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#20 奇跡の再会...?!

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#20 奇跡の再会...?!


7月の後半。

すっかり梅雨も明け、暑い日差しが照りつける。

そしてこの日、とうとう夏本番を迎える合図がやってきた。


「しゅ、終業式...?」


朝。学校に行くと、みんないつも以上にそわそわしているのが分かった。


「あれ、明日から夏休みっすよ、まさか来週だと思ってたっすか?!」

美歩のテンションもいつもより高い。


「あ、優衣奈ちゃん、美歩おはよう。」


「ちょっと、藍ー!!夏休みってどういうことー?!」

...と、思わず藍に飛びついてしまった私に

戸惑っている2人であった...。


-----


「えー、皆さん、1学期お疲れ様でした。今年の夏もー(どうたらこうたら)...」


クラス全員と、他の学年の人たちも集まって体育館でこーちょーせんせーの

話を聞く。こーちょーせんせーって一体どういう人なの...?


「...ねえ、こーちょーせんせーの話、長くない?」

隣にいた水野さんに呟く。ところが...


「んかっっ...あえええ...?」


いやっ、藍も立ったまま寝てるやないかい!!


---


「みんな!!お疲れ!!通知票を配るぞ!!」


終業式という、主にこーちょーせんせーの話を聞くだけの長い時間が終わり

教室に戻ってくるみんな。


そしてみんなに通知票とかいうものを配る厚木先生。

なあに、この紙切れ。


...全員が受け取っている感じだったので、とりあえず私も受け取る。


「うむ、慣れない環境でついていけなかったか?

2学期からはもう少し成績あげるように。」


通知票を受け取るとき、厚木先生にそうささやかれた。

あ、はーい、頑張りまーす。。。


...全員分の通知票を配り終わると、副担だった福岡先生がやってくる。


「厚木先生。通知票は配り終わりましたか?」


「おう!今配り終わ...りましたよ!」


するとすぐに福岡先生は教室の外へ出て行ってしまう。

そして次の瞬間、


「さて、ここで転校生を紹介する!!」


いつのまにか福岡先生が転校生を連れてそこに立っていた。


「て、転校生だって?!」

山村が驚いている。


「こ、今年は転校生が多いです、ね...」

水野さんの呟きが聞こえる。


そういえば私も元、転校生よね。

なんて考えて適当に転校生のことを眺めていると、

そこにいた彼女は見覚えのある感じがした。

あれ...?まさか.....?そんなことがあるわけ...


するとここで福岡先生がみんなに呼びかける。


「はい、静かに。夏休み前の転校生に驚くのも分かりますが、

まずは自己紹介をして頂きます。」


「あ...えっと...フィ、フィアラと申しま...」


「や、やっぱりフィアラ?!フィアラなの!??!」

私は席を立って思わずそう叫んでしまう。


「こら、風野さん。自己紹介の途中でしょう。」


「す、すみません...」


落ち着け、私...そんなことってあるはずがないよ...

きっときき間違...


「はい、私フィアラと申します。」


いや、やっぱり知ってるーー!!

なんでなんで?!いや、どういうことー?!!


そう、転校してきたフィアラというのは

妖精時代に仲間として過ごしていたメンバーなのである。


お、お、おかしいわね、私(妖精)はもう死んでしまって

こっちの世界に来たんだけど...まさか、これは夢...?!


...そうして気付けば私の後ろの席についていた。

あらっ、うえっ、はおーっ?!!


-------


昼過ぎ。

私たちは夏休み前の注意事項を聞くと、今日はもう終了だった。

帰り、美歩や藍を置いてとにかくフィアラを探す。

...すると、購買のほうで不思議そうに自販機を眺めるのフィアラの姿があった。


「ね、ねえ!!フィアラ!!フィアラでしょ、魔法使いの!!」


するとフィアラは驚いた顔をして私に聞き返す。


「な、なぜ...あなたがそれを...?」


「え...?お、覚えてないの?!私、元妖精の...!」


「...妖精?もしかしてあなた...ゲートからこっちに調査へ来た人...?」


「はい?」


何を言っているのかわからない。

ゲート?調査?


「違うってば!!私は...!!」

...と、昔(妖精)の名前で自分を呼ぼうとするが、名前が出てこない。

どうして...!!あの時向こうの世界のみんなから名前を聞いたはずなのに...!

どうやらこの名前だけはもう思い出せなくなっているらしい。


「まあちょうどよかったわ。あなた、この魔道具の使い方は知ってる?」

そう言って自販機を指すフィアラ。


「ま、魔道具って...フィアラ。あなたは何しにここに来たの?」


「...だから自己紹介もしていないのに私の名前を呼ぶなんて...

なんか気持ち悪いわ...もしかしてそういう魔法なの...?」


「きっ、気持ち悪い...?!」


そんな...

私たちはコールの村を救うまでの短い間だったけれど、

確かに一緒に過ごしてきたのに!!


「ご、ごめん...ちょっと言い過ぎたかしら...」

落ち込む私に謝るフィアラ。


「仕方ないわね...

とりあえずフィレッチェのところに連れて行ったら何か分かるかしら...」


「えっ!ってことは他のみんなも来ているの?!」


再び驚く私に戸惑いつつ、私を強引に引っ張り校舎を出るフィアラ。


「って、ちょっ!!どこに行くのよー!?」


----------------


そうして連れて来られたのは学園から近い場所にあるカレー屋さん。

お店があるところは丘のように少しだけ高い場所にあって、

振り返ると学園が見える。


「こ、こんなところにカレー屋なんてあったんだ...」


フィアラに連れられ、店に入っていく私。すると...


「あ、お帰りフィア...って、風野さん!?」


??...と驚く2人。誰?


「へぇ、まさか2人は知り合いだったとはね。」


私たちのことを知っている感じの彼女。いや、私は何も知らないけど!?


「楓、違うの。この人ってば教室で自己紹介しただけで

急に私のことを知ってる感じで話してくるの。

...っていうかあなたこそこの人の知り合い...?」

フィアラは私ともう一人の彼女のほうを交互に見て言う。


「えっ...知り合いも何も、同じクラスじゃないですか...」


な、なにーーっ?!同じクラスだってー?!

ヤバっ、全然話しかけたこともない...


「そ、そうよ!同じクラスでー...ひ、久しぶりねぇ!

アンタ、ここで働いていたんだー、へー。」


「いや、今日が話しかけたの初めてでしょ...」


私の(無理やりな)嘘はすぐに暴露されてしまう。

恐ろしく気まずい空気になった。


「おう!フィアラ!お帰り!...なんだ?もう友達出来たのか?

ほらほら、楓とその子も一緒に奥の部屋へどうぞ。」


奥から来た店長らしき人のおかげで何とか助かった。


果たして優衣奈はフィアラともう一度仲間になることができるのだろうか...


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

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