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#26 課題提出の日

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#26 課題提出の日


8月後半。


今日は学生組の私と楓のカレー屋のバイトはお休みで、

その代わり学校に行く日...らしい。


らしい、というのは

昨日楓が教えてくれた情報だからなのである。


昨日の夜....


----------------------------------------------------------------------


「今日もお疲れ様、みんな!」


楓がみんなに挨拶をする。

真乃は丁寧に頭を下げカレー屋を後にした。

フィアラやバーランド、リアンたちはそれぞれ2階に戻っていく。

そして私も家に帰ろうとした。しかし...


「...あれっ...スマホ...どこだっけ....」


カバンの中を確認するも見つからない。

あれー?家に置いてきちゃったっけなー...


...なんて思っていると、楓が私のスマホを持って目の前に佇んでいた。


「はい、忘れもの。さっきの休憩のあとそこに落ちてたみたい。」


ありがとー、とスマホを受け取って帰ろうとする私。

すると楓は話を続ける。


「ところで...明日は登校日だけど、宿題終わった?」


スマホが見つかり、軽くなった足取りはピタリと止まる。


「ありゃ、これはまだ終わってないみたいだねー....」


宿、題...

なんて嫌な響きなんでしょう...テストの次くらいに嫌な響き!!


私はおそるおそる振り返って楓に聞いてみる。


「宿...題が...終わっていないとどうなるの...?」


「それはー...残っている量にもよるよねー。」


楓は明らかに(宿題)終わったというような余裕ぶりで

にやけながら話をしている。


ちょっとー!なんで言ってくれなかったのこの裏切り者!!

この世界での宿題とかテストっていうのは魔王軍の手下よりも

ずっとずっと面倒な相手なんだからねー?!


...こうして翌日、私はカレー屋のバイトを休み

ほとんど真っ白の宿題を持って学校に行くのであった...


------------


朝。


久しぶりの学校に

なんだか転校初日のような緊張感で登校する私。


ガラガラ...


教室に入ると既に楓は登校していた。


「おはよっ!」


「あ、おはよ...」


そっか。楓とは同じクラスだったっけ。

なんかカレー屋で働く前も同じクラスだったはずなのに

改めて学校で会うと変な感じがする。


その後、荷物を置いて藍や美歩のところに行こうとした。しかし....


ガラガラ...

扉が開いて厚木先生がやってきたので自分の席に戻った。


「おう!みんなおはよう!!久しぶりの出番のときの挨拶の

掛ける時の声の......?」


「とうとう自分でも戸惑ってるじゃないっすか...!」

久しぶりに美歩の声を聞いた気がするわ。


「うむ!みんな元気だったか!!それならいい、それでいい!!」

まったく。この厚木先生はいつもこうなんだから....


「よぉーし、では今回も課題提出が終わった奴から解散な!よろしく!!」


こうして福岡先生と共に課題を集めている厚木先生。


課題が終わっている楓や山村、美里愛(委員長)に誠たちは

次々に提出していく。


ちぇーっ。みんななんで終わってるのよー。

なんて思いながらそのまま様子を見ていると...


「せ、先生...!待ってください、本当なんですよ!

ちゃんと課題やってきたのに...!」

目の前で福岡先生に向かって泣き叫ぶ藍の姿が。


「わかりましたわかりました。...では今日中に持ってきてください。

...そうしたら居残りは無しでいいですよ。」


「ありがとうございます...!」


そうしてすぐさま教室をあとにする藍。

あれれ?まさか、藍も課題終わってる側なの...?

私はますます追い込まれていく。すると...


ガラガラ...バタン!!


「きょ、今日から学校って本当ですか!!」

ハアハア、と息を切らし大きな音を立てて教室に現れたのは

そう...フィアラだった。


「...フィアラさん、遅いですよ。...まあ今日は

課題提出だけなので見逃してあげますが。」


...するとフィアラはカバンにあった課題を全部提出し、

私の隣の席に座るのであった。


「...って、ええ?

フィアラ。今日なんで私休みだったのか知らなかったの?」

小声でフィアラに話してみる。


「それならそうと言ってよ、もう....

...ところで今は何の授業をしているの...?」


いや、授業じゃないっつーの。

っていうかなんでもう課題終わってるわけ...!


なんて思っていると福岡先生が2回ほど手を叩いてフィアラに言う。


「はいはい、フィアラさん。今日は授業の日じゃありませんよ。

課題提出が終わったなら速やかに下校、もしくは部活に行ってください。」


そんな...と落ち込むフィアラ。

しかしフィアラは大人しく荷物を整えるとすぐに帰っていってしまった。


もう...どんだけ勉強熱心なのフィアラは....


ここでようやく静かになったみたいだったので、

残ったメンバーを確認すべく教室を見渡そうとしたそのとき....


「せ、先生...っ....!課題、持ってきまし、た...ハア....ハア」

フィアラと入れ違うように教室に戻ってきた藍。


「....は、はい...では確認しますね.....」

そう言って藍の課題を確認する福岡先生。


「...いいでしょう。OKです。

それではまた始業式の日に会いましょう。お疲れ様でした。」


「や、やったああぁぁぁ....」


そうしてそのままバタンと床に倒れこんでしまう藍。

何よ、課題ってそこまで必死になって提出しないといけなかったのー?!


さすがに倒れた藍を心配する私。すると...


「大丈夫です。ここは私が職員室に連れていきますからね。

あなたたちはここで課題を終わらせておいてください。」


藍を抱えて教室をあとにする福岡先生。


バタン。


扉が閉まると教室は今度こそ静かになった。


「....あー、藍のことが心配で課題が全然進まないっす。」


「いや、水野さんが倒れてなくても課題進まないでしょ...」


2人の声を聞いてなんとなく残ったメンバーを察する私。

そう、翔と美歩である。


「おい。さっきからうるさいぞ。真面目に課題しろ。」


するともうひとり残っていた男子があの2人を注意する。

あれっ....この人、お笑いのときにも来ていたような....


そんなことを考えていると、朝からの怒涛(どとう)の展開に

瞼が重くなってきて....


--------ガラガラ


しばらくして。

福岡先生が教室に戻ってきた。


「皆さん。真面目に課題やって.....」

...と、そこまで言って小さくため息をついてしまう。


居残り組の4人(私、池戸、美歩、翔)は全員眠っていたのだ。


「まったっく...しょうがないですね...明日も居残りです。」


私たちの机に付箋を貼り、苦笑いしながら教室を出て行く福岡先生


そうとも知らず、私は久しぶりの学校の中で

ひと時の現実逃避を楽しんでいるのであった....


続く....


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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