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colour  作者: 神口 讃妥
葛折り道
67/68

クロハの夢

 私は懐かしい夢を見た

私がまだクロハで教皇でも管理者でも無いからだ

「おばさん!アカツの髪留め見なかった?」

私は首が捻れたおばさんに聞いた

『それならアカツちゃんが庭の木にかけて遊んでなかったかしら?』

私はおばさんの言う通りに庭の木を探ると髪留めを

見つけた。

「アカツ!髪留めあったよ!」

私がそう言うとアカツは涙を拭いて駆け寄ってくる

「本当!?クロハ兄大好き!」

そう言って腰に抱きついてくるアカツの髪を私は撫でた。






アカツが16歳になった頃だろうか

世界各国にアンデットが群がり始め

流通は止まり城壁の中で私達は暮らしていた

「城壁の外はアンデットだらけだ…本当どうなってやがる」

衛兵がそう呟いてるのを私は聞いた

「クロハ兄…」

私の服の裾をアカツは掴んでいる

もう16歳になると言うのにアカツはよく甘えてくる

「きっと大丈夫だよ」

私はアカツの頭を撫でた


夜中に私は体から外に出て城壁の上に移動する

「…あれは」

昔に話した首の捻れたおばさんや

腕のない兵士

首を探している男などが生き物から生えている

彼らは皆城壁に体当たりをして体を損壊しても

行動を辞めない。

アンデットがアンデットを踏みアンデットが潰れて

アンデットを潰す。

城壁の外にヒビが入り始めているのに気がついた

私は明日にも衛兵に伝えようと決めて体に戻る




「クロハ兄!おはよう!」

アカツが私の腰に抱きついてくる

「アカツ、おはよう」

私はそうってアカツの手を解く

「私は今から衛兵の所に行くから留守番よろしくね」

私はそう言って家を出た



「城壁にヒビ?んなもんねーじゃねぇか」

衛兵が私を見て笑う

「城壁の外側だ!いつ破られても不思議じゃない!」

さらに衛兵は笑う

「んなもんどうやって確認したんだよ?

嘘は程々にして家に帰りなさい」

私は説得出来ずに家に帰るとアカツを教皇の所に

連れて行く

「アルカン神父!私はアンデットと話して来ます!

妹をよろしくお願いします」

そう言って私は体を置いて外へ出た


待っていたのは感情の謀略だった

アンデット達は生きている私たちを妬み

そして怒りに変えて私の体を潰す

私が目を覚ました時は遺書と俺の死体が目に入った。

「何が…」

私は自分の体に違和感を覚えつつも周囲を見渡す

血だらけのアルカン神父が扉を押さえて私に言う

「アカツちゃんは君に帰って来てもらえる様に

色々手を尽くしていました、でもダメでした。

最後に自分の体で試すと言って自害してしまいましたが…こんな事で…」

アルカン神父は涙を流している

よく見るとアルカン神父の腹から腕が多数生えている

「私にはもう何も出来ません、クロハ君…願う事なら君が世界を…」

教会の扉が突破された

私は咄嗟に走り教会裏の出口に向かうが

祭壇の段差に躓いて転んでしまう

私は尻をついて後ろに下がるが

群がるアンデットに腹を喰われ

体をちぎられていく

何かが奪われる感覚

それに対して溢れ出る激情

私は願ってしまった

祭壇の上で願ってしまった

みんながアカツが笑って過ごせる世界を

私の意識は暗転した

全身を切り刻まれる感覚を感じながら

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