第5章 盤面の資源産出確率を数字で見る
ここでは、資源産出確率を数字で見ていきます。
各ダイス目でどれくらいの確率があるのかを具体的な数字にします。といっても、難しい計算はしません。6面ダイス2個を振った、6×6の36通りの目に、資源産出する各数字が何通りあるかを見てみましょう。7は省略。すると当たり前ですがこうなります。
ダイス目の出目表
2 : 1通り
3 : 2通り
4 : 3通り
5 : 4通り
6 : 5通り
8 : 5通り
9 : 4通り
10 : 3通り
11 : 2通り
12 : 1通り
カタンでは、3~11のタイルは2個あります。2と12は1個だけ。なのでタイルが2個ある数字は2倍します。そして全体を合計します。
1+2×2+3×2+4×2+ ………… = 58
この数字を、資源タイルの数で割ります。資源タイルは18枚ありますね。
58÷18 = 3.22222…… ≒ 3.2
皆さんの想定通り、3に近似しています。この数字は、資源タイル1枚の産出平均と言えるでしょう。という事はこういうふうに捉えられます。
※ 資源の産出平均の捉え方
6・8・5・9 : 平均よりも産出する
10 : 平均的に産出する
3・11 : 平均の6割は産出する
2・12 : 平均の3割しか産出しない
注目は「3・11」ですね。2通りしかないととても産出しにくそうに感じますが、実は平均の6割は産出します。逆に「2・12」はほぼ頼りにならない確率と言えそうです。
次に、この数字を使って、ある盤面での各資源の産出しやすさを測ってみましょう。
まず、各資源の平均産出確率を数字にします。
これは簡単。3.2にタイル枚数を掛けます。
鉄・レンガ : 3.2×3 = 9.6
木・麦・羊 : 3.2×4 =12.8
これが、各資源の平均的な数字です。次に、特定の盤面で考えます
前回エッセイで何度も使った、いつもの盤面です。
各資源ごとの数字の産出平均を出してみましょう。
割り振られた数字の、出目表に書いてある数字を足します。
鉄 : 2・10・11 → 1+3+2 = 6 (9.6)
レンガ : 3・6・9 → 2+5+4 = 11 (9.6)
麦 : 3・4・9・11 → 2+3+4+2= 11 (12.8)
木 : 6・8・10・12 → 5+5+3+1= 14 (12.8)
羊 : 4・5・5・8 → 3+4+4+5= 16 (12.8)
=の後の数字がこの盤面における資源の産出確率を表す数字、カッコの中がその資源の平均的な算出確立です。
見るまでもなく、鉄は相当高くなりそうです。逆に、レンガはやや余裕があり、麦はレンガ並みに産出しにくいと言えます。木と羊はかなり余りそうですね。この盤面での基本的な相場観はこうなるでしょう。
鉄 >> レンガ ≧ 麦 > 木 >> 羊
どうでしょうか、ざっくりとですがこのゲームの今後の展開が見えそうですね。
配置された数字を見ただけでもある程度予想できる部分ではありますが、具体的に数字にするともっとはっきり見えてきます。これが生かせる人はぜひ生かしてみてください。
この項ではここまでです。具体的なこの数字の使い方には触れません。
この数字の羅列を、生かすかどうかはあなた次第。
何かの参考になれば幸いです。
それでは皆様のさらなるカタンライフの充実をお祈りしつつ、これにて締めさせていただきます。
ご拝読、ありがとうございました!