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聖なるイデアの後退

 連絡なく更新が滞り申し訳ありません。実生活に力を入れる必要があり執筆に手が回りませんでした。

 次回の更新は三ヶ日中になりますが、その次は2月中旬になると思われます。よろしくお願いします。

 今回は『Happy Online』で翼を授かった主人公が初めてのダンジョンでボスと相まみえたところから始まります。

 地面におしりをついたまま後ずさる。

 からから、と石の転がる硬質な音が耳に届く。


 それは横穴から律動的にせり出してきており、ある種の動物の蠕動のように緩慢に、確実に目標へと近づいていた。


 やがて私の前に視界を覆い尽くさんばかりの巨体が解き放たれる。

 この空洞に隙間なく膨らんでなお、巨大水まんじゅうは前進を続けようとしているように見えた。


 立ち上がって、石に足を取られそうになりながら後ずさる。

 相手の動きは遅かったけれど、何の意味もなかった。


 ここまでの道のりに分かれ道はなかったし、入り口からは出られそうにない。


 逃げられない。

 この敵を斃すまで。


 それから私は来た道を引き返しながら攻撃とMPの回復を繰り返した。


 しかしこの緩やかな敗走は、攻撃の手が足りないまま追い詰められ、あえなく押し潰されたことで幕を閉じた。





『誅戮者の殉教を確認しました。


 仇敵に対し天誅スキルを実行します』

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