記憶
沈みゆく気持ちと風景
残骸腐敗の谷底は
骨となって過去の遺物へと
変わるだけのものならば
この世界で生きる価値を見出せず
家にこもって思想を練り上げる
独善ばかりの思想であるから
有害ばかりのトゲがあり
受け入れる器の小さな人間であるからと
問いかけが心の中に浮かび上がって
沈殿していく
嫌や過去と人間関係は
切り捨てていく事で
清算という名の生産をしていく
記憶の黒い部分を意図的に踏み潰すことで
記憶を都合の良いように捻出していく
人間とは記憶である
そう言った作家の事が
頭に浮かび上がっていく