いかれた桃源郷。
ごく普通の日本人シュンが目を覚ますと、永久機関にして千編一律のまち、トペリにいた。見知らぬ地で彷徨っていると、自身を「案内兎」と称するウサミミ少年と出会い、そこから様々な出会いを経てこの世界を知っていく。配管と蔦のように、魔法や不老不死、『契約』といった概念が絡みついた異世界では滅亡の危機に瀕しているらしく、別の世界の人間である「勇者」を必要としているらしいがーー。様々な出会いとそれぞれの日常の隣で、シュンは過酷な運命を辿る。ーーーー本作は本格的ぽい異世界を再現したかった、一個人の理想的な異世界ファンタジー小説です。複雑な設定を創作する上、現実的な部分を吟味しているつもりですが、矛盾した点があるかと思います。作者が見つけ次第直します。また、本作の設定のほとんどは登場人物の口から説明されるので、とんでもない長話にお付き合いください。よろしくお願いします。