〇登場人物紹介
20話分になったので、いれてみました。
『墓守のリッカ』 人間
本名はリッカード・アル・タンクエン。
教会の墓守として働いており、アンデッドの活動が活発になる夜に墓場の見回りをしている。害の無いアンデッドならば、大きな干渉をしない。だが、墓守や他のアンデッドの体を奪おうとしたり、危害を加えようとするアンデッドには清めの酒を使って魔素に還している。
灰色の上下に黒のローブがいつもの服装、ローブには沢山のポケットなどの収納があり、色々な物がつめこまれている。墓地で悪魔を見つけてからはショートソードも欠かさず持ち歩くようになった。
魔法の腕も法術の腕もそこそこにあるが、体術に関してはあまり高くない。相棒のスぺックによると「嫌な予感だけは気味が悪いほどに当たる能力がある」という事らしい。
お酒や食べる事が好き、墓守は人々には悪い印象が強いため、街を歩く時の視線を悲しく思っている。
『相棒のスペック』 幽霊
本名は教えてくれない。
幽霊タイプのアンデッド、だれにでも見えている訳ではなく、リッカでもその姿は黒や白の靄が人の形に集まっているようにしか捉えられていない。リッカをからかうような言動も多く、時々死んでいるという事を忘れさせるような性格をしている。
元冒険者だったらしい、貴族の区画に詳しく、保存食を作る腕があるなど生前は様々な仕事をこなしていたのだと思われる。本人は生前の事を話したくないのか、それとも記憶が薄まっているのか誰にも語る事はない。リッカの手伝いをしている時以外は孤児院の近くを見て回っていることが多いので、何か関係があるらしい。
相棒としての仕事は、リッカと共にアンデッドの捜索や調査を行う事、リッカが交戦中には周囲の警戒を行う事などがある。時々、家事や荷物持ちもさせられているらしい。
『カルア・コルフィ』 人間
貴族のお嬢様。
土地を管理するという業務を国王から承っているコルフィ家の娘。貴族でも護身術として格闘や剣技などを習う事があり、カルアも習っていた。その中で特に格闘術にセンスがあったようで、本人も普段から動き回れるような服や道具を仕込んで置く事が習慣になっていった。
また、法術の才能もあり、幽霊タイプのアンデッドの姿を曖昧であるが捉える事ができ、拳や蹴りでアンデッドの魔素を散らすことができる。アンデッドの過激派の影響を受けているのか、いかなるアンデッドも悪であり、即座に魔素として世界に還す事をよしとしている。
短慮な部分はあるが、後になって気にしているのか、蹴り飛ばしてしまったリッカに、お茶やクッキーを出したことがあった。
いつ手に入れたか分からない、謎の指輪をリッカに壊されてからは性格も少しおとなしくなったらしい。
『ブラグ・コルフィ』 人間
カルアの父。
土地というトラブルになりやすい部分の管理を行っている家の当主。貴族とは思えないほど腰と頭が低くなる瞬間があるが、彼が当主になってからは土地の管理などが順調に進み、ごまかしや横領などの件数も減ってきているとのこと、実は優秀な人材。
髪の薄い頭皮と、大きな体格が目立っている。髪の薄さについての原因はカルアかもしれないと使用人達からはささやかれている。
『カルド神父』 人間
リッカの所属する教会の重役。
白髪の混じった黒い髭が口を見えないほどに生え。背の高い帽子を被っている事が多く、朝は祈りの儀の煌びやかなローブを纏っているため、周囲からは話しかけにくいような見た目になっている。
少年のように軽やかに振る舞う性格のため見た目とのギャップがある、祈りの儀を面倒と言ってしまうなど本心を隠さない性格をしているが、清濁併せ飲むような懐の広さも持っている。
最近なぜか墓場で魔素を集める指輪が続いて発見されている事、悪魔が見つけられた事などから不穏な空気を強く感じており、積極的に調査を行っている。
『鉄柱のバル』 ピグマン
戦士ギルドの重鎮。
ボルとは双子の兄弟で見た目はそっくり、声もしゃべり方も似ているので区別がつかないほど。縦にも横にも大きな体を持っている。ピグマンという種族で、ピンク色の肌と豚のような顔、小さな三角形の耳が目立つ。
通称で鉄柱と言われる大きなメイスを自在に扱う、並みの人間では持ち上げることすら大変な重量があるものを振り回して戦うため、ギルド内でも個人戦最強と言われている。
戦士ギルドと冒険者ギルドの構成員の半分はどっちにも所属しているので、月に1度は双方の人員を誘って飲みに行っている。彼らが来た店は酒も飯も完売になり、売り上げ以外に何も残らない。
リッカとも飲み仲間であり、明け方まで飲んでいる時に酒場でよく行き会っている。
『鉄板のボル』 ピグマン
戦士ギルドの重鎮。
バルとは双子の兄弟で、同じように大きな肉体を持っている。バルとは違い2枚の巨大な盾を扱っており、大砲ですら止めると言われている。ギルド内では盾ではなく城壁を持っていると言われている。
ピグマンという種族では、危険を考えない無鉄砲な性格をしている者が多いが、その中でも盾を主な得物としており、巨大な体と粗暴な態度とは裏腹に慎重な性格。見た目はそっくりなバルよりも用心深くてちょっとだけ臆病なところがある。
バルと同じくリッカとも飲み仲間であり、墓守の仕事帰りの深夜か早朝の酒場でよく行き会っている。
教会の治療師『薬の使い手クーラ』 人間
本名はクーラ・クロンディナル
治療専門の技術を持つ女性
患部を手で押し込むことで、怪我人や病人の体の状態を細かく調べる事ができる。法術を変化させた技術をもっている。効果的だが重傷者ほど体への負担が大きいため、好んで受けたがる人はいない。
高価なメガネをいつもかけており、仕事の邪魔にならないように、髪を後ろで1つに縛っている。仕事中は常に冷静である事を心がけており、周囲からは淡々とした性格と思われている。
本人は患者が早く怪我が治るようにと最善を心がけているため、実際にはとても人の事を考えている人物。母親がアンデッドになり、墓守の力でその姿を人間として会わせてくれた経験があり、墓守の仕事を良い仕事として捉えている。
熟達の墓守『墓守のコラー』 人間
リッカの先輩の墓守
灰色の上下と黒のローブという墓守の定番の服装に加えて、黒のつばの広い帽子と日傘を身に着けている。手袋もいつも欠かさず身に着けているが、これは太陽の光で皮膚がただれてしまうことを避けるため、日か沈むまでは一切の肌を見せないで過ごしている。
その体質のためか、肌も髪も美しいまでに白い。老人と言えるほどの見た目をしているが、カルド神父より少し年上という程度らしい。
法術の腕に関してはリッカのはるか先にいる。白と黒の靄のようにしか見えないスペックの姿もはっきりと捉えて、角のようにツンツンとした髪型をしている事を知っている。
墓場で見つかる魔素を集める指輪、カルアの家や貴族の墓の中などからも出どころの分からない指輪がみつかっている。
これから、この部分について書き進めていきます。今後もよろしくお願いいたします。