表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/21

#13 はじめてのお笑いです(が...)

~おとめtheルル~

20代くらいの青年。

イラスト、アニメ、ゲームが趣味。


文章は丁寧に書き込むけど遠回りな表現は苦手。

小説の腕はアマチュアなので、優しく見守ってね。

#13 はじめてのお笑いです(が...)


6月前半。ちょうど中間テスト(と補習)が終わり、

ようやくひと息つけれた今日この頃。


ある日の放課後、珍しく山村というクラスメイトの男子から声をかけられた。


「やあやあ転校生ちゃん。突然だけどお笑いとか興味あるかい?」


お笑いって何...


「もしよかったら、今週の土曜日10時頃にこの劇場に来てくれないかなぁ...?」

そうしてイベントの紙を渡される。


「あと、一応言っておくと水野さんや美歩も誘っておいたからねーぇ☆」

そのまま山村は私に手を振って去っていった...。


---この日の帰り道。

いつものように美歩と藍と一緒に駅まで歩いている。


「あ、そうだ優衣奈。優衣奈は今週末お笑い行くんっすか?」


美歩が山村に渡されたイベントの紙を持ってそう言う。

確かこの2人も誘ったって言ってたわね。


「お、お笑いなんて久しぶりですね...!私はもちろん行きます...!」


藍はお笑いを楽しみにしているみたい。

けれど私は...


「せっかくの機会だしみんなで一緒に行こうっすよー!」

水野さんにつられてテンションが上がっている美歩。


「え?まあ美歩がそこまで言うなら...」


お笑い、が何か分からないままとりあえずお笑いを見に行くことになった...。


---


家に帰ってから瑠夷斗にお笑いについて聞いてみた。


「え?お笑い?どうして急に...」


すると父も話を聞いていたようで、


「お笑いか。懐かしいな。昔はよく母さんと一緒に見に行ったよな?」

そう言って母の方を見る。


「ええ。なかなか面白かったわよ!」


へえ...

どんな風に面白かったんだろう...


謎が多いお笑いだが、ここで瑠夷斗が


「姉ちゃん、一緒に行ってもいい、か...?」


一緒に行きたいと言い出した。


「あら、そうね。瑠夷斗がいてくれれば安心だわ。」


...ということで私と瑠夷斗は一緒に行くことになった。


-------------------------------------------------------------------------


週末土曜の10時頃。


瑠夷斗と一緒にイベントの紙に書いてあった劇場を目指す。すると...


「おやっ、来てくれたんだねぇ、転校生ちゃん☆」


「いい加減その呼び方やめなさい!」


...山村と幸佳、それに2人よりも大きな男の人が待っていた。


「いやあ、君が同じクラスの転校生さんかい?はじめまして、山...

んんっ、幸佳の父の琉夷です、よろしくね。」


大きな身体とは裏腹にとても優しそうな人だ。

そう思っていると、今度は学級委員長の美里愛とその連れの男の人、

学校で見たことのある男子4人もやってきた。


「お、お疲れ様です...山村、くん...」

あれっこの子...確か学校初日に遅刻していたメガネ少年くんじゃない。


「やあこのはたち。みんなも来てくれたんだねぇ。」

このはっていうの。なんか女の子みたいな名前ね。


...そして人数を確認した山村が言う。


「さあ、みんなこのチケットを持って。

そろそろはじまるから急ごうか。」


こうして劇場の中に入る私たち。

って...あれっ?美歩と藍たちは...?

そう思っていた矢先、ホールの中に既に座っているのが見えた。

なんだ、先に来ていたのね...


----そしてついにお笑いがはじまる。


ブー....


「どうもどうもー!関西でお笑い芸人やってます、

宇連泰三(うれたいぞう)と申します、こんにちはこんにちはー...!」


へえ、何この人がお笑いする人?どんな面白いことをするんだろう...

魔法で珍獣と戦うとか?


「えーっと...あら、珍し!今日はこんなにたくさん観客がいてくれはるで、

嬉しいわな!えっと、まさか晋のツテやあらへんやろな?!」


そうなの?観客がいっぱいいたら嬉しいの?

まさかそれで私たちを.....


「えぇ、すんまへん。つい、いつもより人多くてですなぁ...

って何言っとるん!ここは東京なんやから当たり前やなぁ!」


その後もいろいろとお喋りをするばかりで、

優衣奈の思っていたお笑いとは程遠いものだった...。


------30分後、劇が終了する。


しかしほとんどみんな眠っているかぼーっとしていた。

それを見たスタッフの人が


「み、皆様...。次の公演がございますので、速やかにご退場願います...。」

みんなを退場させるべく声をかけていた。


---


みんなでホールの外に向かう。


「ねえ、これのどこが面白いの?」


「あのなあ、、、」


瑠夷斗が呆れ顔で言う。


「失礼だぞ、せっかく誘ってもらったのに...!」


「だって本当のことを言ってるだけじゃん!」


すると気まずそうに山村と隣の兄さんが

みんなに話しかける。


「な、なあ...」「あ、その...」


タイミングが被った?!


「ご、ごめん、(すすむ)兄...」


山村が引いて隣の兄さんが改めてみんなに話かける。


「...今日はみんな、僕の友達のために来てくれてありがとう...。

今夜、彼も含めた私たちで感想会をしたいのだが...」


とても申し訳なさそうに呟く。


「も、もちろん会場と代金はこちらが用意する。

無理に、とは言わないので時間があれば...」


すると美歩と藍がそれぞれ隣の兄さんにこう伝える。


「あ、あのっ!そんなにかしこまらないでください...!

感想会、必ず伺いますから...!」


「そうっすよ。人気俳優が聞いて呆れるっすよ。」


え...?この人、人気俳優なの...?


-----------------------------------


この日の夜。


瑠夷斗は行かないとのことで、私はひとりで

感想会とやらの会場に向かう。


「えっ...?ファミレス...じゃない。」


すると水野さんや美歩もちょうどやってきたところだったので

一緒に中に入った。


ファミレスの一角を貸切状態にしているらしく、

昼間のお笑いを見に来たメンバーは全員そこに集まっている。

美歩や藍と一緒に、幸佳の隣に座ることになった。


---そしてしばらくすると、お笑いを披露していた宇連泰三が

女性を連れてやってくる。


「うわっ!いっぱいいるね?!」


私たち人数の多さに驚くその女性。

それもそのはず、総勢16名にもなっていたのであった...。


続く...


はじめまして、おとめtheルルです。


クスッと笑える作品を作りたくて文章を書きはじめました。

気軽に反応を頂けると嬉しいです。


少しでも楽しんでいただける作品を目指していきます、

どうかよろしくお願いいたします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ