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colour  作者: 神口 讃妥
使徒の道
39/68

 私は夢を見た、まぁ死んじゃってこの体になってから寝る必要はなさそうなんだけど、

習慣として偶に寝てる、今日はシロツがお腹を切られちゃって凄く痛かったから疲れたのかもしれない、

夢の中で私は少女だった、黒髪黒目の少女の夢だ。




 私は幼い頃から大抵なんでも出来た、

文字を早くに覚えて綺麗に書けた、

運動神経もよく走るのも早く、

学校のクラスでは一番成績が良くて見た目も可愛いのか偶に男の子から告白される事もあった。

私は自信があった、

私は容姿端麗で文武両道で自分が好きだった、

思春期の時期になると私は友達が減った、

でも特に気にならなかった、

私は一人でも誰よりも上手く出来るから、

告白してくる男の子達は周りの女の子達がカッコいいだのイケメンだのと言っている男だらけだった、

けど私は興味がなかった、私には釣り合わない、

そう思ったからだ、けどそれがいけなかったのだろう。

私はクラスで浮いていた、

それでも私は偶に話す男の子がいた、

その子は何をやっても上手く出来ず努力しても出来ずに諦める、

私は何故こんなに出来ないのか理解が出来なかったが何故か偶に話す事があった。

「ねぇ?放課後に勉強教えてくれないか?赤点取りそうなんだ」

男の子が言う私は面倒だったが頼まれたら断る事が苦手だった「えぇ…良いわよ?」

そう言って放課後に勉強を教えた。

男の子は赤点を取った、私は呆れた私が時間を割いて教えたのにきっと家で復習をしたりしていないのだろう。


 男の子は私に良く色んなことを聞いてきた。

何が好きか、どんな事が好きか、何が嫌いか、

私はその度に答えた。

 ある日男の子に告白された、

電話でだ私達はそれなりに仲が良かったのだろう、

いつからか男の子に聞かれたことに答えて男の子が私の好みになろうと努力しているのが堪らなく面白かった、

けど男の子は全てが微妙だった、電話番号を交換したのは男の子が人と話すのが苦手だと言っていたので

「私と電話して練習する?」

と言ったのがきっかけだった、私達はほぼ毎日夜中まで電話していた。

男の子の好みのタイプを聞いた事があった、

それはそのまま私の事だろうと思った、

男の子を家に上げたこともあった、

他の男は絶対にあげないが彼なら大丈夫だろうと言う安心感があった、

何も上手に出来ない彼の事だ、私に何も出来ないだろうと確信していた、彼は私に何もしなかった。

私と彼はとても仲が良かったのだろう、

けど私とは釣り合わない、私は彼を振った

勉強も運動も出来ず、容量も悪く、顔も微妙、

成績も悪く、将来を考えても期待できない男と付き合うメリットがない、「何で私にそんな無駄な告白をしたの?」

と私は聞いた、男の子は「ごめん、俺のエゴだった、ただ伝えたいと思っただけ」と言った。

 私はさらに腹が立った、気持ちの押し付け、気持ちが悪いと思った。その電話はそれで終わった。


 不思議な事に彼は私と接触を断たなかった、変わった事と言えば彼の目が何かを観察する様な目をしていた事だけだった。

 いや、初めから彼はこんな風に見ていたのかもしれない私が気がつかなかっただけで、

私はふと授業中に彼の席に目を向けると彼と目が合った、

彼は首を傾げていたが私はゾッとした、

彼は今までもずっと私を見ていたのではないかと、

私は何度か彼の方を偶に見る事にしたが毎回、

目が合う、私の席は黒板や教卓の前では無い、

なのに毎回目が合う、私は怖かった、

だから彼を遠ざけた、

理事長に直談判してかれを私は陥れた、

私は優秀だ私が良い学校に進学しても良い企業に就職しても学校にはメリットがある、

けど彼にはそれが出来るだけの可能性は見込めない。

理事長は了承した。


彼は一月学校に来なかったが、

彼が学校に来る様になって彼の方を見ても目が合わない、

声もかけられない、私は安心した、

結局彼とはそれ以降話さず私たちは学校を卒業した。



 私は有名な大学に入学して優秀な男を探して付き合う事にした、

男たちは私の体を観察する様に見てきた、

気持ち悪かったが我慢した、

結局、どの男もロクな人がいなかった、

私はビッチと影で呼ばれ友達は出来ず私との行為をネットにアップされたりした。

私は耐えられなくなり学校を自主退学した。


 それでも私は優秀だった、それなりに有名な会社に就職して周りよりも上手に仕事ができた、

周りの男性社員からは私の体を観察するような目をしていて不快だったが私は気にしない様に心がけた。

 私は自分の仕事を早く終わらせて休憩していると文句を言われた、

上司の女だ「あんた、サボってないで仕事しなさいよ、こっちは忙しいんだから」

と仕事の遅い上司が言ってきた、

私は自分の仕事は終わっているが上司の仕事を手伝い仕事をした、上司は私より早く帰宅した。

気がついたら私の仕事だけ異常に増えていた、

周りの人は暇そうにしている、

私は仕事が遅いと怒鳴られる様になった。

私はこの時初めて気が付いた、

自分の気持ちを自分の考えを聞いてくれる人が誰もいなかった。

 誰も私を見てくれなかった、見るのは外見と能力だけ、私の気持ちは誰も見てくれなかった。


 私は私が遠ざけた彼が自分にとってどれだけ特別だったが今更思い知った、

私は彼を探した、彼なら私を見てくれる、

私の言葉を聞いてくれる、私の気持ちを聞いてくれる。

私は探した、仕事に疲れて顔はやつれているのは鏡で分かっていた、

少なくとも今の私は容姿端麗ではなかった、

けど彼なら私を見てくれる、認めてくれるとそう思った。

私は探偵に依頼して探してもらった、自分の足でも彼と歩いた道を徘徊したりして探していた。

探偵から彼の報告があった、彼は死んでいた、

今より数年前にビルに火を放って飛び降り自殺をしていた。

彼に家族や親戚はおらずビルの中にあった会社は大損害を出して倒産したらしい、

私はもう私を見てくれる人は認めてくれる人はもう居ないと思った。

私は疲れた、もう何もしたくなかった、何日も仕事をサボった。

私は自宅で首を吊った。


私は、優秀は私は、優秀でない、私が拒絶した

彼と同じように、自ら命を絶つ、愚かな選択をした














私はハッと目を覚ました。

シロツが横で寝ている。

『んーふぁ…変な夢見ちゃった』

私はシロツの口にそっと口つげをすると彼を観察する様に見つめて頬を緩める。

『ずっと一緒だよ、シロツ』

私はシロツの暖かさを感じながら二度寝する事にした。





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