#33 文化祭の日!!
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#33 文化祭の日!!
10月の26日。そう、今日は文化祭である。
2日間の日程で行われる文化祭は、学校中がお祭りムードになって盛り上がる。
懐かしいなー。妖精時代にベルデの町のお祭りに参加したことがあるけれど、
こんな風に町中の雰囲気が様変わりするのよねー。
....まあ今回は学校だけど。
1日目の今日は、翔たちのチームがステージ発表するんだって。
私たち料理チームは昼からなので、藍や幸佳、フィアラに楓は
一緒にステージ発表を見に行くことになった...。
...朝。
開会式と吹奏楽部のオープニングセレモニーが終わり、
元気のあるアナウンスが体育館中に響き渡る。
「さてさて!最初のステージ発表は、2年生による劇になりまーす!
最初の劇は、1組による"愛のプリンス劇場"。どうぞお楽しみくださーい!」
アナウンスと同時に幕が上がる。
そして私たちは大きな拍手で開幕を盛り上げるのであった。
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カチャン....
主人公の王子役である山村にスポットライトが当たる。
「僕はこの国の王子。今日は来年の王位継承に向けて隣国の視察だ。」
[わーあ、山村だよ山村...!なんか不思議な気分ね...!]
私は小声で騒ぐ。しかし隣にいる楓や藍は聞いていなかった。
一方、劇は隣国へ向けて進んでいく。
すると隣国に行く途中、ひとりの少年(...?)が
盗賊たちに襲われている姿が見えるのであった....。
「きやー。助けてっすーー。」
あまりの棒読みっぷりに他の席のほうからクスクスと笑い声が聞こえてきた。
そして藍はなぜかとても恥ずかしそうにする。
...王子役の山村は盗賊を薙ぎ払って美歩を救出。
「大丈夫かい、少年?」
「いや、ウチ女っす。」
再び他の席のほうから笑い声が聞こえてきた。
いや、なんかとっても恥ずかしいんですけどーー?!
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その後、彼女は王子の向かっている隣国から来たという話を聞く。
そこで王子は美歩を連れて隣国に行くことに。
隣国に行くと、実は美歩が隣の国の姫様(役)であることが判明。
助けたお礼にと、ドレス姿の姫が城を案内する。
するとその中で、美歩が王子に話しかけるセリフがやってくる....。
「...そういえば貴方、どこからいらしたこと?」
[あれっ...?!上手いじゃない...!!]
さっきの棒読みは何だったのよ...!
...もしかして少年(男)と間違えられるのが嫌だったとかなんじゃないでしょうね?!
ええ、確か美歩は男と間違えられるのが非常に嫌、って翔から聞いたことがあるのよ!
「実は僕、視察でこの国を訪れた隣の国の王子でね....」
「お、王子様...?!」
驚く姿はまるで本当に恋する乙女。
美歩の熱い視線に山村も若干戸惑って見えた。
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自国に帰ってきた王子。
先ほどのシーンで姫に恋した王子は
国王である父に内緒で城を抜け出そうとするが兵士長に止められてしまう。
「王子様。いけませんぞ。父上に内緒で城を抜け出すなんて....」
「止めないでくれ、兵士長。僕はあの人と結婚したいんだ.....!!」
すると王子の執事役である翔が登場し、
戦いに勝ったら城を出ることを許可する...という展開になる。
「話は聞かせてもらったぞ、王子....
ならばこの私を倒してから行くがよい...!!」
するとそのとき....
「やめてくださいまし、執事さま!王子さま!!」
...突然メイド服を着た委員長が翔に飛びかかる。
えっ....?
なんでここで....?
しかし山村は自分の役を続ける。
「...まったく。君も僕を止めるというのかい?
悪いが僕の愛はもはや誰にも止められないの、さ....」
[キャーッ!!]
隣から黄色い声援が上がった。
なんだ、そういう演出...?
「と、とにかくここを通りたくば私と戦うのだ王子よ!」
カキーン!
私にはなんだか無理やり戦いたいという展開にしか見えなかった。
それでも....
「な、なかなかお強くなりましたのう、王子....」
迫力ある2人の演技に再び引き込まれる。
カキーン!
そしてここでお互いに一旦引く。
次の瞬間、執事役の翔は王子のほうに走って攻撃を繰り出そうとする。
しかしこの動きを王子に見破られてるという展開だった。
「おっ....と....!!!」
バタン....!!
執事は王子の反撃をくらい地面に飛ばされると、
背中側から頭の上に剣を突きつけられる。
「お、お見事ですぞ、王子様....」
こうして王子は城を抜け出し、
姫との婚約を果たすという結末を迎えるのであった...。
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「いやー!すごかったわ、劇!!」
「ええ。最初はちょっと不安でしたけどね....」
「っし、私たちもこれから頑張らなくちゃね!」
「なるほど...今回の劇はなかなか悪くなかったわね....」
劇の終わり。一緒に劇を見た料理チームのメンバーは思い思い口を開く。
そして....
「さ。今度は私たちの番よ。12時になったら
開店するからそれまでに準備して。」
楓はいつも以上にやる気だった....。
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「お疲れ様です、皆さん。そろそろ開店しても大丈夫そうですか?」
先ほど劇にいた委員長が今度は真面目になって戻ってきた。
統括チームである委員長はどちらのチームにも協力する。
「はい、いつでも!!」
楓の合図で私たちのレストランはついにオープンするのであった。
「い、いらっしゃいませー!」
私はいつものように挨拶する。
けれど、いつもとは違う場所、違う雰囲気でなんだか少し緊張していた。
「だ、大丈夫....です....よ.....?優衣奈.....ちゃん......?」
藍も私の緊張に気づいて声をかける。
いや、藍のほうが緊張してるじゃないのーー!!
...お店を開けると早速、他の学年のみんなや保護者、
地域の人などで賑わってくる。
...あ、そういえば今日は父さん母さんは用事で来れなくなったんだって。
瑠夷斗は....まあ勝手に来てくれてるでしょう。
...と、誰になのかもわからない説明をひとり考えていると、
お客さんとして翔たちがやってきた。
「いらっしゃいませー!....ってなんだ、翔じゃん!劇すごかったわよ!」
私は翔と山村に向かってそう声をかける。
「ほらほら、早く座んなさいよ。えーっと?人数はいち...にい...」
...なんて、いつもの翔たちと同じように接していると...
「こらこら。知り合いだからってそんな対応しない。今はお客様なんだから。
....すみませんね、お客様。6名様ですね。少々お待ちください。」
すぐ楓に修正された。
あ、はーい、ごめんなさーい。。。
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「お待たせしました、ジャガイモのポタージュです。」
最初に翔たちのところに料理を運んだのはフィアラ。
そして私も次の料理を翔たちの元へと運ぶ。
「はい、こちら。鮭のムニ....エルになります!はいいっ!」
ちょっと噛みそうになった。危ない危ない。
しかし今は他にお客さんがいるのでそれ以上ゆっくり話すことはできなかった。
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「...はい、そっち運んだ?次はこっちお願い。」
楓の指示で次から次へと料理を運ぶ。
楽できるかと思ってこっちのチームに
入ることを受け入れたが、むしろいつも以上に忙しい。
けれどみんなと協力して行う接客の仕事は、
なんだかいつも以上に楽しいと感じる私なのであった。
続く....
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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