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「えっ、、、にぃ、、さん、、、」


今日のミレアの様子を聞こうとアレンの帰りを今か今かと待ちわびていたカインは玄関に入ってきたアレンの姿をみて絶句した。シャツが所々血で染まっている。


「ん、まぁ。大したことないんだけどね」


大したことないって感じには見えないが、すぐにアレンと今日一緒にいたはずのミレアのことを思い出す。


「ミレアは大丈夫なの!?」


「心配しなくても大丈夫。無事に送り届けたよ」


カインはアレンからケガをした理由を聞いたあとも質問を浴びせ続けた。


《ミレアに何もしてないよね》


主にアレンがミレアに対しておかしな行動をとっていないかという事に集中して。


実の弟にどれだけ信用がないのかとアレンが落ち込むほどに。



++++



それから数日が過ぎ、カインは出先でユールにばったり会う。ユールから出た言葉が理解できずに固まった。




「久しぶりだね。

ミレアが結婚するって知ってたかい?

はっきり言ってくれれば私だって諦めたのに。

おーい?固まってる?

往来で抱き合うなんてミレアって意外に大胆なんだね。

結構噂になってるけど。あれ?知らなかった?

あ、今はちょっと時間がないんだ。じゃあまたね。」



(ミレアが結婚?抱き合う??)


「なに、、、それ」


カインは急いである場所へ向かった。



++++


「ダリア!」


もちろん困った時のダリアのところ。カインは客間へと通され大人しくダリアが来るのを待っていたが、ダリアの姿を見るなりいてもたってもいられず大声を上げる。


「まぁまぁ、そこへ座って」


「あの!」


「ミレアのことでしょ?」



~お話し中~



「って事。わかった?」


「じゃあ抱き合ってたっていうのはアレン兄さんなの?でも抱き合うっていうより庇うためにってことだよね。この間の事故、それがどうしてこんな話に?」


「おしゃべり好きのルーチェが見てたのよ。尾ひれが付いて結婚なんてことになったんじゃないかしら」


「、、、ルーチェが」


カインは従妹のルーチェを思い出す。ここ最近は会っていなかったがいつも小さい頃から「カインにぃさま」と後ろをついてまわる甘えん坊でかわいらしい2つ年下の女の子。男ばかりの兄弟で育ち尚且つ末っ子のカインにとって初めて出来た妹のような存在。可愛がらないわけがない。


「あなたのことがだぁい好きなルーチェよ。あの子本当に余計な事してくれるわね」

ダリアは苛立ちを隠そうともしないままそう言う。


「あなたがなんとかするのよ」


「僕?」


「自覚がないようだからはっきり言わせてもらうわ。ルーチェはあなたの事が好きなのよ。家族愛なんかじゃなくね」


「ルーチェが僕を好き?」


「まったくどこから嗅ぎ付けたんだかあの子は。きっとカインがミレアに夢中なんて話をどこかで聞いたのよ。ミレアがアレンとくっつけばカインが自分に振り向いてくれるとでも思ったんじゃないかしら?まったく。あなた達は結婚出来ないし、カインはあなたを何とも思ってないわよーってはっきり言ってあげようかしら。それより、、、あなたがルーチェにはっきり言ってあげたほうが効果あるでしょうね。私、あの子だけは昔から苦手なのよ」


言いたい事を一気に話したダリアは満足したのか「じゃあね、カイン。しっかりやるのよ」と一言告げ、カインを置き去りに自室へと戻って行った。






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