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colour  作者: 神口 讃妥
使徒の道
38/68

セイナル街フェアグニューゲン

 俺たちは死者を探しながら放浪の旅を続ける

安息の地を見つけた後アルカン達が望むなら俺は眠らせなければいけないだろう。

俺とマリーの約束だからだ。



 遠くから呻き声と喧騒が聞こえる俺は目を瞑って魔視に集中する、

一つの場所に集中している大量の魔力が見える、

感情は恐怖と混乱を感じた。

次に目を瞑ったまま霊視に集中する。

円を描く様に大量の死者が見える、

感情は嫉妬と怒りを感じた。

「行こうか、アカツ」

アカツは頷いて言う

『そうだね、シロツ』



 アンデットと言っても姿が立ちは様々だ、

だが大半は動物の死体が動いている、

中には人の死体もあるが殆どが動物だ、

虫なども含まれるが、そのすべてに人の魂が見える。

俺はハンマーを振り回してアンデットの群れをなぎ払うと叩き潰し、

ハンマーの重みで引っ張られるのに抵抗せず体を円を描く様に中に浮かせて蹴りを入れる、

少し間抜けでアクロバティックな動きをしながらアンデットに囲まれた国の城壁の上に向けてハンマーを投げ、

俺は城壁の凹みに指を入れると城壁を登っていく、

死者を殺すのも大切だが中の生きている人達の安否を確認することにした。

 

 城壁の向かうからハンマーが落下して物凄い爆音が鳴り響く、

それに反応してか遠くから悲鳴が聞こえるが俺は城壁を上り終えるとハンマーを探す、

想像していたよりも遠くまで飛んでいて屋台を叩き潰して突き刺さっているのを見つけると、

城壁から虫の様な動きで降りるとハンマーを担いで魔力の見えた中心に向かって歩いていく。



 国内に入った方思ったがさらに城壁があり魔力はその中に見える。

俺は淡々と2日歩き続けると城壁に門があるところを見つける。

「放て!」

上から矢が降り注ぐ。

『シロツ!逃げて!』

俺はハンマーを大きく振ると途中で腕の力を抜きハンマーが向かう方向へ飛び跳ねる。

「逃げたぞ!探せ!」

城壁の上で鎧を着た男達が単眼鏡を目に当てて俺を探している様だ、

俺は自分の振ったハンマーに引っ張られる様に飛び、人の家だと思われる壁を突き破り、

中に転がり込んでいた。



『痛ーい!こんなに矢が刺さってるよ!早く抜いて!治すから!』

アカツがそう言ってくるので俺は矢を自分の体から引き抜く。

『いっ!もっと優しく!』

アカツがそう言うのでゆっくり抜く

『痛い痛い痛い痛い!』

アカツは涙目でのたうち回る。

『はぁ…痛かった、治すね♪』

と言ってアカツは俺の体を修復する俺の体の傷口が時間を巻き戻す様に治っていく。

『シロツは直ぐに怪我するんだから!痛くないの?』と聞いてくる

「あー前から聞こうと思ってはいたんだが…痛いって何だ?」

『えっ』アカツは絶句していた。


 アカツの説明によると人は自分の体の異常を感知する為に痛覚と言うものが備わっているらしい、

骨が折れたりヒビが入ると痛みでそこを庇ったりするらしい、

俺は音と普段曲がらない方向に曲がって初めて気がつく、

それとこれも初めて知ったのだが、俺が怪我をするとアカツは痛いらしい、

俺の右足が取れた時は尋常じゃなく痛かった様だ、

俺は今更ながら申し訳ない気持ちになった。

「それにしても何で攻撃されたんだ?」

俺は疑問に思う、

『えぇっと多分アンデットと間違われたんじゃないかな?ほら、今のシロツ返り血とかで汚いし、腐敗臭も凄いだろうから』

そう聞いて俺は体を洗おうと決心した。


 見たところこの国はそれなりに人が多く、人口密度が高い様だ、

家の直ぐ隣に家があり建物が密集している。

「アカツ、ここは何て国なんだ?」

そう聞くとアカツは言いづらそうにしながら答えてくれる。

『ここは国じゃないと思う、

私は来たことが無かったしくるつもりも無かったけど…

聞いた事がある特徴に似てるから…

多分、教国主導の街、フェアグニューゲンだよ』

と言う、「てことは此処は教国なのか?俺たちは教国を避けて歩いていた筈だが…」

此処が教国なら矢を撃たれたことにも納得がいく、

何故なら手配書とは今は見た目が少し異なるが一応教国に指名手配されているからだ、

『違うよ、此処は教国じゃない、

教国は純白で潔白を謳ってるからね、

私もマリーに教えてもらうまで知らなかったよ、

教国は各国に自分の自分達の信仰を押し付けて今じゃ殆どの国の、

国教になってる、でもねあくまで教国の信仰は生の神、

つまり…その…そういうことは正義なんだよ、

それが誰であろうと、何を思おうとね、

だから此処に在住してるのは全員女、

それも見た目が良かったり、

固有特性が珍しかったり、魔力量が多かったりする人たちが12歳を過ぎると連れてこられる…

教国の男とか色んな国の金持ちとか、

長年ここに来るためだけに金を貯めて来る人も居るみたいだよ』

アカツから不快と羞恥を感じたが俺はアカツに聞く「そういうことって何だ?」

『えっ』アカツは顔を真っ赤にしてしばらく口を聞いてくれなかった。



 俺が街を探索していると武装したに遭遇すると男は胸に下げた笛を吹くと剣を引き抜いて襲ってくる、

俺はハンマーを振りかざす。

『殺しちゃダメ!』アカツの言葉で確かにこのハンマーでは加減が出来ずに殺してしまうだろうと思った。

男が俺の腹を切り払うと俺の腹から腸が溢れる。

『いっア゛ァァァ』アカツが腹を押さえて蹲る、

俺は背中の皮袋から木刀を引き抜くと首に目掛けて剣を振ってきている男の手を叩き折る。

男は「ぐっ」と声を上げると俺の背後に剣が飛んでいく、

小手が付いている所為で上手く折れなかった様だ俺は男の鎧の上から押し出す様に蹴り飛ばすと溢れた腸を腹に戻してアカツを抱き抱えて逃亡する。


 適当な家に入りベットに腰をかける。

「アカツ!大丈夫か?」俺は血の気が失せたアカツに声をかける。

『だぃ…大丈夫だけど…あまり動かないで、痛い』

俺は「あぁ」と言うとアカツが呼吸を荒くしたように肩を震わしながら俺の腹を治す。

「落ち着いたか?」俺はアカツが心配だ、

俺にはない感覚で苦しんでいる様だ。

『少し…休ませて』

俺はこの家で一晩過ごすことにした、

夜に明かりをつけなければ、

男たちにも見つかることはないだろう、

これだけ大量に建物があるのだ、

一つ一つ確認して回っても見つかる可能性は低い。

 俺はアカツ寝ているのを確認すると頭を撫でてから少し家の中を探索すると水瓶を見つけ、

中に水が入っているのを確認する、

適当な布に水を染み込ませると体を丁寧に拭いて汚れを落としていくが臭いはなかなか落ちないだろうが、

アンデットと見間違えられないのであれば今日の様なことはないだろう。


 俺は体を拭き終えてアカツの横に寝るとそのまま眠りについた。

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