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colour  作者: 神口 讃妥
生者の道
50/68

死後の世

 俺は目を覚ますと目の前に黄色の髪に黄色の目の女

が『やっとお目覚めかい?シロツ君』と言ってくるる。

「マリーか?」俺は聞く

「そうだね、私はマリーだ久しぶりだね」

マリーは寂しげに微笑んでいる。

「アカツは、居ないのか?」俺は聞く

「アカツはね…今も吊られているよ」

俺は助けに行こうと起き上がる。

「どこへ行くつもりだい?シロツ」

マリーが当然のことを言ってくる

「当たり前だ、アカツを助けに行く」

マリーが失笑する

「今更かい?アカツが吊られてもう500年は経っているよ?それに君の体は何処にあるんだい?」

俺は黙り込む、500年も俺は眠っていたらしい

「ここは何処だ?」俺は聞く

「言って仕舞えば死後の世界…かな?」

そう言うが広い大地には誰も居ない

「ほかに人は居ないのか?」俺は聞く

「あぁ、みんな産まれてしまったからね、

ずっと拒み続けていたら私一人になってしまったよ」

マリーは寂しげに話を続ける

「私がここに来てから数年は人が居たんだけどね

ここで何かを諦めた人は生者として生き返るらしい

私が来た時にいた、クロハ君が言っていたよ。

そのクロハ君も二人が眠ると諦めて産まれてしまったがね」そう言ってマリーは笑う

「少し移動しようか」と言ったマリーは

滑る様に移動して行く、俺は移動が出来ない

「おっと、私の後の死者は久しぶりだからね、すっかり忘れていたよ」と言って手を掴んでくる

「ここでは動くのにコツがいるから練習が先だね」



 俺はマリーの話を聞きながら体を動かす

「あれから500年今はあの世界は分裂している

世界の半分を占めているのは教国だ、もう半分は帝国が占めている世界の地図は丁度半々だ、

生の神を名乗る聖女率いる聖女

死の神の帰りを待つ帝国信者達

毎日戦争だよ、終わりのないね、聖女は全ての

生き物の死を否定した、アカツが吊られた日だ

その日から聖女アザミは自分の事をシラユリと名乗り

誰も死ぬ事が出来なくなった。

そしてアンデットだが、全て淘汰されてその魂は

受肉した体から出られずに今も苦しんでいるよ。

君は気がついていたかい?アンデット達は生者の

魂が生き物の死体に入ったために産まれた者だ

ではその魂は何処から来たと思う?

答えは単純だ、聖女に蘇生された人々からだ

今の世界の人々は体内に魔石を持ち、

その魔石に刻まれた記憶や情報を元に動いている

に過ぎない、そこに魂はなく肉の人形も同然だ。」

マリーは笑っている、呆れた様に笑っている

「ほら着いたね、ここから向こうが見えるよ」

俺がたどり着いた一室に世界が映されている。

俺は聖女を見てマリーに聞く

「聖女は2人いるのか?」

マリーが「いや?聖女は1人の筈だよ?」と言う

しかし俺には栗毛色の少女を体から出ている鎖で繋ぎ、微笑む黒髪黒目の女の姿だった。

「マリー、聖女の髪と目は何色だ?」

俺の質問に首を傾げて答える

「栗毛色に茶色の目だよ」

まずは黒髪の女の正体を確かめる必要がある

「マリー、この世界を案内してくれないか?」

俺が聞くとマリーは首を振る

「この世界は狭いんだ、先が見えていても何故か

通れない境界がある。私はいつも此処から世界を

見ているだけだよ」

そう言ったマリーは世界を退屈そうに眺める

「…そうか、俺は行こうと思う」

マリーは面白いものを見た様に言う

「産まれるつもりかい?」

俺は首を振って否定する。

「違う、探索だ何か見つかるかもしれないからな」

マリーは溜息をついて言う

「まぁ好きにしなよ、何も無いと思うけどね」

俺は部屋から外に出た。




 俺は明るくて白い廊下を進んでいる。

光に向かって歩いているとあまりの明るさで前が何も見えない、俺は左手を壁に当てて進むと

何か段差があり、上に登る道に気がつき登る。




 突然世界が暗くなった、だが暗いところでは

よく見える、見渡す限り白い棺桶が並んでいる。

小さな小屋の前に石碑が建っている。

「祈る者に巣食う者、汝の存在を証明せよ」

その後ろに機数模様が刻まれている。

俺は吸い込まれる様に座り、目を閉じる

俺は落ちる感覚がした。

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