印されているダレス様とコンタクトをとれるすべを探し出し、復活には魂を入れる器が必要としり、私達は二人の候補を探し出した。


結局はその器を手に入れるためには、2人を犠牲にする事となった。

主人は、器を手に入れた事に満足のためか、その2人についてはなにも言わなかった。


私の違和感の原因になったのは、むしろその後の行動だった。

あろう事か、主人は私達が倒したもう1人の器の両親を蘇らせ魂をしばり配下にした。

かつてであれば、考えられない行動だった。


そして私が主人に強い不信感を持つ事になったのは、レジーナの死が原因だ。


主人は、自分のために命までかけた配下に、なにか言葉をかけると思っていたのに、何も言わなかった。

かつては、もっと仲間を大切に思っていたはずなのに、それすらなくなってしまったみたいだ。


しまいには、次の計画で器とその両親を殺し合わせることを、今から楽しみにしている事が私には理解できない。


昔私に世界を滅ぼして再生するといっていた頃の姿はなく、ただ人の苦しむ姿を眺めるのを楽しむ狂人になってしまった。


だが今更私は引き返す事はできない。

もはやこの先には、破滅しかないとしても最後まで主人と共に進もう。


次の戦いで最後を迎えようと、このライケル最後の一瞬まで我が主人に忠誠を捧げよう。

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