序章 基本方針
カタンの初期配置の方針の立て方、及びその後の建設戦略については、拙コラム『初級者が中級者になるための「カタンの開拓」攻略エッセイ 戦略編』である程度お伝え出来たと思います。
この話だけで終わろうと思っていたのですが、初心者の方にはもう一つ、カタンのプレイで覚えていただかなければいけない部分がありました。
それは交渉です。
初期配置自体は悪くないのに、交渉があまり得意ではなく、ベテランプレイヤーにまくられ、負けてしまう方。意外と沢山おられます。
そんな初級者の方に、まずは交渉の基本の基本を知っていただき、さらに中級者に近づいていただきたいと考え、再度筆を取りました。どうぞお付き合いください。
交渉という行為は、カタンに限らず対人ゲームで良く行われます。
カタンというゲームに限らず、対人ゲームで行われる“交渉”の価値、交渉を重ねる事の意味を考えていきます。
多くの人は、交渉とは「相手を得させずに自分だけ得しようとする行為」だ、と考えがちです。あなたもそう思っていませんか?
しかし、この考え方では交渉があるゲームでは勝ちきれません。
それは相手プレイヤーも人間であるがゆえに、不利な交渉は受けないからです。もしプレイヤーが互いに絶対に相手に得をさせないでおこうとすると、交渉は全く起こらなくなるでしょう。
つまり、交渉とは相手にも利が無いと起こらない。これが前提です。
また一方で「片方だけが一方的に得をする」という交渉も勿論良く行われます。これは何故か。
これは交渉の前段階の知識・情報に偏りがある、ありていに言ってしまえば「相場や状況を知らない(理解していない)から騙された」という物です。これは、対等な知識・技術・同等の能力を持った相手同士では起こりません。
ならば、初級者の方にはその“知識”を付けていただきたい。
そう思って筆を取りました次第です。
このエッセイではまず対等な交渉とはどういう物かを書きます。次にカタンにおいての相場観を書きます。そして定義は少々難しいのですが、相場の変動について書きます。この3つを合わせて、カタンにおける交渉の基本をお伝え出来ればと思います。