#29 優衣奈の日常、楓の過去
~おとめtheルル~
20代くらいの青年。
イラスト、アニメ、ゲームが趣味。
文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。
小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。
#29 優衣奈の日常、楓の過去
9月のはじめ。夏休みが終わってすぐ。
私のカレー屋での仕事は継続することになっていた。
...まあせっかくフィアラたちとも仲良くなれてきたし、
ここで辞めるのは...なんだかもったいない気がしてきたからね。
...朝。
今日も、学校にやってきた私。
「おはようございます、優衣奈ちゃん...!」「うーっす」
そして美歩は私に話を続ける。
「なあなあ。昨日のあれ見た?えーっとあれっすよ、あれあれ。」
「ちょっと!!あれ、あれじゃ何もわからないじゃなーい!!」
私のツッコミに藍はいつも笑ってくれる。
キーンコーンカーンコーン...
「おう!!HRをはじめるぞ!!」
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昼。
相も変わらず私たち3人は一緒になって弁当を広げる。
「おっ?今日も藍の弁当は旨そうっすねー。1個いただき。」
「あっ、ちょっとー.....!」
...と、言いつつもなぜか嬉しそうにする藍。
この感じもなんだか久しぶりだわ。
「優衣奈のも旨そうっすね。1個いただ...」
「はい、わかってたわよ!!いいから美歩は自分の食べなさい!!」
私は美歩から自分の弁当を遠さげてから言う。
この様子にふふふ、と藍は笑う。
すると....
「なんだか楽しそうね、優衣奈?」
楓が弁当を持ってやってきた。
「あ、楓!!そういえば同じクラスだったっけ!」
「いや、忘れないでよ、もーう...!」
楓はそのまま私の隣に座る。
「あ...!楓ちゃん...!」「お疲れっす、楓...!」
「....って...あああああ、ごめんねー!!勝手に隣座っちゃって...!」
どうやら藍や美歩ともあまり話したことがないみたい。
同じクラスなのになんだかたどたどしかった。
「ゆ、優衣奈ちゃんと楓ちゃんって仲がよかったんですね。」
「当ったり前でしょ!」「まあこの1ヶ月で特に...ね...?」
...と、ここで私はカレー屋のことについて話す。
-------「へえー、そうだったんですね!それで夏は忙しく....」
そういえばこの夏、藍とはあんまり遊べなかったんだわ,,,,
「ふーん、どうりで最近カレーの匂いが...」
「ええ、ええっ?!」
私は自分の制服を慌てて嗅ぐ。
「冗談っすよ、冗談!」
美歩にからかわれてしまった。
「あはは、ほんと3人って仲がいいのねー。
美歩と藍は幼馴染で仲がいいのは知ってたけど...
同じクラスだったのに知らないことばかりね、私たち。」
ああ、ほんと...
私だってカレー屋で働くまでは楓が同じクラスだって知らなかったもの。
「...ってか、私と出会う前はどこでどんな感じに過ごしていたの?」
「いや、だから同じクラスで...」
「私も知りたいです...!せっかくお友達が増えたんだから....」
藍の言葉に楓は驚いたように、けれど嬉しそうに続ける。
「...ありがと、藍ちゃん。
それで...優衣奈と出会う前は....」
そこからしばらく、楓の過去の話が続いていた。
人見知りだった楓は高校に入っても
クラスのみんなとあまり馴染めなかったみたい。
それで、人見知りを克服しようと
2年生になってからは父の務めるカレー屋で仕事をはじめたんだって。
そこから真乃やフィアラたちと出会い、
段々人見知りを克服していった頃に私と出会うって感じかしら。
へえー、だからそう...つい最近までもっと大人しい感じで過ごしていたんだ。
私たちが楓のことを知らないのはそのせいでもあるのかもね。
「...感動したっす!!自分も楓と友達になるっす!!」
...この話を聞いた美歩は楓の両手を握る。
すると楓は嬉しそうに私たちの名前を呼ぶ。
「ありがとう、美歩、優衣奈、藍ちゃん....」
「ってなんで藍だけちゃん付けなのよ!」
それを見た藍はまた楽しそうに笑う。
楓がつられてあははと笑い出すので最終的には私と美歩も一緒に...
みんなで笑いあうのであった...。
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放課後。
私と楓は一緒にカレー屋へ行って準備、休憩する。
「それじゃあ、楓ちゃん、優衣奈ちゃん、また明日...!」「お疲れっす!」
「うん、ありがとう、藍、美歩...!また明日...!」
楓もすっかり仲良くなっていた。
そして帰る途中...
「...あー...優衣奈もそろそろ仕事にも慣れてきたみたいだし...
そろそろ私たちのシフトも変えてもらっても....」
「私がなんだって??」
「あぇっ!いや、なんでも!!」
藍と美歩から離れた途端、仕事のことを考えてぶつぶつ言い出す楓。
もう...真面目なんだからー、楓はー....
...そしてすぐにカレー屋のある丘まで帰ってきた。
「おっ、帰ってきたな。」
「おかえりなさーい!」
店はちょうど今、昼の時間が終わったみたいで
店長とバーランドが片付けをしていた。
「あ、交代の時間ですかね。それでは私はこれで...」
一方で真乃は、私たちが仕事をしてくれるおかげで
午後からの休みが増えたのだという。
それでいて、私たち(...?)がこのカレー屋の知名度を上げたおかげで
時給もさらにアップ。いいこと尽くしである。
「そっか、お疲れ、真乃!」
そして午後からは真乃やバーランドに代わり
私と楓が入っていく。
リアンとフィアラは今日お休みで、
真乃とバーランドがお休みのときに交代として入る。
もちろん私と楓がお休みのときも。
「ただいまー...」
「あ、おかえりなさーい!」
そして私たちに遅れてフィアラも学校から帰ってきた。
そういやここがフィアラたちの家でもあるからね。
「今日も魔法の勉強はまだだったわ。
簡単な数学の授業とか、訳のわからない外国語の授業とか....」
「まあまあ...」
隣にいた楓がなだめる。
え...?魔法の...勉強...?
そういえばどうしてフィアラは学校に...
ズドドドド....
「なあなあ!腹減ったぞ!カレーくれ!」
...と、私の思考を遮るようにディエルが目の前にやってくる。
いや、アンタら今から昼だったんかい!!
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夕方。
今日は楓と一緒に夜まで仕事だ。
けれど夏休みほどたくさんの人はやって来ない。
真乃の言っていた夏休み期間は人も増えるということが、
ようやくわかった気がした。
「はーあ、なんていうか...思ったよりヒマねぇ...」
「そりゃそうでしょ。帰省も終わって仕事や学校が始まったんだから。」
逆に夏休み期間中の人が多すぎた。
とは言え...
カランカラン...
「いらっしゃいませー。1名様ですね。お好きな席へどうぞー。」
常連と呼ばれる客は、平日だろうが休日だろうが関係なくここへやってくる。
「うあーっ、やっといつもの場所に戻ってきたー...
最近ずっと人が多くてうるさくてよー....」
カランカラン...
「いらっしゃいませ。はい、1名様ですね。お好きな席へどうぞ。」
夏休みの頃とは違い、多くの人は訪れないカレー屋。
けれどこののんびりとした雰囲気もまた、このカレー屋の魅力なのかな...
そんな風に思う私、優衣奈なのであった...。
続く...
はじめまして、おとめtheルルです。
クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。
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