長歌
ひとときに任すは易く
少しずつ進むは難い
易くともつくことを得ず
難くとも行かざるを得ず
いたずらに骨折りはせず
いたずらに求めはすまい
ひとときを空しくすれば
月々に苦しみ悩む
思ってはそれらを計り
計ってはそれらをにない
一つずつ織り成して行き
放しはすまい
*200文字を越えないと投稿できないので、文字稼ぎのためにも、少し解説を入れます。
長歌は、和歌の形式の一つで、五七、五七、五七…と三回以上繰り返して、最後に五七七で締める形式だそうです。
古い詩に、実はこういう規則性があったと知った時は面白かったです。
七五調で作る四行詩は、私も好きで何回か作りましたが、これを今様と言うことも最近になって知りました。必ずしも七五調四行詩という形式ではないようですが。
特に、後白河法皇はこの今様が大好きだったらしく、歌いすぎて喉を痛めたこともあったとか。また、今様+その他を集めた「梁塵秘抄」を編纂したのも、この後白河院だったそうです。政治的には暗君と言われていますが、親近感がわきましたし、勉強にもなりました。
というわけで、僭越ながら、後白河院の弔ひにとて、今様を歌わんとぞ思ふ。
白河のあと尋ぬれば
先に渡りし人を見る
その後につく身であれば
捧げまつらんこの歌を